2017年2月17日号 3177号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》
芳川泰久氏インタビュー  漱石の物語の"それから"
「漱石三部作」(河出書房新社)の刊行を機に

 夏目漱石の没後百年、生誕百五十年の節目に仏文学者で文芸評論家の芳川泰久氏が、漱石の小説のその後を描いた小説を刊行した。『坊っちゃん』『吾輩は猫である』『それから』(『こころ』も)の登場人物たちの小説が完結した後のそれからはどうなったのだろうか。一作ごとに異なるスタイルで描かれたそれぞれに独立した作品でありながら、大きな一つの世界を形成しているこの三部作についてお話を伺った。

★よしかわ・やすひさ氏はフランス文学者・文芸評論家。早大大学院後期博士課程修了。著書に「謎解き『失われた時を求めて』」「『ボヴァリー夫人』をごく私的に読む」など。一九五一年生。

《今週の読物》
■2面
◇連載=読写!一枚の写真から 49回/岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)

■3面
▽徳永里砂講演「講座 ムスリムのお客様をもてなす心得(DVD)」/坂垣雄三(いたがき・ゆうぞう氏=信州イスラーム世界勉強会代表、東京大学名誉教授、イスラム研究)

◇連載=あの人に会いたい「石見銀山生活文化研究所・松場大吉(上)」/江原礼子(えはら・れいこ氏=フリー編集者・ライター、イベントプランナー)

◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 278回/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎考えて考え抜いてパッと手離し無心で筆を取る、考えたことも忘れ肯定したと同時に否定 排中律こそ私ファースト!

◇連載=現代短歌むしめがね 73回/山田航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎昨日まで友達だった通り魔は離れろと叫びながら刺した/風花雫

◇連載=漢字点心 217回/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「浮」

▽フォト&アート=興福寺中金堂再建・法相柱 柱絵完成記念「興福寺の寺宝と畠中光享」

■7面
◇連載=文系学部解体―大学の未来3「なぜ誰も声を上げないのか/なぜ伝わらないのか?」6(室井尚・ハヤシザキカズヒコ)

■8面
『天皇の美術史』(全6巻、吉川弘文館)刊行始まる
 吉川弘文館より『天皇の美術史』(全6巻)の刊行が開始された。編集委員を代表して、盍澣瓜瓩砲亘椒轡蝓璽困料澗料を、五十嵐公一、伊藤大輔の両氏には第一回、第二回配本の担当巻について、これまでの美術史とは違った視点をもった本書の魅力、読みどころなどを、また美術史家の辻惟雄氏には本シリーズへの期待を込めたエッセイを寄せてもらった。


《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
過去にとりつかれた受難曲の対立法 ソ連時代への愛憎入り乱れる思い
▽スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著「セカンドハンドの時代」(岩波書店)
評:渋谷謙次郎(しぶや・けんじろう氏=神戸大学教授・ロシア法)

水俣病の「いま」を伝える "人生の思想"にあふれる
▽緒方正実著/阿部浩・久保田好生・高倉史朗・牧野喜好編「水俣・女島の海に生きる」(世織書房)
評:関 礼子(せき・れいこ氏=立教大学教授・環境社会学・地域環境論)

解きほぐし難い偏見に対して 四つの理由を挙げて論じる
▽松浦寛著「日本人の〈ユダヤ人観〉変遷史」(論創社)
評:岡山 茂(おかやま・しげる氏=早稲田大学教授・フランス文学)

■5面〈文学・芸術〉
心象が析出するように風景を描写 音楽のように人間関係がリズムを作り出す
▽パスカル・キニャール著「約束のない絆」(水声社)
評:陣野俊史(じんの・としふみ氏=仏文学者)

親和力という著者の特別な資質が生かされた特別な本
▽児島宏子著「チェーホフさん、ごめんなさい!」(未知谷)
評:沼野充義(ぬまの・みつよし氏=東京大学教授・ロシア・ポーランド文学)

〈枠組み〉のなかで思考する研究社の主体の問題を問う
▽日比嘉高著「文学の歴史をどう書き直すのか」(笠間書院)
評:中川成美(なかがわ・しげみ氏=立命館大学教授・日本近現代文学・文化)

■6面〈読物・文化〉
資料価値が極めて高い 暗部や"宴のあと"にも触れている点に注目
▽池井優著「近代オリンピックのヒーローとヒロイン」(慶應義塾大学出版会)
評:浜田昭八(はまだ・しょうはち氏=スポーツライター)

登山の座右の教科書に 山に同行したような錯覚に陥る
▽萩生田浩著「山と過ごした一日」(西田書店)
評:小沼利英(おぬま・としひで氏=元研究社辞書編集部)

クオリティよりリアリティ ロック音楽抜きでもロックはできる
▽橘川幸夫著「ロッキング・オンの時代」(晶文社)
評:吉野太喜(よしの・ひろき氏=ライター)

羅針盤となる経営理念 一世紀以上にわたり展開した要因とは
▽飛田健彦著「百貨店とは」「帯の伊勢丹 模様の伊勢丹」(ともに国書刊行会)
評:岩本真一(いわもと・しんいち氏=同志社大学嘱託講師ほか・経済史)

機動戦と陸地戦の両面攻撃 2010年代の評論を切り開く意欲作
▽藤田直哉著「シン・ゴジラ論」(作品社)
評:町口哲生(まちぐち・てつお氏=評論家・哲学)

◆次号<2月24日号>予告
鼎談=竹内薫・緑慎也・篠木和久<ブルーバックス通巻2000番を機に>
(8頁・定価280円)

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