2016年5月27日号 3141号

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定価 300円(税込)

▼特集▼
鼎談=武田徹×松江哲明×武田砂鉄<FAKE 圧倒的な映画体験!笑って泣いて翻弄されて疑って>

★森達也監督、15年ぶりのドキュメンタリー映画『FAKE』が六月四日(土)より公開となる。二〇一四年初頭「ゴーストライター騒動」で渦中の人となった佐村河内守氏を、その自宅で撮り続けた作品である。すでに試写を観た批評家、業界関係者、文化人が思わずツイッターでつぶやく面白さ。騙されているのか、真実なのか? 見逃せない「衝撃のラスト12分間」。同時に何か消費してしまえないものが残る。 今回、森監督には欠席いただき、ジャーナリスト・評論家の武田徹氏、ドキュメンタリー監督の松江哲明氏、ライターの武田砂鉄氏が、『FAKE』を森達也を社会を斬りまくる、鼎談をお届けする。

<主なコンテンツ>
1:爆発市街のある、後味の悪い映画
2:『FAKE』何が嘘で何が真実か
3:感動とは何か、我々に問を突きつける
4:決着してしまわないドキュメンタリー
5:隅から隅まで騙されている気もする
6:センチメンタリズム。哀しみを撮る笑いを作る

★もり・たつや氏=映画監督、作家。テレビ番組制作会社に入社。報道、ドキュメンタリーを中心に、数々の作品を手がける。九八年オウム真理教の荒木浩を主人公とするドキュメンタリー映画『A』公開。〇一年続編『A2』(山形国際ドキュメンタリー映画祭特別賞・市民賞)、その後テレビ東京の番組『ドキュメンタリーは嘘をつく』、近著に『A3』『僕のお父さんは東電社員です』『311を撮る』など。一九五六年生。
   

★たけだ・とおる氏=ジャーナリスト、評論家。恵泉女学園大学人文学部教授。メディア社会学、近現代社会史専門。著書に『偽満州国論』『流行人類学クロニクル』(サントリー学芸賞)『「核」論』『戦争報道』『NHK問題』『暴力的風景論』など。一九五八年生。
   

★まつえ・てつあき氏=ドキュメンタリー監督。作品に『あんにょんキムチ』『童貞。をプロデュース』『ライブテープ』『フラッシュバックメモリーズ3D』『山田孝之の東京都北区赤羽』『その「おこだわり」、私にもくれよ』など。受賞多数。一九七七年生。
 

★たけだ・さてつ氏=ライター、編集者。出版社勤務を経てフリー。多くの雑誌、ウェブ媒体に寄稿。二〇一五年『紋切型社会』刊行(Bunkamuraドゥマゴ文学賞、わたくし、つまりNobody賞)。一九八二年生。


▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<98>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<大連発鞍山行>2012年 シリーズ「道」

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<242回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎故郷という名の異郷 そして故郷に美味な時間

◆連載=漢字点心<第183回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「伊」

◆連載=現代短歌むしめがね<第39回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎小雨降る山道をひとり歩きたし満席のネットカフェの静けさ/中沢直人『極圏の光』(2009)

◆連載=あの人に会いたい「ファッションスタイリスト・石田純子(下)」/江原礼子(えはら・れいこ氏=フリー編集者・ライター)
★“大人のおしゃれ本”が活況を呈している。40代、50代、60代以上の、おしゃれをすること、装うことに関心のある女性たちが増えていて、さらに雑誌よりも書籍に人気が集まっている。  中でも今回お会いした石田純子さんは、独特のセオリーをベースに、「大人のおしゃれ指南本」をこれまでに15冊出版。明確でわかりやすい内容で大ヒットを続けている。  そんな石田さんに、40年に及ぶ仕事人生の醍醐味、そしてこれからのことを話していただきに、ワクワクしながら代々木公園近くの事務所にお邪魔した。

◆著者から読者へ
香りが生きものたちをつないでいる/松井健二
◎著:松井健二『生きものたちをつなぐ「かおり」』(フレグランスジャーナル社)


