2018年4月6日号 3234号

280円(税込)

定価 280円(税込)

《特集》角幡唯介インタビュー
一生に一度の旅 極夜のカオスは自分の内面でもあった
『極夜行』(文藝春秋)刊行を機に


 世界中にGoogleマップが張り巡らされ、イヌイットもネットを利用する時代。「地理的な未知」が失われた現代に、ノンフィクション作家角幡唯介氏の探検の舞台は、「極夜」だ。四カ月もの間太陽が昇らない闇と氷の世界を、一匹の犬と共に数十キロの橇を引いて進む。ブリザードの恐怖や、北極星と方位磁石のみで進むべき方向を見出す不安、食糧難、闇夜の月がもたらす精神的な幻惑と狂気……かつて誰も、これほど長い時間、「極夜」を旅したことはない。想像を絶する「未知」の世界へ、その筆致が読者を導く。『極夜行』(文藝春秋)刊行を機に、今またグリーンランドにいる角幡唯介氏に、メールインタビューに答えていただいた。現在は、犬橇でより北のエリアへ向う旅のさなか、とのことである。  


《今週の読物》
■2面
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側 335回(横尾忠則)
ウヘーッ、もう4月? 81年間毎日、死から目を離したことはない

◇連載=現代短歌むしめがね 129回(山田航)
グーグルの検索欄にてんさいと書いて消すうんこと書いて消す/永井祐『日本の中でたのしく暮らす』(2012)

◇連載=漢字点心 273回(円満字二郎)
「観」

◇連載=ニュー・エイジ登場 420回(睦月都)
記憶の家の祈りの調べ

◇連載=手塚治虫―深夜の独り言 6回(中村一彦)
「どろろ」が最後の少年まんが

■3面
▽論潮・4月(綿野恵太)
差別は文体の乱調にあり 森友学園と「スリーパー・セル」発言

■4面
▽文芸・4月(坂口周)
「気鋭の社会学者」の優れた小説――古市憲寿「彼は本当は優しい」

■5面
◇連載=「今日のフランス映画」ジャン・ドゥーシェ氏に聞く 51回(聞き手=久保宏樹)

■6面
中地義和教授最終講義「ランボーとその分身」レポート

 三月二日、東京・本郷の東京大学法文二号館一番大教室で、中地義和教授の最終講義「ランボーとその分身」が行なわれた。通常の講義と同じく九〇分間にわたって、長年研究をつづけてきたアルチュール・ランボーとその詩の魅力について語った。講義の模様をレポートする。 


《今週の書評》
■3面〈学術・思想〉
▽阿部崇著「ミシェル・フーコー、経験としての哲学」(法政大学出版局)
評:佐藤嘉幸(さとう・よしゆき=筑波大学准教授・哲学/思想史)

▽渋谷哲也編著「ストローブ=ユイレ」(森話社)
評:伊藤洋司(いとう・ようじ=中央大学教授・フランス文学)

■4面〈文学・芸術〉
▽川村湊著「津島佑子 光と水は地を覆えり」(インスクリプト)
評:谷口幸代(たにぐち・さちよ=お茶の水女子大学准教授・日本現代文学)

▽いとうせいこう著「小説禁止令に賛同する」(集英社)
評:藤田直哉(ふじた・なおや=文芸評論家)

■5面〈読物・文化〉
▽笠原美智子著「ジェンダー写真論」(里山社)
評:日高 優(ひだか・ゆう=立教大学准教授・写真批評)

▽小佐野景浩著「プロレス秘史」(徳間書店)
評:玉袋筋太郎(たまぶくろ・すじたろう=お笑い芸人・一般社団法人全日本スナック連盟会長)

▽マイケル・ウォルフ著「炎と怒り」(早川書房)
評:前嶋和弘)(まえしま・かずひろ=上智大学教授・現代アメリカ政治)

▽竹内順一著「山上宗二記」(淡交社)
評:石田昭義(いしだ・あきよし=地の塩書房)

〈書評キャンパス 大学生がススメる本〉
▽マレーク・ベロニカ文・絵「ラチとらいおん」(福音館書店)
評:嶋宮玲奈(しまみや・れな=日本女子大学人間社会学部教育学科2年)


◆次号<4月13日号>予告
対談=樋田毅×永田浩三『記者襲撃 赤報隊30年目の真実』(岩波書店)刊行を機に
(8頁・定価280円)

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