2016年9月23日号 3157号

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▼特集▼
インタビュー佐野眞一(聞き手=新井信)『唐牛伝 敗者の戦後漂流』(小学館)<敗れざるヒーロー>
60年安保から現代を照射する


★ノンフィクション作家・佐野眞一氏の三年ぶりとなる本格評伝、『唐牛伝 敗者の戦後漂流』(小学館)が、この夏上梓された。主人公は六〇年安保闘争で学生たちを率いて闘った全学連元委員長の唐牛健太郎。一九六〇年四月二六日、六〇年安保のヒーローは、国会前デモで先陣を切って装甲車に駆け上がり、警官隊の渦にダイブしたその瞬間に伝説となった。本書は一閃の光芒を放った後、表舞台から去った唐牛の四七年という短い生涯の軌跡を追う。唐牛健太郎とは一体何者だったのか、六〇年安保が戦後日本をどのように変えたのか。著者の佐野眞一氏にインタビューを申し込んだ。聞き手は、佐野氏の最初のノンフィクション作品『性の王国』を担当した、元文藝春秋編集者・新井信(まこと)氏にお願いした。

<主なコンテンツ>
1:なぜ60年安保の唐牛健太郎なのか
2:全学連とSEALDs
3:舞台裏は女の物語
4:時代の寵児
5:いまだ同舟の徒
6:ブントの名プレーヤーたち

★さの・しんいち氏=ノンフィクション作家。「旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三」(大宅壮一ノンフィクション賞)、「甘粕正彦 乱心の曠野」(講談社ノンフィクション賞)、「巨怪伝」「東電OL殺人事件」「あんぽん 孫正義伝」など著書多数。一九四七年生。
      

★あらい・まこと氏=元文藝春秋編集者。「文藝春秋」「週刊文春」「出版部」の各編集部門を通じて一貫してノンフィクション部門の編集に従事。大宅壮一ノンフィクション賞に創設以来関わり、多くのノンフィクション作家誕生に立ち会う。一九三七年生。
 
《今週の読物》
■1面=誰も見ていないから<第14回>/伊原信次(いはら・しんじ氏=画家)

■3面
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側<258>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎成城には河馬はいません ルソーの描く成城を模写

◇連載=現代短歌むしめがね<54>犯罪編/山田航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎ひた赤し煉瓦の塀はひた赤し女刺しし男に物いひ居れば / 斎藤茂吉『赤光』(1913)

◇連載=漢字点心<198>/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「颷」※「ヒョウ」

◇連載=読写!一枚の写真から/岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
◎オリンピック選手の帰朝

◇連載=あの人に会いたい「写真家・吉村和敏」(上)/江原礼子(えはら・れいこ氏=フリー編集者、ライター)
★『赤毛のアン』の舞台として知られるカナダ、プリンス・エドワード島。二十一歳の時にこの島に渡り、ここで暮らし、この島の美しい自然を写真で紹介したカメラマンが、吉村和敏さん。以来二十七年、写真家としてどんな道を歩んできたのか。そしてこれからどこに向かおうとしているのか、数少ない日本滞在中の一日、お話を伺いに、事務所にお邪魔した。

■7面
◇集中連載2=吉見俊哉・室井尚『文系学部解体』VS『「文系学部廃止」の衝撃』

▽出版探訪=暮しの手帖社(下)

◇連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎「生前退位」の特別措置法

■8面
◇晶文社『吉本隆明全集』刊行記念対談第1回 <詩と科学の魂をつなぐ> 橋爪大三郎×水無田気流
★七月十二日、東京堂書店神保町店東京堂ホールで、社会学者の橋爪大三郎氏と詩人・社会学者の水無田気流氏による、晶文社『吉本隆明全集』刊行記念・第一回「詩と科学の魂をつなぐ」トークイベントが開催された。本講座は二〇一四年三月から刊行開始された、晶文社『吉本隆明全集』(全三八巻+別巻一)の第一〇回配本第一巻(二〇一六年六月)の刊行を機に、連続講座<吉本隆明のDNAをどう受け継ぐか>として企画。本講演では、かつて吉本隆明の芸術言語論についての講義ビデオを制作した縁のある二人をゲストに迎え、吉本思想を支えた科学と詩、両方の魂に光をあてながら、歴史の大きな転換点にある今、時代に対して私たちはどのような態度でのぞむべきなのか解析を試みた。その模様を抄録して掲載する。

★はしづめ・だいさぶろう氏は、社会学者・東京工業大学名誉教授。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。『永遠の吉本隆明 増補版』(洋泉社新書y)、『日本逆植民地計画』(小学館)、『戦争の社会学』(光文社新書)など著書多数。一九四八年生。
    

★みなした・きりう氏は、詩人・社会学者。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。著書に『無頼化した女たち』(亜紀書房)、『「居場所」のない男、「時間」がない女』(日本経済新聞出版社)など。一九七〇年生。
  

《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
▽金森修編著「昭和後期の科学思想史」(勁草書房)
評:田中智彦(たなか・ともひこ氏=東京医科歯科大学准教授・倫理学・政治思想専攻)

▽カトリーヌ・マラブー著「新たなる傷つきし者」(河出書房新社)
評:西山雄二(にしやま・ゆうじ氏=首都大学東京・フランス思想専攻)

▽文珠著「編集者の誕生と変遷」(出版メディアパル)
評:川井良介(かわい・りょうすけ氏=東京経済大学教授・出版論専攻)
編集者の誕生と変遷―プロフェッションとしての編集者論

■5面〈文学・芸術〉
▽村田沙耶香著「コンビニ人間」(文藝春秋)
評:坂上秋成(さかがみ・しゅうせい氏=評論家、作家)


▽辻村深月著「東京會舘とわたし」(毎日新聞出版社)
評:細谷正充(ほそや・まさみつ氏=文芸評論家)
 

▽佐藤洋二郎著「妻籠め」(小学館)
評:小林広一(こばやし・こういち氏=文芸評論家)


▽鈴木創士著「分身入門」(作品社)
評:湯山光俊(ゆやま・みつとし氏=文筆家)


■6面〈読物・文化〉
▽渡辺京二著「さらば、政治よ」(晶文社)
評:井崎正敏(いざき・まさとし氏=批評家)


▽高山真著「<被爆者>になる」(せりか書房)
評:好井裕明(よしい・ひろあき氏=日本大学文理学部教授・社会学・エスノメソドロジー専攻)


▽中江克己著「江戸っ子が好んだ日々の和食」(第三文明社)
評:雨宮由希夫(あまみや・ゆきお氏=書評家)


▽永田浩三著「ヒロシマを伝える」(WAVE出版)
評:峰順一(みね・じゅんいち氏=美術批評)


▽瀬川千秋著「中国 虫の奇聞録」(大修館書店)
評:浅見洋二(あさみ・ようじ氏=大阪大学教員・中国文学専攻)


◆次号<9月30日号>予告
加藤陽子氏ロングインタビュー
『戦争まで歴史を決めた交渉と日本の失敗』(朝日出版社)刊行を機に。

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