2017年2月3日号 3175号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》
宮内悠介氏インタビュー "あり得べき最良の精神"を模索して
『カブールの園』(文藝春秋)刊行を機に/宮内悠介作品ブックガイド(福井健太)

 『盤上の夜』で第百四十七回直木賞候補と第三十三回日本SF大賞受賞、『ヨハネスブルグの天使たち』で第百四十九回直木賞候補と第三十四回日本SF大賞特別賞受賞など、エンタテインメントの分野で活躍し注目されてきた宮内悠介氏の、日系アメリカ女性を主人公に、母と娘の確執を描いた新作「カブールの園」が第百五十六回芥川賞の候補作となり話題を呼んだ。結果は最終選考に残った二作のうちの一作となりながら惜しくも受賞は逃したのだが、宮内氏は今後もエンタテインメントと純文学を横断して作品を発表してくれることが期待できる作家の一人である。今回『カブールの園』の刊行を機にメールインタビューを行った。

<主なコンテンツ>
1:母と娘の物語でなければという漠たる直感が
2:現在と過去の双方にしかと目を向けたい




《今週の読物》
■2面
▽『旅する音楽―サックス奏者と音の経験』仲野麻紀インタビュー
◎絶対的に違う「私」と「あなた」の間に奏でる音楽


■3面
▽編者から読者へ=「新社会学研究」がめざすこと/好井裕明・栗田宣義(よしい・ひろあき氏=日本大学教授・社会学/くりた・のぶよし氏=甲南大学教授・社会学)

▽文芸同人誌評/白川正芳(しらかわ・まさよし氏=文芸評論家)
◎菊が眼前に浮かんでくるような―高橋裕子「野柑菊を描く」
◎力作揃い、今後が楽しみな創刊号―日本大学芸術学部文芸学科多岐祐介ゼミ「暗曜」

◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 276回/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎白爆感電ナムアミダ仏 青ネクタイの葬列の夢

◇連載=漢字点心 215回/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「儺」

◇連載=現代短歌むしめがね 71回/山田航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎夕顔乾酪色にくさりて惨劇のわが家明くるなり*おはやう刑事!/猖寨此戍竸ЦΦ罅戞複隠坑僑機

■4面
▽論潮〈2月〉/面一也(おもて・かずや氏=立教大学、早稲田大学非常勤講師・政治思想)
◎「国立大学」と「子どもの貧困」 暴動発生レベルの日本の未来は?

■5面
▽文芸〈2月〉/馬場美佳(ばば・みか氏=筑波大学准教授・日本近代文学)、福島勲(ふくしま・いさお氏=北九州市立大学准教授・フランス文学)
◎主題こそが必要な形式を生み出す 松浦理英子の「わたしたち」小説

■7面
▽ポピュリズムへの警鐘として読む『チョムスキー・レクチャーズ』/漆原朗子(うるしばら・さえこ氏=北九州市立大学教授・言語学)
◎ノーム・チョムスキー著「我々はどのような生き物なのか」(岩波書店)


▽大活字文化普及協会セミナーレポート
「読むこと・生きること・情報は命!」すべての読書困難者への支援体制の実現

◇連載=文系学部解体―大学の未来3「なぜ誰も声を上げないのか/なぜ伝わらないのか?」ぁ兵式羮亜Ε魯筌轡競カズヒコ)

◇田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎「米国第一」と保護主義

■8面
▽鼎談=安藤宏×柴田勝二×島村輝「方法論の現在から、未来への道標」
『ハンドブック 日本近代文学研究の方法』(ひつじ書房)刊行を機に



《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
根源的なテーマを、丁寧に掘り下げる 日本語はジャーナリズムの道具たる資格を持ち合わせているか?
▽武田徹著「日本語とジャーナリズム」(晶文社)
評:斎藤貴男(さいとう・たかお氏=ジャーナリスト)


多彩な問題を提起 グローバルな人権とローカルな文化という視点で世界のゲイ事情を分析
▽フレデリック・マルテル著「現地レポート 世界LGBT事情」(岩波書店)
評:三橋順子(みつはし・じゅんこ氏=明治大学非常勤講師・性社会文化史)


■5面〈文学・芸術〉
誠実な観客として三島という一幕物の芝居について語り続ける
▽高橋睦郎著「在りし、在らまほしかりし三島由紀夫」(平凡社)
評:伊藤氏貴(いとう・うじたか氏=文芸評論家)


「満州国」の建国イデオロギーのものでの文学活動を考察
▽安志那著「帝国の文学とイデオロギー」(世織書房)
評:成田龍一(なりた・りゅういち氏=日本女子大学教授・近現代日本史)


■6面〈読物・文化〉
被写体との関係性を写すことに賭けた人生
▽北井一夫著「写真家の記憶の抽斗」(日本カメラ社)
評:タカザワケンジ(たかざわ・けんじ氏=写真評論家)


現時点における「決定版伝記」 「武満徹」の姿はより「真実」のものへ
▽小野光子著「武満徹 ある作曲家の肖像」(音楽之友社)
評:小沼純一(こぬま・じゅんいち氏=音楽評論家・早稲田大学教授)


二世の人生航路をたどる そのまま日本の民衆史や文化史に重なる
▽小熊英二・盪塵辧高秀美編「在日二世の記憶」(集英社)
評:臺 宏士(だい・ひろし氏=フリーランスライター)


近代の闇に葬られた漂白の民 当時の史料や証言をもとに克明に描く
▽長野浩典著「放浪・廻遊民と日本の近代」(弦書房)
評:澤宮 優(さわみや・ゆう氏=ノンフィクション作家)


日本国憲法はどうなるのかを考える格好の書物
▽礫川全次著「「ナチス憲法」一問一答」(同時代社)
評:備仲臣道(びんなか・しげみち氏=著述家)



◆次号<2月10日号>予告
水島治郎・宇野重規 対談
『ポピュリズムとは何か』『保守主義とは何か』
(8頁・定価280円)

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