2015年3月13日号 3081号

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▼特集▼
◇山口直孝「革命的知性の小宇宙(ミクロコスモス)」―公開ワークショップの研究発表から <大西巨人蔵書が語るもの>

★2月21日、東京九段の二松學舍大学で、公開ワークショップ「大西巨人の現在―創作の舞台裏」が開かれた。この中で、山口直孝・二松學舍大学教授が「革命的知性の小宇宙(ミクロコスモス)―大西巨人蔵書が語るもの」と題した研究発表を行った。同大学では現在、昨年なくなった作家・大西巨人の蔵書の調査を進めている。山口氏は中心メンバーのひとり。膨大な引用を駆使し、独自の文学世界を作り上げた大西巨人の蔵書とはいかなるものだったのか。研究発表を載録させてもらった。

<主なコンテンツ>
1:七千冊の蔵書の質感
2:感傷のない仕事場
3:愛書家からの遠ざかり
4:全体および細部へのまなざし
5:新たな源泉の発見
6:運動としてのアンソロジー

※やまぐち・ただよし氏=二松學舍大学教授。専門は近代日本語文芸。


▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第41回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<湯>1978年 シリーズ「村へ」 
★「村へ」を旅するうちに温泉宿に泊ることが多くなった。一日中写真を撮って疲れていても、温泉に入ると疲れがとれて気分が楽になるのだ。それに日本中何処へ行っても温泉がある。…続きは本紙へ

■7面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<第182回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎乾杯!まだ内緒の朗報。 耳鳴りに耳寄りな話?
◆連載=『週刊コウロン』波乱短命顛末記<第85回>/水口義朗(みずぐち・よしろう氏=文芸評論家)
◎嶋中会長の通夜の席で鶴見俊輔に原稿依頼 「風流夢譚」には二枚腰が必要だった
◆連載=漢字点心<第125回>/円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
「育」
◆連載=読写!/岩尾光代(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
◎東西呼応普選の要求!大阪普選市民大会
2月5日東京に非政友各派主催の普選断行国民大会本年に於ける第一普選の叫びが挙げられた同日大阪で、普選デーとして午前九時からその幕を切って落した。(『写真通信』大正11年3月号)
◆レポート=第6回鮎川信夫賞決定! 
◎著:岸田将幸『亀裂のオントロギー』(思潮社)

◎著:阿部嘉昭『換喩詩学』(思潮社)


■8面
◆レポート=『新訳 説経節』(平凡社)刊行記念 伊藤比呂美、「説経節」を熱く語る!

★去る2月13日、千代田区・東京堂書店神田神保町店6F東京堂ホールで、詩人・伊藤比呂美氏の新刊『新訳 説経節』刊行記念トークイベントが行われた。これまで、『日本ノ霊異ナ話』『読み解き「般若心経」』『たどたどしく声に出して読む歎異抄』など古典、仏典の現代語訳に挑み、『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』では、ひろみ節とも言うべき独自の語りの世界を確立した伊藤氏だが、20代で説経節に出会って以来、自分の説経節を探し求めてきたという。  「この中世の説経節の女は、お姫様のはずなのに、実はワーキングクラスであったみたいな感じで、みんなある時点で身分が落ちていって、下女や奴隷のようになってみたり、どの女もどの女もこれでもかというくらいよく働く。その女の生き様にすごく感動して、それが最初の興味でした」。 (続きは本紙で)
★動画も公開中★


◆レポート=絵本作家・かこさとしの原点 川崎の思い出 講演会レポート
★2月17日、川崎市中原市民館でかこさとし講演会「川崎の思い出―1950年代のセツルメント活動と子どもたち―」が開催された。川崎市民を中心とした約300人が招かれ、かこさとし氏が自らの原点と語る、当時のセツルメント活動のようすに熱心に耳を傾けた。また、当時セツルメントの子ども会活動に参加した人、先生として活動していた数十人が登壇し、かこ氏と言葉を交わす一幕もあった。(続きは本紙で)

