2016年4月15日号 3136号

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▼特集▼
座談会=坂上弘×紅野謙介×五味淵典嗣×内藤千珠子<新たなる文学研究へ>『オンライン版 三田文学』(丸善雄松堂)刊行を機に

★丸善雄松堂より「オンライン版 三田文学」が刊行された。永井荷風を主幹に据えて一九一〇(明治四三)年五月に創刊された「三田文学」は何度かの休刊を経ながらも今なお続く歴史ある文芸誌の一つ。オンライン版はその創刊から戦前・戦時期にあたる一九四四(昭和一九)年十・十一月合併号までの三九七冊をデジタル化しオンラインで公開する。研究機関向けではあるが、過去の文芸誌をデジタル化することなどの意義を作家の坂上弘氏、また近代文学研究者の紅野謙介、五味渕典嗣、内藤千珠子の三氏に語ってもらった。

<主なコンテンツ>
1:100年続く雑誌のデジタル化
2:三田文学の持つ独自の「距離感」
3:文学を社会の中の現象として見る
4:当時の現場感覚が伝わるオンライン
5:豊富な書き手を擁する三田文学
6:神の手触りを活かしたデジタルに

★さかがみ・ひろし氏=小説家・慶應義塾大学出版会会長。一九五六年十一月号から一年間、江藤淳と「三田文学」の編集を担当。著書に「優しい碇泊地」「田園風景」「近くて遠い旅」「眠らんかな」ほか多数。芸術選奨新人賞、読売文学賞、野間文芸賞、川端康成文学賞ほか受賞多数。一九三六年生。
  
★こうの・けんすけ氏=日本大学教授・近代日本文学専攻。著書に「書物の近代」「投機としての文学」「検閲と文学」ほか多数。一九五六年生。
   
★ごみぶち・のりつぐ氏=大妻女子大学准教授・近現代日本語文学専攻。著書に「言葉を食べる」、共著に「三田文学創刊100年」ほか。一九七三年生。
★ないとう・ちずこ氏=大妻女子大学准教授・近現代日本語文学・ジェンダー論専攻。著書に「帝国と暗殺」「小説の恋愛感触」「愛国的無関心」。一九七三年生。


▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<番外編>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<横須賀バー街>1964/2015年 シリーズ「カラー補足版 抵抗」
★「抵抗」は一九六四年に撮影して六五年に出版した。デモはトライXで撮り、横須賀バー街はコニカのネガカラーで撮って、パートカラーの写真集にする構想だったが、印刷費が足りずに全体がモノクロームだけの写真集になった。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<237回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎夢の話を夢で話す、美しき闇の顕在、無言の桜無情の猫

◆連載=漢字点心<第178回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「芡」

◆連載=現代短歌むしめがね<第34回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎図書館にモーターの音 どの国の言葉でもないパスワード打つ/山崎聡子『手のひらの花火』(2013)

◆連載=あの人に会いたい「三越伊勢丹 呉服商品部・浅子堅一郎」上/江原礼子(えはら・れいこ氏=フリー編集者・ライター、イベントプロデューサー)
★「着物」は日本が世界に誇る和文化の代表格だが、着物を着る日本人はどんどん減り、花火大会での浴衣姿は見かけるが、和服そのものは日常とかけ離れた、別世界だと感じている人も多い。そんななか、三越伊勢丹で呉服業界に新しい風を入れたいと、さまざまな挑戦をする浅子堅一郎さん。今を生きる日本人に着物の魅力を知ってもらいたいと、縦横無尽に走り回る姿は、お会いして以来少しも変わることはなく、ますますその幅を広げている。

◆連載=読写!<第39回>/岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
★議会解散後の総選挙は愈々来る五月十日全国一斉に挙行せらるることとなり政友会、憲政会、革新倶楽部等の所謂与党三派に政友本党入り乱れて其の準備戦は早や既に熾烈を極めて来た。(『歴史写真』大正十三年四月)

◆文庫日和=
◎著:中島 らも『中島らも短篇小説コレクション: 美しい手』(ちくま文庫)


■5面
◆新刊=
◎著:黒岩 涙香『裁判小説 人耶鬼耶』(インパクト出版会)


■6面
◆出版メモ=
    

◆連載=ともかくスケッチ<第37回>
◎ボクのお守り

■7面
◆特集=植本一子インタビュー<愛はこういうことだよ>
★植本一子さん、フォトグラファー。彼女が石田さんと呼ぶ二四歳年上の夫、ラッパーECD(石田義則氏)の妻であり、二人の娘を育てる母親でもある。  『かなわない』(タバブックス)は、二〇一四年に自費出版された同名冊子を中心に、二〇一一年発行の『働けECD〜わたしの育児混沌日記』(ミュージック・マガジン)後の五年間の日記と書き下ろしを含むエッセイで構成されたもの。そこに描かれているのは、自由になりたいともがき苦しみながら、ままならない心を言葉に繋ぎ留め、生き抜こうとするひとりの女性の五年間の軌跡。  育児に対する葛藤、家族、生きづらさ、愛、そして孤独が圧倒的な筆致で綴られる。著者の生の言葉を聴きたくてインタビューをお願いした。


★うえもと・いちこ氏は写真家。二〇〇三年キヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞。広告、雑誌、CDジャケット、PV等広く活躍する。著書に『働けECD〜わたしの育児混沌記』(ミュージック・マガジン)など。下北沢にて写真室「天然スタジオ」を主催。一九八四年広島県生まれ。

▼今週の書評▼
■3面
◆太田尚樹著『尾崎秀実とゾルゲ事件』(吉川弘文館)
評:田口卓臣(たぐち・たくみ氏=宇都宮大学准教授・フランス文学専攻)


◆及川卓著『ジェンダーとセックス』(弘文堂)
評:堀川聡司(ほりかわ・さとし氏=目白大学心理カウンセリングセンター)


◆菅孝行編『佐野碩 人と仕事』(藤原書店)
評:本橋哲也(もとはし・てつや氏=東京経済大学教員・カルチュラル・スタディーズ専攻)


◆宮田昌明著『英米世界秩序と東アジアにおける日本』(錦正社)
評:三宅正樹(みやけ・まさき氏=明治大学名誉教授・ユーラシア外交史専攻)


■4面
◆角田光代著『拳の先』(文藝春秋)
評:神田法子(かんだ・のりこ氏=ライター)


◆小田切秀雄著『文芸学講義』(菁柿堂)
評:黒古一夫(くろこ・かずお氏=文芸評論家)
文芸学講義―文学作品が書かれるまで

◆蘇芳のり子著『マルグリット・デュラス《幻想の詩学》』(せりか書房)
評:沓掛良彦(くつかけ・よしひこ氏=東京外国語大学名誉教授・西洋古典文学専攻)


◆黒名ひろみ著『温泉妖精』(集英社)
評:大野由美子(おおの・ゆみこ氏=書評家)


■5面
◆森正人著『戦争と広告』(KADOKAWA)
評:市川孝一(いちかわ・こういち氏=明治大学文学部教授・メディア文化論専攻)


◆飯村隆彦著『映像アートの原点1960年代』(水声社)
評:西村智弘(にしむら・ともひろ氏=映像評論家)
映像アートの原点 1960年代 (水声文庫)

◆佐々木敦著『ゴダール原論』(新潮社)
評:堀 潤之(ほり・じゅんじ氏=関西大学教授・映画研究・表象文化論専攻)


◆戸部田誠著『1989年のテレビっ子』(双葉社)
評:近藤正高(こんどう・まさたか氏=ライター)

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