2016年5月6日号 3138号

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▼特集▼
椹木野衣/代島治彦×畠山容平×森達也/保坂和志/諏訪敦彦×想田和弘×深田晃司<ドキュメンタリー映画の地平へ>
『日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学』(里山社)刊行/特集上映「佐藤真の不在を見つめて」トーク&シンポ抄録

★90〜00年代、〈日常〉と〈不在〉にこだわり、ドキュメンタリーとは何かを突き詰めようとした映画作家、佐藤真。亡くなって九年が経つ今春、佐藤氏の単行本未収録原稿と、氏を取り巻く三十二人の書き下ろし原稿、インタビュー等を収録した『日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学』(里山社)が刊行された。それを機に、佐藤氏の教え子と仲間が中心となり、特集上映「佐藤真の不在を見つめて」が、三月二十四日から三日間、東京・千代田区のアテネ・フランセ文化センターで開催された。足を運んだ観客は約九〇〇人、全部で九本の映像作品と、それぞれの作品に合わせたトークに、佐藤氏の記憶と不在、ドキュメンタリーや表現について、思いを馳せる時間となった。そのトークの一部を抄録する。特集上映は、神戸、富山、京都での開催が決定している(上映情報7面)。

<主なコンテンツ>
1:実体を持たない拡張された表現を撮る危うさ
2:映画の原初に戻って探る映画の可能性
3:ドキュメンタリーの鬼、牛山純一
4:ドキュメンタリーはフィクションだ
5:掴みきれない全貌が常に存在すること
6:何が映画たらしめ何が小説たらしめるのか
7:関局も底の知れない映画の根本に分け入る
8:撮れないものにいかに映画は立ち向かうのか

★さわらぎ・のい氏=美術評論家、多摩美術大学教授。著書に「アウトサイダー・アート入門」他。1962年生。
    
★すわ・のぶひろ氏=映画監督・東京藝術大学教授。監督作品に「2/デュオ」「M/MOTHER」他。1960年生。

★そうだ・かずひろ氏=映画作家。監督作品に「選挙」「精神」他。著書に「演劇VS.映画」他。1970年生。

★だいしま・はるひこ氏=映画監督・プロデューサー。監督作品に「まなざしの旅 土本典昭と大津幸四郎」「三里塚に生きる」他。1958年生。
 
★はたけやま・ようへい氏=映画監督。監督作品に「テレビに挑戦した男・牛山純一」他。1972年生。
★ふかだ・こうじ氏=監督作品に「ほとりの朔子」「さようなら」他。「淵に立つ」が今秋公開。1980年生。

★ほさか・かずし氏=小説家。著書に『この人の閾』『カンバセイション・ピース』他。1956年生。

★もり・たつや氏=映画監督・作家。監督作品「A」「A2」。「FAKE」は本年6月公開。著書に「A3」他。1956年生。
  

▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<95>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<日の丸が3個>2009年 シリーズ「ライカで散歩」
★「ユズが3個」を発表して評価してくれる人はほとんどいなかったが、実川さんと下田さんだけが…続きは本紙へ。

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<239回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎昨日スイス、今日ロシア 地上で創作、地下、卓球。

◆連載=漢字点心<第179回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「縑」

◆連載=現代短歌むしめがね<第36回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎われといふ感情浮遊物体の操作レヴァーを扱ひかねて/沢田英史『異客』(1999)

■6面
◆新刊=
◎著:ウィリアム・B・パトリック『看護師として生きる 自分の選択』(西村書店)


■7面
◆受賞=平成28年度 吉川英治賞 贈呈式開催

◆ともかくスケッチ<第38回>/長友啓典(ながとも・けいすけ氏=アート・ディレクター)
◎街へ出よう!

