2016年4月8日号 3135号

280円(税込)

定価 280円(税込)

▼特集▼
苅部直・藤本夕衣対談―推薦図書30冊掲載(7面)<本を手に、大学でいかに学ぶか>
「0.45ショック」「二人にひとりの無読書人」をいかにとらえるか
★全国大学生活協同組合連合会が毎年行なっている「学生生活実態調査」。その第51回調査の概要報告が、二月二四日に発表された(調査対象は全国の国公立および私立大学の学部生で、回収数は九七四一だった)。この中で特に目を引いたのが、「読書時間」に関する調査である。「読書時間0分」(まったく読書をしない人)の割合が四五・二パーセントに増加した。まさに「〇・四五ショック」とも言える数字であり、昨今の本離れを鑑みても、概ね「二人にひとり」の学生が「無読書人」に陥っている現状をどう受け止めればいいのか。一〇代末から二〇代初めにかけての「四年間」に、読書を通じて学ぶことは、その後の人生を決定づけると言ってもいい。新学期のはじまりに、いかにして本と向き合うか、具体的な推薦図書を挙げてもらいながら、東京大学教授・苅部直氏と慶應義塾大学/日本学術振興会特別研究員(RPD)・藤本夕衣氏に対談をしてもらった。テーマは、「大学の使い方/授業の受け方」にまで広げて議論してもらった。7面には、両氏の推薦図書(各十五冊ずつ)リストを掲載する。 

<主なコンテンツ>
1:人文学の変質
2:新しい価値の創造・再定義
3:45%の中身
4:授業は読書案内
5:「今ここ」から抜け出す
6:大学ならではの学び

★かるべ・ただし氏=東京大学教授・日本政治思想史専攻。著書に「光の領国 和辻哲郎」「秩序の夢」「歴史という皮膚」「丸山眞男」など。一九六五年生。
    

★ふじもと・ゆい氏=慶應義塾大学/日本学術振興会特別研究員・教育哲学・大学教育学専攻。著書に「古典を失った大学」など。一九七九年生。


▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第93回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<リンゴ>2006年 シリーズ「ライカで散歩」
★ 遠くへは行かずに家の近所を散歩して写真を撮ることから始めたこの連載だが、三年もすると、外へ出ずに家の中だけで撮れないものかと考えるようになった。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<236回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎花開いて風かへって寒し 花冷え花雲の灰色絵画

◆連載=漢字点心<第177回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「牙」

◆連載=映画時評<4月>/伊藤洋司(いとう・ようじ氏=中央大学教授・フランス文学専攻)
◎未来の表現の可能性を開く虚構性
ジャ・ジャンクー「山河ノスタルジア」

◆連載=現代短歌むしめがね<第33回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎追悼の文といえどもほのぼのと342と打ちて三四二と変換す/永田和宏『華氏』(1996)

◆フォト&アート=
◎著:モリナガ ヨウ『築地市場: 絵でみる魚市場の一日』(小峰書店)


◆連載=本の国へようこそ<第70回>テーマ:幼年童話
★草が芽吹き、草の花も樹の花も色を開く四月は、新しいことがはじまる季節。小さな子の想像力は、文字なしの絵や余白を読みますが、もう少しお話を読みたいな、と思いはじめるそんなときにぴったりの本。今回は絵本から童話へのかけはしとなる「幼年童話」を紹介します。
◎著:たかどのほうこ『ポンちゃんはお金もち』(こぐま社)
ポンちゃんはお金もち (こぐまのどんどんぶんこ)
◎著:アーノルド ローベル『まるごとごくり! 』(大日本図書)

◎著:リチャード ウィルバー『番ネズミのヤカちゃん』(福音館書店)

◎著:村山 籌子『リボンときつねとゴムまりと月』(JULA出版)


■5面
◆新刊=
◎著:粟津 則雄『辻井喬=堤清二 文化を創造する文学者』(平凡社)


■7面
◆連載=元気に、出版。出版、元気に。=「双葉文庫」(下)/森彰英(もり・あきひで氏=フリーライター)

