2018年1月12日号 3222号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》対談=臼杵陽×早尾貴紀
「大災厄(ナクバ)」は過去ではない
イラン・パペ『パレスチナの民族浄化』と米・エルサレム首都承認問題


二〇一七年末、イラン・パぺ著『パレスチナの民族浄化イスラエル建国の暴力』(田浪亜央江・早尾貴紀訳、法政大学出版局)が刊行された。一九四八年のイスラエル国建国前後に、いかに先住のパレスチナ住民が、虐殺・追放を受けたのか、パレスチナ社会が壊滅させられたのか(パレスチナ人はこれをアラビア語で「大災厄(ナクバ)」と呼ぶ)を、資料を元に具体的に記し、この出来事が「民族浄化」という犯罪であるとの視点から、緻密に解き明かされた本である。
 そして二〇一七年一二月六日、アメリカのトランプ大統領が、エルサレムをイスラエルの首都として承認すると発言。パレスチナでは抗議行動が拡大し、国際社会に緊張が広がることとなった。こうした現状を受け、パレスチナ問題の第一人者である日本女子大学教授の臼杵陽氏と、本書の訳者の一人である東京経済大学准教授の早尾氏に対談をお願いした。本書を中心に歴史を掘り下げ、現在進行形の問題についても語っていただいた。 

《今週の読物》
■6面
◇連載=「横断する作家/空間性と観念/グリフィス」ジャン・ドゥーシェ氏に聞く 39回(聞き手=久保宏樹)

■7面
▽映画時評〈1月〉(伊藤洋司)
映画撮影と死の主題に新たな地平/諏訪敦彦「ライオンは今夜死ぬ」

◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 323回(横尾忠則)
充実した無為で無言の元旦イイカゲンがいいんです。

◇連載=現代短歌むしめがね 117回(山田航)
無化、し無化し 或るところに惡 じいさんと汚ばあさんが酢 んでゐました幸せ/藪内亮輔「ラブ」(2013)

◇連載=漢字点心 261回(円満字二郎)
「出」

◇連載=本の国へようこそ 91回
贈りもの

■8面
◇集中連載=東京女子大学公開連続講演会
 歴史のなかの『LGBT』
 第二回 LGBTを語るー性の多様性のなかでー
 講師:星乃治彦氏(10月23日)

《今週の書評》
■4面〈学術・思想〉
▽神崎繁著「内乱の政治哲学」(講談社)
評:森 一郎(もり・いちろう=東北大学教授・哲学)

▽下田健太郎著「水俣の記憶を紡ぐ」(慶應義塾大学出版会)
評:関 礼子(せき・れいこ=立教大学教授・環境社会学・地域環境論)

▽高橋憲一訳・解説「完訳 天球回転論」(みすず書房)
評:三浦伸夫(みうら・のぶお=神戸大学名誉教授・科学史・中世数学史)

▽クリスティアン・マルティン・シュミット著「ブラームスとその時代」(西村書店)
評:小宮正安(こみや・まさやす=横浜国立大学教授・ドイツ文学・ヨーロッパ文化史)

■5面〈文学・芸術〉
▽鷲津浩子著「文色と理方」(南雲堂)
評:佐久間みかよ(さくま・みかよ=和洋女子大学教授・アメリカ文学)

▽波戸岡景太著「映画原作派のためのアダプテーション入門」(彩流社)
評:高橋雅康(たかはし・まさやす=翻訳家)

▽白石かずこ著「白石かずこ詩集成機廖塀驢荵嚇帖
評:林 浩平(はやし・こうへい=詩人・恵泉女学園大学特任教授)

▽柏原成光著「人間 吉村昭」(風濤社)
評:黒古一夫(くろこ・かずお=文芸評論家)

■6面〈読物・文化〉
▽井上章一編「学問をしばるもの」(思文閣出版)
評:石井正己(いしい・まさみ=東京学芸大学教授・日本文学)

▽長谷山俊郎著「健康を担う「日本の食」病気を生む「欧米の食」」(農林統計出版)
評:先千尋(まっさき・ちひろ=農業、有機JAS認定機関・有機農業推進協会顧問)

▽本橋信宏著「新橋アンダーグラウンド」(駒草出版)
評:森 彰英(もり・あきひで=ジャーナリスト)

▽灰島かり著「絵本を深く読む」(玉川大学出版部)
評:三辺律子(さんべ・りつこ=翻訳家)

▽小林吉弥著「高度経済成長に挑んだ男たち」(ビジネス社)
評:水口義朗

〈書評キャンパス 大学生がススメる本〉
▽百田尚樹著「風の中のマリア」(講談社)
評:鈴木 椋(すずき・りょう=大正大学表現学部表現文化学科クリエイティブライティングコース3年)


◆次号<1月19日号>予告
 岩野卓司・澤田直対談
<現代社会の中で「共同体」について考える>
(8頁・定価280円)

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