■8面
◆特集=光と影が織りなす新しい聖フランシスコの物語 藤城清治インタビュー
藤城清治/影絵と文『アッシジの聖フランシスコ』(女子パウロ会)刊行を機に
★影絵画家の巨匠、藤城清治氏が21年の歳月をかけて描き上げた、『アッシジの聖フランシスコ』(女子パウロ会刊)が完成し、6月上旬の発売予定となっている。  一生を清貧の中で暮らし、すべてのものを「兄弟姉妹」であると呼び、自然を愛した聖フランシスコの肖像、そして聖フランシスコの生涯を26編のシーンで描いた作品群は圧巻の一言。また、絵に添えられる文章も藤城氏が手がけていて、それぞれのエピソードをわかりやすく紹介している。  なぜ今、聖フランシスコなのか。92歳の現在も精力的に活動を続ける藤城氏にインタビューをし、20年の歳月をかけて作品を完成させた今の心境と現在の創作活動に対する想い、東日本大震災の被災地を訪れて感じたこと、自身の経験を含めた考えなどを語ってもらった。 (編集部)  ※熊本地震で被災された方へ向けた、藤城氏のメッセージを文末に収録。

<主なコンテンツ化>
1:今、聖フランシスコを描きあげる意味とは
2:人生の意味、世界の平和 描き残しておくもの

★ふじしろ・せいじ氏=画家。慶應義塾大学を卒業後、花森安治に認められ、雑誌『暮しの手帖』に影絵を連載。テレビ、影絵、国内外での展覧会の開催など、多彩な活動を続ける。1983年『銀河鉄道の夜』で、ブラチスラヴァ国際絵本原画コンクール・金のりんご賞を受賞。ほか多数の叙勲、受賞歴がある。近著に『光と影の詩人―藤城清治の世界』(平凡社)『藤城清治作品集』(美術出版社)、『ぶどう酒びんのふしぎな旅』『藤城清治の旅する影絵 日本』(講談社)ほか多数。

  

▼今週の書評▼
■4面
◆ジル・ドゥルーズ著『フランシス・ベーコン 感覚の論理学』(河出書房新社)
評:堀 千晶(ほり・ちあき氏=仏文学者)


◆洪􅰡伸著『沖縄戦場の記憶と「慰安所」』(インパクト出版会)
評:下嶋哲朗(しもじま・てつろう氏=ノンフィクション作家)


◆高野麻子著『指紋と近代』(みすず書房)
評:美馬達哉(みま・たつや氏=立命館大学大学院教授・医療社会学専攻)


◆舘野和己・出田和久編『日本古代の交通・交流・情報1』(吉川弘文館)
評:木本好信(きもと・よしのぶ氏=甲子園短期大学特任教授・日本古代政治史専攻)


■5面
◆金澤哲編著『ウィリアム・フォークナーと老いの表象』(松籟社)
評:諏訪部浩一(すわべ・こういち氏=東京大学准教授・アメリカ文学専攻)


◆カルメン・L・オリヴェイラ著『めずらしい花 ありふれた花』(水声社)
評:旦 敬介(だん・けいすけ氏=作家、翻訳家、明治大学教授)
めずらしい花 ありふれた花―ロタと詩人ビショップとブラジルの人々の物語

◆尾崎翠フォーラム実行委員会編『尾崎翠を読む』(偕成社)
評:大和志保(やまと・しほ氏=歌人)


◆中村三春編『映画と文学 交響する想像力』(河出書房新社)
評:真銅正宏(しんどう・まさひろ氏=追手門学院大学教授・日本近現代文学専攻)


■6面
◆藤岡啓介編著『翻訳者あとがき讃』(未知谷)
評:阿部公彦(あべ・まさひこ氏=東京大学大学院准教授・英米詩専攻)


◆永井義男著『江戸の糞尿学』(作品社)
評:吉野太喜(よしの・ひろき氏=ライター)


◆池上裕子著『越境と覇権』(三元社)
評:河本真理(こうもと・まり氏=日本女子大学教授・西洋美術史専攻)


◆石上阿希著『へんてこな春画』(青幻舎)
評:エスムラルダ(エスムラルダ氏=ドラァグクイーン・文筆業)

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