2018年3月30日号 3233号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》追悼 石牟礼道子

 2月、石牟礼道子氏が亡くなられた。90歳だった。代表作『苦海浄土』は、水俣病患者とその家族の苦しみや希望、企業との闘いの過程を克明に描き出し、そして人が人としてあることの罪深さと崇高さを文学として昇華させた文学史に残る傑作であった。また祖母の「おもかさま」を描いたものをはじめ、その他の作品や詩なども、気高さを感じさせるような美しい文章で綴られた印象深いものであった。多くの人たちから惜しまれつつ世を去った石牟礼氏を偲んで、本紙では縁のある方たちに追悼文を寄せていただいた。また読書人のウェブサイトでは、2011年に河出書房新社の「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」から『苦海浄土』三部作が一冊となって刊行された際の、石牟礼氏へのインタビューをアップしたので、そちらもご覧頂きたい。

【追悼執筆者】
■1面
石内 都
姜 信子

■8面
盪格孤
福元満治
米本浩二

《今週の読物》
■2面
◇連載=日常の向こう側ぼくの内側 334回(横尾忠則)
巨大な自画像 反芸術?非芸術? 芸術の不健康さからの脱却

◇連載=手塚治虫―深夜の独り言 5回(中村一彦)
先生のペンだこ

◇連載=ニュー・エイジ登場 419回(中村江里)
戦争の長い影と向き合って

◇連載=漢字点心 272回(円満字二郎)
「末」

◇連載=現代短歌むしめがね 128回(山田航)
歯科助手に美人が多いということの理由を考え糞をしている/瀧音幸司「ユンボと水平線」(2006)

■3〜5面
優良辞典・事典あんない

日本の代表的な辞典をカテゴリごとにご紹介します。

■6面
◇連載=「今日のフランス映画」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く) 50回(聞き手=久保宏樹)


《今週の書評》
■2面〈読物・文化〉
▽塚原史著「ダダイズム」(岩波書店)
評:五十殿利治(おむか・としはる=美術史家・筑波大学特命教授)

▽セルジュ・ラフィ著「カストロ」上・下(原書房)
評:臺 宏士(だい・ひろし=ジャーナリスト)

▽アビゲイル・タッカー著「猫はこうして地球を征服した」(インターシフト:発行、合同出版:発売)
評:安藤 彰(あんどう・あきら=マーケティング・プランナー)

■6面〈文学・芸術〉
▽金井美恵子著「『スタア誕生』」(文藝春秋)
評:千葉一幹(ちば・かずみき=評論家・大東文化大学教授)

▽西田谷洋著「村上春樹のフィクション」(ひつじ書房)
評:中村三春(なかむら・みはる=北海道大学教授・日本文学専攻)

▽ケネス・グレアム著「黄金時代」(翰林書房)
評:西村醇子(にしむら・じゅんこ=関東学院大学非常勤講師・英語圏児童文学)

▽アキール・シャルマ著「ファミリー・ライフ」(新潮社)
評:大工原彩(だいくはら・あや=公務員・翻訳者)

〈書評キャンパス 大学生がススメる本〉
▽荒井裕樹著「生きていく絵 アートが人を〈癒す〉とき」(亜紀書房)
評:山田拓磨(やまだ・たくま=明治大学文学部4年)

■7面〈学術・思想〉
▽山本芳久著「トマス・アクィナス」(岩波書店)
評:森 一郎(もり・いちろう=東北大学教授・哲学)

▽ジェローム・B・グリーダー著「胡適 1891―1962」(藤原書店)
評:丸川哲史(まるかわ・てつし=明治大学教授・台湾文学・東アジア論)

▽長谷川章著「ブルーノ・タウト研究」(ブリュッケ)
評:初見 基(はつみ・もとい=日本大学教員・ドイツ文学・社会思想)

▽睫斛柁著「原発被曝労働者の労働・生活実態分析」(明石書店)
評:前田年昭(まえだ・としあき=組版編集者、神戸芸工大教員)


◆次号<4月6日号>予告
角幡唯介インタビュー・冒険地グリーンランドから『極夜行』刊行を機に
(8頁・定価280円)

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