◆レポート=「ニッポン戦後サブカルチャー史 岡崎京子特論」 レポート 劇作家・宮沢章夫氏を講師に迎えて
★現在、世田谷文学館で開催中の「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」(〜3月31日まで)。漫画家・岡崎京子の初の大規模展覧会となっている。1980年〜90年代を代表する漫画家として活躍中だった岡崎氏は1996年、不慮の事故により活動を休止、現在も療養中である。しかし今もなお新たな読者を獲得し続け、その人気は揺るぎない。本展は300点以上の原画をはじめ、学生時代のイラストやスケッチ、掲載雑誌、また2012年に蜷川実花によって映画化された『ヘルタースケルター』の衣装など関連資料によって、岡崎作品独特の世界観を演出している。会期中の1月31日、劇作家の宮沢章夫氏を講師に「ニッポン戦後サブカルチャー史 岡崎京子特論」のレクチャーが行われた。その模様を一部紹介する。


■9面
◆特集=成田秀夫×山本啓一対談 <大学生の日本語リテラシーをいかに高めるか> 大学の授業をデザインする『大学生の日本語リテラシーをいかに高めるか』(ひつじ書房)刊行を機に

★IT化、グローバル化の現代社会の中で、大学を取り巻く環境も日本語環境も、大きな変化に晒されている。現在大学教育に求められるのは、文章表現科目、ジェネリックスキルの育成。『大学生の日本語リテラシーをいかに高めるか』(ひつじ書房)では、文章表現科目担当者間の教育観の共有のあり方、具体的なライティング授業の設計方法等を、具体的な事例を通じて紹介する。本書の刊行を機に、編者のお一人である河合塾・河合文化教育研究所の成田秀夫氏と、執筆者の九州国際大学教授・山本啓一氏が対談、知識基盤型社会に対応した生きる力としての「日本語リテラシー」教育についてお話いただいた。

<主なコンテンツ>
1:大学を取り巻く環境の変化
2:なぜ今、日本語リテラシー教育なのか
3:考える力、生きる力、一生学び続ける力
4:高等教育の未来に一石を投じる

※なりた・ひでお氏=学校法人河合塾教育研究開発本部開発研究職。専門は哲学。予備校では現代国語を担当。現在、高校・大学・社会を接続する教育に関する研究開発を行っている。単著に『学びと仕事をつなぐ8つの日本語スキル』、学参に『でるもん現代文』がある。1958年生。
 
 
※やまもと・けいいち氏=九州国際大学法学部教授。専門は国際政治学。博士(法学)。文章表現科目や初年次セミナー、「リスクマネジメント論」や防犯PBL等を担当。大学間連携事業や地域防犯政策の立案等にも関わる。1969年生。


■10面
◆連載=元気に、出版。出版、元気に。/森彰英(もり・あきひで氏=フリーライター)
◎いま国際報道週刊誌の存在感を示す ニューズウィーク日本版(上)
◆レポート=第60回青少年読書感想文全国コンクール 表彰式開催
★2月6日、東京・大手町の経団連会館にて第60回青少年読書感想文全国コンクール(公益社団法人全国学校図書館協議会・毎日新聞社主催、内閣府・文部科学省後援、サントリーホールディングス株式会社協賛)の表彰式が行われた。
◆連載=田原総一朗取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎政治家たちへの国民の懸念
◆出版界=ハースト婦人画報社と講談社が業務提携
◆出版メモ=
◎編:加藤恭子『日本人のここがカッコイイ!』(文藝春秋)