◆受賞=
◎第19回日本ミステリー文学大賞
◎第24階小川未明文学賞

◆連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎刺激的で面白い映画が封切りに


★1・2面特集「本を手に、大学でいかに学ぶか」選書リストはこちら

■8面
◆特集=クラフト・エヴィング商會「金曜日の本」刊行(世田谷文学館)
★二〇一四年一〜三月、世田谷文学館で「星を売る店クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」が開催された。その関連企画として、展覧会最終日前日の三月二十九日に行われたトークイベントが「金曜日の本と未来の本」。その際にクラフト・エヴィング商會が提案した「金曜日の本」が実を結び、本年三月十八日に世田谷文学館から、吉田篤弘さんの小説『おるもすと』を活版印刷で一四〇〇部、レコード『天使も怪物も笑う夜』五〇〇部が発売となった。翌十九日の出版記念イベントで、クラフト・エヴィング商會の吉田篤弘さんと浩美さんにより語られた、「金曜日の本」というレーベルに込めた思いや、制作の裏側について、その一部を載録させていただいた。

<主なコンテンツ>
1:金曜日の夜、本を読む喜び
2:パン屋さんと印刷屋さん
3:未来に残ってほしいもの
4:レコード、ラジオ、活版印刷

※クラフト・エヴィング商會=吉田篤弘と吉田浩美による制作ユニット。テキストとイメージを組み合わせた独創的な作品と装幀デザインを多数手がける。『稲垣足穂全集』『らくだこぶ書房21世紀古書目録』で講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。『どこかにいってしまったものたち』『クラウド・コレクター』他著作多数。吉田篤弘の著作『つむじ風食堂の夜』他、吉田浩美著作『apieceofcake』がある。
   

▼今週の書評▼
■4面
◆ジャンルイジ・ゴッジ著『ドニ・ディドロ、哲学者と政治』(勁草書房)
評:佐藤淳二(さとう・じゅんじ氏=北海道大学教員・フランス思想専攻)


◆ジョージ・ブルヌティアン著『アルメニア人の歴史』(藤原書店)
評:上野雅由樹(うえの・まさゆき氏=大阪市立大学講師・歴史学・オスマン帝国史専攻)


◆サロモン・マルカ著『評伝レヴィナス』(慶應義塾大学出版会)
評:合田正人(ごうだ・まさと氏=フランス文学・フランス思想・ドイツ思想専攻)


◆廣瀬純編著『資本の専制 奴隷の叛逆』(航思社)
評:松本潤一郎(まつもと・じゅんいちろう氏=就実大学教員・フランス思想専攻)


■5面
◆清水良典著『デビュー小説論』(講談社)
評:今井清人(いまい・きよと氏=文芸評論家)


◆鈴村和成著『テロの文学史』(太田出版)
評:千葉一幹(ちば・かずみき氏=文芸評論家・大東文化大学教授)


◆阿波弓夫著『オクタビオ・パス』(文化科学高等研究院出版局)
評:野谷文昭(のや・ふみあき氏=名古屋外国語大学教授・ラテンアメリカ文学専攻)


◆上江憲治・野口広明編『カフカ後記作品論集』(同学社)
評:川島 隆(かわしま・たかし氏=京都大学准教授・近現代ドイツ文学・メディア論)


■6面
◆島本浣著『日仏「美術全集」史』(三元社)
評:喜多崎親(きたざき・ちかし氏=成城大学教授・西洋美術史専攻)


◆佐藤卓己編『青年と雑誌の黄金時代』(岩波書店)
評:諸橋泰樹(もろはし・たいき氏=フェリス女学院大学教員・出版論専攻)


◆園田寿・臺宏士著『エロスと「わいせつ」のあいだ』(朝日新聞出版)
評:武田砂鉄(たけだ・さてつ氏=フリーライター)


◆下館和巳著『東北のジュリエット』(河北新報出版センター)
評:石原孝哉(いしはら・こうさい氏=駒澤大学名誉教授・イギリス文学専攻)
東北のジュリエット―シェイクスピアの名せりふ (河北選書)

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