◆連載=夜郎戯暦<5月>
5月5日 端午の節句・こどもの日
★1818年、ドイツの経済学者・思想家 カールマルクス誕生

■6面
◆日本英文学界 第88回全国大会を機に

◎田中孝信「イーストの風に吹かれて」
◎2016年度シェイクスピア祭り「ふたつの『リア王』」佐藤信×近藤弘幸対談
★毎年恒例の「英米文学・英語学研究書あんない」特集です。今年も各社選りすぐりの英米文学・英語学研究書の紹介と、日本英文学会全国大会開催にちなんだんだ記事を紹介します。  はじめに日本英文学会第88回全国大会を機に、大阪市立大学教授の田中孝信氏にご寄稿いただきました。 さらに、今年はシェイクスピア没後400年ということでシェイクスピアの誕生日の4月23日に慶應義塾大学で開催されたシェイクスピア祭を取材。「ふたつの『リア王』」という題で、講師に『リア王の悲劇』と『リア』、二つのお芝居を演出した「座・高円寺」芸術監督の佐藤信氏と、聞き手に東京学芸大学教授の近藤弘幸氏を招いた対談の模様を抄録しました。

■9面
◆受賞=第29回三島由紀夫賞、山本周五郎賞 受賞作決定

◆出版メモ=
◎山口翼『日本語シソーラス 類語検索辞典 第2版』(大修館書店)


◆連載=田原総一朗の取材ノート
◎いま、田中角栄がうけるのは

◆上橋菜穂子さんが語る<守り人>の世界
「上橋菜穂子と<聖霊の間守り人>展(世田谷文学館)イベントレポート
★「まさか自分が展覧会の対象になるとは、想像していませんでした」と上橋菜穂子さん。世田谷文学館で四月二三日から「上橋菜穂子と〈精霊の守り人〉展」が始まった。「守り人」シリーズ一巻目の『精霊の守り人』刊行から二〇年が経つ今春、綾瀬はるか主演でドラマ化。二〇一七年一月に『神の守り人』と『蒼路の旅人』『天と地の守り人』ロタ王国編を合わせたシーズン2、シーズン3は『闇の守り人』と『天と地の守り人』を中心に、二二話を三年で完結する。今回の展示では、原作物語の世界、上橋さんの生い立ち、オーストラリア先住民アボリジニの研究資料の他、各国語への翻訳、アニメ化、漫画化、ドラマ化まで、豊かな物語の広がりが見どころ。初日はオープニングイベント「上橋菜穂子さんとふれ合うひと時」が催された。上橋さんのお話の一部を展示案内と合わせて再編成し掲載する。(編集部)(※太字は世田谷文学館の展示より引用した)

<主なコンテンツ>
1:さまざまな境界、その向こう側
2:生と死の境界、究極のサバイバル
3:<守り人>の世界、その多様性
4:物語とともに生きる
5:境界、そこはフロンティア

▼今週の書評▼
■4面
◆アドリアナ・ペトリーナ著/粥川準二監修『曝された生』(人文書院)
評:武田徹(たけだ・とおる氏=ジャーナリスト)


◆デヴィッド・ハーヴェイ著『<資本論>第2巻・ 第3巻入門』(作品社)評:川村哲也(かわむら・てつや氏=神奈川大学准教授・経済理論専攻)


◆津村喬著『横議横行論』(航思社)
評:大野光明(おおの・みつあき氏=日本学術振興会特別研究員PD・歴史社会学・社会運動論専攻)


◆古泉達矢著『アヘンと香港 1845―1943』(東京大学出版会)
評:関智英(せき・ともひで=日本学術振興会特別研究員・明治大学兼任講師・中国近現代史専攻)


■5面
◆山本真司著『《シェイクスピア》と近代日本の図像文化学』(金星堂)
評:荒木正純(あらき・まさずみ氏=白百合女子大学教授・英文学専攻) 
“シェイクスピア”と近代日本の図像文化学―エンブレム、ジェンダー、帝国

◆坂井希久子著『ハーレーじじいの背中』(双葉社)
評:松本薫(まつもと・かおる氏=作家)


◆西日本女性文学研究会企画『西日本女性文学案内』(花書院)
評:渡邊澄子(わたなべ・すみこ氏=文芸評論家)
西日本女性文学案内

◆D・H・ロレンス研究会編『ロレンスの短編を読む』(松柏社)
評:立石弘道(たていし・ひろみち氏=日本大学大学院講師・現代英国文学/比較文化・文学専攻)


■8面
◆白戸健一郎著『満洲電信電話株式会社』(創元社)
評:井川充雄(いかわ・みつお氏=立教大学教授・メディア史)


◆浅井春夫著『沖縄戦と孤児院』(吉川弘文館)
評:永田浩三(ながた・こうぞう氏=ジャーナリスト・武蔵大学教授)


◆杉山徳太郎著『満洲航空』(論創者)
評:稲垣真澄(いながき・ますみ氏=評論家)


◆山根貞男著『日本映画時評集成 1976―1989』(国書刊行会)
評:伊藤洋司(いとう・ようじ氏=中央大学教授・フランス文学専攻)

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