2017年1月6日号(12月30日合併号) 3171号

340円(税込)

定価 340円(税込)

《特集》
<新年特大号>原武史・浅見雅男 対談『昭和天皇実録』を読み解く

 2016年9月、『昭和天皇実録 第八・第九』(宮内庁編修/東京書籍)の二冊が刊行された。これにより昭和史最大の転換点ともいえる太平洋戦争までの昭和天皇の記録が国民に公開されたことになる。また、八月八日には今上天皇が直接国民に「お気持ち」を訴える「お言葉」を発表。有識者会議を経て、現天皇に限って退位を認める方向性となった。明治以来の天皇・天皇制に対する関心が高まるいま、『実録』を読むことで過去から謙虚に学び、未来への手がかりを見つけることはできないだろうか。『昭和天皇実録』の読み解きについて、『昭和天皇』『「昭和天皇実録」を読む』(岩波新書)など天皇に関する多くの著書のある原武史氏と、『皇族と天皇』(ちくま新書)の著者である浅見雅男氏に対談をお願いした。

<主なコンテンツ>
1:『昭和天皇実録』に秘められた真実
2:「お言葉」の衝撃
3:天皇・皇族・院政
4:二・二六事件と「けだし前例なきこと」
5:昭和天皇と憲法
6:聖断、皇室とキリスト教
7:女性宮家、女系天皇 皇太子不在の時代

<対談者紹介>
★はら・たけし氏=放送大学教授。専門は日本政治思想史。『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、サントリー学芸賞受)、『大正天皇』(朝日文庫、毎日出版文化賞受賞)、『昭和天皇』(岩波新書、司馬遼太郎賞受賞)、『滝山コミューン一九七四』(講談社文庫、講談社ノンフィクション賞受賞)、『レッドアローとスターハウス』(新潮社)、『皇后考』(講談社)、『「昭和天皇実録」を読む』(岩波書店)など。一九六二年生まれ。

★あさみ・まさお氏=著述家。慶應義塾大学経済学部卒業後、出版社で雑誌、書籍の編集に従事するかたわら近現代史研究に取り組む。著書に『公爵家の娘』(リブロポート)、『華族誕生』(講談社学術文庫)、『闘う皇族』『皇族誕生』(角川文庫)、『不思議な宮さま』(文春文庫)、『伏見宮』(講談社)、『皇族と帝国陸海軍』『学習院』(文春新書)など。共著に『皇室一五〇年史』、近著に『皇族と天皇』(共にちくま新書)。一九四七年生まれ。


第二部<新春特集>新書のすすめ
村田沙耶香さんが新書を買う ほか(一〜六面)


《今週の読物》
■2面
▽論潮<1月>(面一也)
◎生前退位/トランプ/シン・ゴジラ 「全体主義の時代」は到来したのか

■3面
▽文芸<1月>(馬場美佳・福島勲)
◎忘却にあらがうという切実さ 書物は死者の再生装置

■5面
▽文芸同人誌評(白川正芳)
◎独特なリズムが生み出される/いがらしみきお「孤独な脳」
◎意欲作が並ぶ創刊号/塚田麻里子研究室内・群島の会編集「トルソー」

◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 <272回>(横尾忠則)
◎夢の中で夢日記を書く 死の不在という存在感

◇連載=ニュー・エイジ登場 <414回>(関水徹平)
◎寄る辺なさと向き合って生きる
『「ひきこもり」経験の社会学』(左右社)

◇連載=現代短歌むしめがね <67回>(山田航)
◎兵ら互に嗤ひ合ひつつ黒黒と大蔵省の壁にFuck!と/高島裕『旧制度アンシャン・レジーム』(1999)

◇連載=漢字点心 <211回>(円満字二郎)
◎「旦」

■6面
▽「日本人にとって皇室とは?」載録(秦郁彦・山下 晋司・竹田恒泰・猪瀬直樹)

■7面
▽麻布図書館・金原瑞人氏文学講演会レポート


《今週の書評》
■2面〈学術・思想〉
原著を読む喜びを再確認
▽ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ著「ライプニッツ著作集第挟2 法学・神学・歴史学」(工作舎)
評:茂 牧人(しげる・まきと氏=青山学院大学教授・近現代ドイツ哲学・宗教哲学)

<非同一性の哲学>を紡ぎだす
▽服部健二著「アドルノ的唯物論との対話」(こぶし書房)
評:初見 基(はつみ・もとい氏=日本大学教員・ドイツ文学)

■3面〈文学・芸術〉
参政権という市民権の拡大の深い意味を内省的に思索
▽イタロ・カルヴィーノ著「ある投票立会人の一日」(鳥影社) 
評:伊田久美子(いだ・くみこ氏=大阪府立大学教授・ジェンダー論、イタリア文学専攻)

人生の影を見つめる七作
▽金仁淑著「アンニョン、エレナ」(書肆侃侃房)
評:きむふな(きむ・ふな氏=翻訳家)

■4面〈読物・文化〉
戦時下での娯楽番組
▽尾原宏之著「娯楽番組を創った男」(白水社)
評:澤田隆治(さわだ・たかはる氏=メディアプロデューサー)

石牟礼文学の何がかくも現代の人間を惹きつけるのか
▽岩岡中正著「魂の道行き」(弦書房)
評:結城正美(ゆうき・まさみ氏=金沢大学教授・環境文学専攻)

歪んだ特権意識を指摘 巨大な学校コミュニティが持つ加害者をかばう倒錯した実態
▽ジョン・クラカワー著「ミズーラ」(亜紀書房)
評:藤井誠二(ふじい・せいじ氏=ノンフィクションライター)

一人の異才を通じて見た戦後日本の精神史
▽荒木一郎著「まわり舞台の上で 荒木一郎」(文遊社)
評:栗原裕一郎(くりはら・ゆういちろう氏=批評家)


◆次号〈1月13日号〉予告
外山滋比古氏に聞く、生きた知識とは?思考するとは何か?
(聞き手・山本貴光)
(8頁・定価280円)

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