2017年11月10日号 3214号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》鼎談=雨宮処凛×片山杜秀×大澤聡
90年代とはどんな時代だったのか
『1990年代論』(河出書房新社)刊行トークイベント採録


九月二十五日、東京・八重洲ブックセンターで批評家・大澤聡氏(一九七八年生)が編者を務めた『1990年代論』(河出書房新社)のトークイベント<「90年代」とはどんな時代だったのか 右と左とオウムとエヴァと>が行われた。本書は七〇〜八〇年代生まれの論者たちが結集し、一九九〇年代の社会と文化を問い直す論集となっている。今回の登壇者は編者の大澤氏と執筆に参加した作家・活動家の雨宮処凛氏(一九七五年生)に加え、政治学者・音楽評論家の片山杜秀氏(一九六三年生)の三名。イベントの模様を再構成し収録する。  

《今週の読物》
■3面
▽映画時評・11月(伊藤洋司)
本当らしさや適切さからの解放 アキ・カウリスマキ「希望のかたな」

◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 315回(横尾忠則)
夢の絵―こんな絵を描かれちゃ、俺は筆を折るしかないと心がガクンとうなだれてコビトになっちゃった。

◇連載=現代短歌むしめがね 110回(山田航)
つぼ八のネオン目指して歩くのだ失恋直前戦隊レッド/柴田瞳『月は燃え出しそうなオレンジ』(2004)

◇連載=漢字点心 254回(円満字二郎)
「聴」

◇連載=本の国へようこそ 89回
「美術」

■6面
◇連載=「映画/映画作家/映画批評」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)31回(聞き手=久保宏樹)

■7面
▽「改組 第4回日展」開催 書家・井茂圭洞氏に聞く 

明治四十年に、日本画、西洋画、彫刻の三部門で文展としてスタートした公募団体「日展」は今年百十年を迎える。明治政府の美術振興政策として開催され、その後「帝展」「新文展」、「日展」と名称を替え、多様な変革を重ねながら明治、大正、昭和、平成と、脈脈と受け継がれてきた。歴史的な日展作家の名を挙げれば、竹内栖鳳、上村松園、福田平八郎、東山魁夷、杉山寧、高山辰雄、黒田清輝、藤島武二、棟方志功、高村光雲、平櫛田中、板谷波山、楠部彌弌、日比野五鳳、西川寧、青山杉雨等々、枚挙にいとまがない。
 現在は日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の五部門にわたり、全国から一万点以上の作品が寄せられ、審査後、毎年秋に六本木の国立新美術館で約三千点の新作が紹介される。今年は、東京展の後、京都、大阪、大分、金沢を来年の六月まで巡回する予定である。
 五部門のなかで、書は昭和二十三年に新設された。なかでも応募数が最も多く、今年は約八千点の応募であった。現在日展副理事長を務める井茂圭洞氏に、書家としてのこれまでの歩み、書に対する想いを伺った。


《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
▽土田知則著「現代思想のなかのプルースト」(法政大学出版局)
評:岩野卓司(いわの・たくじ=明治大学教授・哲学・思想史)

▽フランソワ・シェネ著「不当な債務」(作品社)
評:沖 公祐(おき・こうすけ=香川大学教授・経済理論専攻)

▽廣瀬純著「シネマの大義」(フィルムアート社)
評:堀 潤之(ほり・じゅんじ=関西大学教授・映画研究・表象文化論)

▽山田慶兒著「日本の科学 近代への道しるべ」(藤原書店)
評:猪野修治(いの・しゅうじ=湘南科学史懇話会代表)
 
■5面〈文学・芸術〉
▽荻野アンナ著「カシス川」(文藝春秋)
評:後藤聡子(ごとう・さとこ=麻布中学校・高等学校教諭/博士(教育学))

▽滝口悠生著「高架線」(講談社)
評:風丸良彦(かざまる・よしひこ=盛岡大学教授・アメリカ現代文学、文化)

▽ナタリーア・ギンツブルグ著「小さな美徳」(未知谷)
評:栗原俊秀(くりはら・としひで=翻訳家)

▽ナンシー・キーファー絵、レベッカ・ブラウン著「かつらの合っていない女」(思潮社)
評:大津祥子(おおつ・しょうこ=翻訳者)
 
■6面〈読物・文化〉
▽外山滋比古著「日本の英語、英文学」(研究社)
評:大津由紀雄(おおつ・ゆきお=明海大学外国語学部教授・認知科学)

▽高石宏輔著「声をかける」(晶文社)
評:稲垣 諭(いながき・さとし=東洋大学教授・哲学)

▽堀川惠子著「戦禍に生きた演劇人たち」(講談社)
評:西堂行人(にしどう・こうじん=演劇評論家、明治学院大学教授)

▽椹木野衣著「震美術論」(美術出版社)
評:五十嵐太郎(いがらし・たろう=東北大学大学院教授・建築史・建築批評家)

〈書評キャンパス 大学生がススメる本〉
▽窪 美澄著「やめるときも、すこやかなるときも」(文藝春秋)
評:藤森映美(ふじもり・えみ=金城学院大学文学部日本語日本文化学科3年)


◆次号<11月17日号>予告
若田部昌澄・栗原裕一郎 対談
<行動経済学者リチャード・テイラー氏のノーベル経済学賞受賞を機に>
(8頁・定価280円)

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