2016年7月15日号 3148号

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▼特集▼
討議=内田樹・室井尚<文系学部解体・廃止の最終時計>
連続討議「文系学部解体―大学の未来」第1回(施:横浜国立大学)

★六月十六日、神奈川県横浜市の横浜国立大学で、「『文系学部解体』以降の日本の大学」と題されたシンポジウムが開かれた、昨年十二月に『文系学部解体』(角川新書)を刊行して話題を呼んだ、室井尚氏(同大学教授)が企画した会で、五回にわたって行われる連続討議「文系学部解体―大学の未来」の第一回目である。初回のゲストは評論家の内田樹氏。文系学部解体・廃止への「最終時計」は、果たしてどこまで進んでいるのか。この討議の模様を載録させてもらった。教育の荒廃は、社会の荒廃・衰退にもそのまま直結する問題である。「週刊読書人」では、この問題に注目し、幅広い分野の方々からの意見を募ります。地方大学に勤める教員の方、あるいは私立大学に勤務する教員の方、大学生、大学院生も含めて、郵送およびホームページで受付けいたします。インタビュー等、取材に関するお問い合わせも是非お寄せください。

<主なコンテンツ>
1:強制された「改革」
2:今は大学淘汰の過程
3:想像の共同体
4:大学人に話し合いの場を
5:イノベーションが起きる組織
6:教員の相互評価は可能か

★うちだ・たつる氏は神戸女学院大学名誉教授・思想家・武道家。著書に「先生はえらい」「困難な成熟」など。一九五〇年生。
    

★むろい・ひさし氏は横浜国立大学教授。著書に「たばこ狩り」「哲学問題としてのテクノロジー」など。一九五五年生。
   

《今週の読物》
■1面=誰も見ていないから<第6回>/伊原信次(いはら・しんじ氏=画家)
◎<博多祇園山笠男絵図>
博多祇園山笠は、博多の人々の暮らしと歴史の中で大切に育まれてきた。

■3面
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側<249>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎絵の最も美しい瞬間は…海図のない航海、未完で駄作の危機にあるとき

◇連載=現代短歌むしめがね<45>コンピュータ編/山田航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎圧縮と解凍を繰り返されて「aijou.mov」は壊れた/笹井宏之『てんとろり』(2011)

◇連載=漢字点心<190>/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「齅」※「キュウ」

◇連載=読写!一枚の写真から/岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
◎自由軽気球の着陸

◇連載=あの人に会いたい「器作家・デザイナー イイホシユミコ」(上)/江原礼子(えはら・れいこ氏=フリー編集者・ライター)
★器を作る人を「陶芸家」と呼ぶが、イイホシユミコさんは陶芸家とは少し違う。暮らしの中で使いやすい器とはどんなものか? そのうえで自分の作りたいものは何なのか? このことを自問自答しながら、自分でろくろを回して作品にする“ハンドクラフト”。そしてもう一つ“プロダクト”と呼ばれる量産する器づくり。この二つを軸にしながら独自の世界観を表現している。東京・原宿に直営店を持って一年半。イイホシさんにお会いしたくてお店にお邪魔した。

■7面
◇特集=オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵『ルノワール展』 私が観たルノワール
★この頃、美術館で若い人の姿を見かけなくなった、と言われる。いつの時代も若者は時間に追われている。勉強や仕事が忙しく、美術館でゆっくりと絵画鑑賞をする余裕はないのか、或いは興味を持っても、インターネットなどで上辺の情報を得て知った気分になっているのか。ともかく若者の美術館離れが進んでいるようだ。今は誰もが街中でスマホを見つめている。自分だけの世界に没するために両耳をふさぎ、うつむいた猫背で前も見ずにまっすぐに歩く姿は、まるでベルトコンベアに乗せられた機械製品のよう――。少しの時間でもいいから、スマホから顔をあげて絵と向き合ってほしい。どうしてもみてもらいたい絵がある。ルノワールの描いた<ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会>もその一枚。木漏れ日の下、老若男女が体を寄せあって踊り、卓を囲み楽しげに談笑している市井の人々の一瞬を鮮やかな色彩で描いた作品から感じる日常の楽しさ。またその絵のある空間が醸し出す雰囲気を味わってもらいたい。きっとそこには新しい発見があるはずだ。  本紙読者に、国立新美術館で開催中の「ルノワール展」で感じたことを寄稿してもらった。

■8面
◇受賞=第23回 松本清張賞 贈呈式開催

◇連載=ともかくスケッチ/長友啓典(ながとも・けいすけ氏=アートディレクター)
◎一触即発!?ゴールデン街

《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
▽ジョン・マクダウェル著「徳と理性」(勁草書房)
評:齋藤元紀(さいとう・もとき氏=高千穂大学教授・哲学専攻)


▽村井則夫著「人文学の可能性」(知泉書館)
評:藤本夕衣(ふじもと・ゆい氏=日本学術振興会特別研究員〔慶應義塾大学〕・教育学専攻)


▽橘川武郎著「応用経営史」(文眞堂)
評:沢井実(さわい・みのる=南山大学経営学部教授)


▽鎌田東二著「世阿弥」(青土社)
評:秋丸知貴(あきまる・ともき氏=滋賀医科大学非常勤講師・美学美術史専攻)


■5面〈文学・芸術〉
▽窪美澄著「アカガミ」(河出書房新社)
評:藤田直哉(ふじた・なおや氏=SF・文芸評論家)


▽長山靖生著「奇異譚とユートピア」(中央公論新社)
評:末國善己(すえくに・よしみ氏=文芸評論家)


▽イレーヌ・ネミロフスキー著「血の熱」(未知谷)
評:塚本昌則(つかもと・まさのり氏=東京大学教授・フランス文学専攻)


▽安西晋二著「反復/変形の諸相」(翰林書房)
評:藤井貴志(ふじい・たかし氏=愛知大学准教授・日本近代文学専攻)


■6面〈読物・文化〉
▽奥村彪生著「日本料理とは何か」(農山漁村文化協会)
評:江原絢子(えはら・あやこ氏=東京家政学院大学名誉教授・食文化・食教育史専攻)


▽桐村英一郎著「熊野からケルトの島へ」(三弥井書店)
評:栩木伸明(とちぎ・のぶあき氏=早稲田大学教授・アイルランド文学者)


▽速水健朗著「東京β」(筑摩書房)
評:初田香成(はつだ・こうせい氏=東京大学大学院助教・都市史・建築史専攻)


▽沢渡朔写真集「Rain」(国書刊行会)
評:清水穣(しみず・みのる氏=写真批評家・同志社大学教授)


▽樋口ヒロユキ「ソドムの百二十冊」(青土社)
評:相馬俊樹(そうま・としき氏=美術評論家)


◆次号<7月22日号>予告
=2016年上半期の収穫から<44人へのアンケート>
(10頁・定価300円)

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