2017年10月6日号 3209号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》
川崎修・荻原能久・出岡直也=鼎談
アーレントが遺した問いかけ
『アーレントと二〇世紀の経験』(慶應義塾大学出版会)


今秋、これまでにない視点からハンナ・アーレントを読み解く評論集、『アーレントと二〇世紀の経験』が慶應義塾大学出版会から刊行された。これまでにも日本のアーレント研究の状況において数多のアーレント論が出版されてきたが、本書ではアーレント研究者のみならずアーレントを専門としない第一線の研究者も多数参加。今日の社会科学的見地からアーレントを読み直し、アクチュアルな問いかけと議論を提起する。現代の諸学知はアーレントをどう読み解くのか。いまなぜアーレントが評価されるのか? 本書の刊行を機に、編者の川崎修氏(立教大学法学部教授)、萩原能久氏(慶應義塾大学法学部教授)、出岡直也氏(慶應義塾大学法学部教授)に鼎談をお願いした。


《今週の読売》
■3面
▽文芸同人誌評(白川正芳)
◎同人誌の神様、清水信追悼号――「北斗」九月号、尾形明子「いつの日にか書くはずの清水信論のための備忘録」他
◎吉村昭記念文学館開館など――「吉村昭研究」三十九号

◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 310回(横尾忠則)
◎絵を描き始めると鼻がよく出る、気の流れが変るから。

◇連載=漢字点心 249回(円満字二郎)
◎「よ(酉與)」

◇連載=現代短歌むしめがね 105回(山田航)
◎あの子は僕がロングドライブを決めたとき 必ず見てない 誓ってもいい/しんくわ『しんくわ』(2016)

◇連載=ニュー・エイジ登場 416回(村上晶)
◎多くの風景と人の思いを積み重ね

■4面
▽論潮・10月(面一也)
◎安倍政権の(は?)これまで 政権交代で緑の古ダヌキが絶望のスッピン公開か

■5面
▽文芸・10月(馬場美佳・福島勲)
◎孤独の燔祭/今村夏子「木になったら亜沙」、金石範「消された孤独」

■6面
◇連載=「映画/映画作家/映画批評」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)26回(聞き手=久保宏樹)

■7面
▽「通りすがりのあなた」著者・はあちゅう氏インタビュー

 一見白かと思えるような淡い桜色のページに、紺青のインクの文字が浮かび、優しさと切なさを視覚的表現したような作りが印象的な本である。さまざまな媒体を横断して活躍する、ブロガーで作家のはあちゅう氏の初の純文学小説集『通りすがりのあなた』が講談社から刊行された。今年の「群像」2月号に掲載された3作品に書き下ろし4作品を加えたこの小説集は、他人からは見えにくいが、生きづらさを抱えた女性たちと、まさに「通りすがり」だが、かけがえのない相手との一瞬を描いている。刊行を機に、作品について、そしてオンラインサロンを起ち上げて、読者とともに販売戦略を練るという試みについて話を伺った。

▽水野仁輔著「幻の黒船カレーを追え」刊行記念公開トークレポート

 「探しているカレーがあるから仕事を捨て、家族を残して海外に渡りたい」。
 これまで会社勤めと“カレーの人”の二足の草蛙で四〇冊以上ものレシピ本を出版してきたカレー研究家の水野仁輔さんには、長年抱いてきた疑問があった。約一五〇年前の幕末、インドからイギリスを経由して上陸したと言われている日本のカレーは一体どんなもので、その味はどうだったのか? その疑問は必然日本のカレーとは何かという問いに繋がって、水野さんは遂に幻の「黒船カレー」(=ブリティッシュカレー)を探す旅に出る! 国内十か所の港を巡り、海を渡ってヨーロッパまで国内外を徹底取材。水野さん一家の人生も激変! 八月二三日、水野仁輔著『幻の黒船カレーを追え』(小学館)刊行記念のトークイベントが神保町・三省堂書店本店で開催された。日中の暑熱が残るカレー好適日の一夜を取材した。 

▽短期集中連載=創刊65周年『明星』連載文芸作品をよむ 1回(阪本博志)
◎源氏鶏太「青空娘」


《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
▽イヴァン・ジャブロンカ著「私にはいなかった祖父母の歴史」(名古屋大学出版会)
評:中村隆之(なかむら・たかゆき=大東文化大学講師・仏語圏文学)

▽アブドゥルハミード・アブー・スライマーン著「クルアーン的世界観」(作品社)
評:松山洋平)(まつやま・ようへい=名古屋外国語大学講師・イスラーム思想史)
 
■5面〈文学・芸術〉
▽三島由紀夫著、TBSヴィンテージクラシックス編「告白」(講談社)
評:三輪太郎(みわ・たろう=作家)

▽井口時男著「永山則夫の罪と罰」(コールサック社)
評:楜沢 健(くるみさわ・けん=文芸評論家)
 
■6面〈読物・文化〉
▽ルース・グッドマン著「ヴィクトリア朝英国人の日常生活」上・下(原書房)
評:石原孝哉)(いしはら・こうさい=駒沢大学名誉教授・英文学)

▽川添愛著「働きたくないイタチと言葉がわかるロボット」(朝日出版社)
評:吉野太喜(よしの・ひろき=ライター)

▽遠藤利克著「空洞説」(五柳書院)
評:アライ=ヒロユキ(美術・文化社会批評)

▽別冊映画秘宝編集部編「市川崑『悪魔の手毬唄』完全資料集成」(洋泉社)
評:高鳥 都(たかとり・みやこ=ライター)

▽鷲田清一・山極寿一著「都市と野生の思考」(集英社インターナショナル:発行、集英社:発売)
評:白鳥 敬(しらとり・けい=サイエンスライター)

〈書評キャンパス 大学生がススメる本〉
▽ルーカ・クリッパ/マウリツィオ・オンニス著「アウシュヴィッツの囚人写真家」(河出書房新社)
評:織田俊輔(おりた・しゅんすけ=名古屋学院大学外国語学部英米語学科4年)


◆次号<10月13日号>予告
平石直昭・宮村治雄・山辺春彦「一九五〇年代後期の丸山眞男」
(8頁・定価280円)

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