◆訃報=
松谷みよ子氏(まつたに・みよこ、本名・美代子=児童文学作家)2月28日18時13分、老衰のため都内の病院で死去した。89歳。  氏は、大正15(1926)年、東京・神田元岩井町(現岩本町)生まれ。42年東洋高等女学校卒。長野県へ疎開した縁で坪田譲二氏に師事。「童話教室」などに作品を発表する。55年、夫だった民話研究家の故瀬川拓男氏と結婚、人形劇団「太郎座」を創設。51年「貝になった子供」で児童文学者協会新人賞受賞。「龍の子太郎」でサンケイ児童出版文化賞賞、国際アンデルセン賞。「ちいさいモモちゃん」で野間児童文芸賞、「モモちゃんとアカネちゃん」で赤い鳥文学賞などを受賞。坪田譲二主宰の童話雑誌「びわの実学校」の第1号から編集委員を務め、「びわの実ノート」を創刊。松谷みよ子民話研究室を主宰。「日本のむかしばなし」(全3巻)、「あかちゃんの本」(全9巻)、「ふたりのイーダ」、「現代民話考」(全8巻)、「松谷みよ子全集」(全15巻)、「松谷みよ子の本」(全10巻、別巻1)、赤ちゃん絵本「いないいないばあ」など著書多数。

▼今週の書評▼
■3面<学術 文学>
◆著:エドウィージ・ダンティカ『海の光のクレア』(作品社)
評:荒このみ(あら・このみ氏=専修大学非常勤講師・アメリカ文学専攻)


◆著:平野浩『有権者の選択 日本における政党政治と代表制民主主義の行方』(木鐸社)
評:三船毅(みふね・つよし氏=中央大学教授・政治過程論専攻)

■4面<学術 思想>
◆著:門奈直樹『ジャーナリズムは再生できるか――激変する英国メディア』(岩波書店)
評:芝田正夫(しばた・まさお氏=関西学院大学教授・メディア史専攻)


◆著:鈴木典比古『グローバル教育財移動理論: 大学教育の質保証と国際化』(文眞堂)
評:太田正孝(おおた・まさたか氏=早稲田大学教授・国際マーケティング・異文化マネジメント専攻)


◆著:井尻秀憲『中国・韓国・北朝鮮でこれから起こる本当のこと』(育鵬社)
評:清水麗(しみず・うらら氏=東京大学東洋文化研究所特任研究員・アジア政治外交史専攻)


◆著:貴志俊彦『日中間海底ケーブルの戦後史: 国交正常化と通信の再生』(吉川弘文館)
評:新納康彦(にいろ・やすひこ氏=バーティ・エアテル・ジャパン代表取締役、元KDD海底ケーブルシステム会社社長・工学博士)


■5面<文学 芸術>
◆著:張競『詩文往還 戦後作家の中国体験』(日本経済新聞出版社)
評:高山宏(たかやま・ひろし氏=大妻女子大学比較文化学部教授・翻訳家)


◆著:ウラジーミル・ソローキン『氷 氷三部作2』(河出書房新社)
評:藤田直哉(ふじた・なおや氏=文芸評論家)


◆著:立松和平『立松和平全小説 全30巻+別巻1』(勉誠出版)
評:三田誠広(みた・まさひろ氏=作家)
    

◆著:サンジェイ・グプタ『マンデー・モーニング』(柏書房)
評:武者圭子(むしゃ・けいこ氏=翻訳家)


■6面<読物 文化>
◆著:中田整一『ドクター・ハック: 日本の運命を二度にぎった男』(平凡社)
評:吉田一彦(よしだ・かずひこ氏=神戸大学名誉教授・情報論専攻)


◆著:小川洋子・平松洋子『洋子さんの本棚』(集英社)
◆著:池内紀『戦争よりも本がいい』(講談社)
評:島利栄子(しま・りえこ氏=「女性の日記から学ぶ会」代表、日本ペンクラブ会員)
 

◆著:ツベタナ・クリステワ『パロディと日本文化』(笠間書院)
評:橋口侯之介(はしぐち・こうのすけ氏=古書「誠心同書店」店主)


◆著:北郷裕美『コミュニティFMの可能性 公共性・地域・コミュニケーション』(青弓社)
評:坂田謙司(さかた・けんじ氏=立命館大学教授・地域メディア研究)

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