2015年9月11日号 3106号

280円(税込)

定価 280円(税込)

▼特集▼
◇伊高浩昭・柳原孝敦対談―『チェ・ゲバラ』(中公新書)刊行を機に <ゲバラの夢見た世界とは>
キューバ―米国国交回復は何を意味するのか




 キューバと米国が、双方の大使館を再開し、1961年以来途切れていた国交を54年ぶりに回復した。キューバ革命戦争は1956年にはじまり、59年1月1日に革命が果たされる。この革命戦争の指導者のひとりとして活躍した、伝説の革命家チェ・ゲバラ――39歳の若さで亡くなったチェの思想は、未だ人々の心の中で生き続けている。生まれからその死までを克明に綴った『チェ・ゲバラ』(中公新書)が刊行された。著者はラテンアメリカ取材歴半世紀となる伊高浩昭氏。両国の国交回復と新書の刊行を機に伊高氏と東京大学准教授・柳原孝敦氏に対談してもらった。

<主なコンテンツ>
1:生いたちから死まで
2:「別れの手紙」の改竄
3:絶えず戦争に
4:勤勉な革命的人間
5:キューバと米国の関係
6:劇薬の副作用

★いだか・ひろあき氏=ジャーナリスト・元共同通信編集委員。早稲田大学卒。1967年からラテンアメリカ全域をはじめ、世界百数十カ国・地域を取材。2005〜2014年、立教大学ラテンアメリカ研究所「現代ラ米情勢」担当講師。1943年生。
  

★やなぎはら・たかあつ氏=東京大学准教授・スペイン語文学・思想文化論専攻。東京外国語大学大学院博士後期課程満期退学。著書に「ラテンアメリカ主義のレトリック」など。訳書に「チェ・ゲバラ革命日記」
など。1963年生。
 

▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第65回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<大島山の獅子舞>1986年 シリーズ「信濃遊行」
★信州は何処を歩いてもいつも山が見えていた。だから山を前に後に、左に右に見ながら歩くのである。母との旅の記憶の中にもいつも山があるのだった。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<207回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎海外から発掘されるのを50年も待たずに、60年代に日本のポップアートを日本が恐れず勇気を持って紹介するべきだったよね。

◆連載=現代短歌むしめがね<第4回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎雨の日は雨の降らないストリートビューを歩いてきみの家まで 岡野大嗣『サイレンと犀』(2014)

◆連載=漢字点心<第148回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「蘞」※音読みで「レン」

◆連載=映画時評<9月>/伊藤洋司(いとう・ようじ氏=中央大学教授・フランス文学専攻)
◎光の快楽、運動の快楽 ホウ・シャオシェン「黒衣の刺客」

◆本の国へようこそ<第63回> テーマ:おこめ 選書=銀座教文館 子どものみせナルニア国・菅原幸子さん
◎著:甲斐 信枝『稲と日本人』(福音館書店)

★三千数百年の昔から水稲を作り続けてきた日本人。稲の祖先「野生稲」を、一万年ほど前に人手で栽培できる「稲」に作りかえたこと、大自然のおそろしさと、飢饉の歴史…。稲作にまつわる日本の景色と日本人のこころが、十年をかけて丹念に描かれた絵本です。

◎編:農文協『イネとともに 農家になろう3』(農山漁村文化協会)

★サトちゃんこと佐藤次幸さんの米とイタリア野菜づくり。モットーは「80パーセントの自然農」「農業には捨てるものはない。すべてが資源」。笑顔がほころぶ収穫は、野菜も稲も、つやつやと命の輝きを放っている。サトちゃんの農業は本当に楽しそうなのです。

◎著:デミ『1つぶのおこめ―さんすうのむかしばなし』(光村教育図書)

★ききんの年、こめぐらの米をひとびとにわけあたえなかったインドの王さま。かしこい村娘のラーニは計画をたてました。ほうびに「おこめを1つぶだけ」、そして「30日のあいだ、それぞれ前の日の倍の数だけお米をください」。30日でラーニが手にしたお米の数は?

◎著:谷本 雄治『お米の魅力つたえたい!米と話して365日』(文溪堂)

★目黒の米屋、高卜瓢阿気鵑蓮△米大好き生きもの大好き。米をテーマの出張授業や、カブトガニ農法の紹介、農家の人の栽培法を自分の目で確かめて、おいしい米を提供する。農家や農業、社会のことを考えているお米屋さんの、話し出したら止まらないお米の話。

■6面
◆近刊セレクト=
◎著:谷山 浩子『真夜中の図書館』(ヤマハミュージックメディア)


■7面
◆特集=
◎杉原梨江子著『被爆樹巡礼 原爆から蘇ったヒロシマの木と証言者の記憶』(実業之日本社)


★戦後70年、歴史の輪郭を際立たせるかのように一際暑く感じられたこの夏、原爆から蘇った木を通して、ヒロシマの記憶を伝える新たな1冊が上梓された。
 広島市では、被爆によって焼けこげ傷つきながらも、そこに立ち続け、あるいは土の中から新たに芽吹いて原爆から蘇った木、約170本を「被爆樹木」として登録している。
 本書は、その猗鑁樹瓩鯔ね歩き、一樹一樹のエピソードとともにその木を守る人々の記憶を聞き書きして、まとめられたもの。著者の杉原梨江子さんにお話を伺った。

<主なコンテンツ>
1:被爆樹 -Atomic Bombed Trees-
2:爆心地を指差す被爆樹たち
3:被爆樹を通してヒロシマを伝えたい

※★すぎはら・りえこ氏=文筆家。広島県出身。日本の木の文化、世界の木にまつわる伝承や神話、植物と人間との交流の歴史を研究。著書に『いちばんわかりやすい北欧神話』『古代ケルト 聖なる樹の教え』(実業之日本社)、『聖樹巡礼』(PHP研究所)など。日本文藝家協会会員。 


■8面
◆レポート=アニメイト、KADOKAWA、講談社、集英社、小学館の5社による合弁会社 株式会社ジャパン マンガ アライアンス(JMA)設立 発足記者会見開催

★アニメイト、KADOKAWA、講談社、集英社、小学館の5社は9月1日、合弁会社として株式会社ジャパン マンガ アライア
ンス(Japan Manga Alliance 本社:東京都板橋区弥生町77―3、以下JMA、資本金4億9600万円)を設立し、その発足記者会見が東京・神楽坂の日本出版クラブ会館で行われた。

◆連載=ともかくスケッチ<第22回>/長友啓典(ながとも・けいすけ氏=アートディレクター)
◎優等生型天才の登場だ

◆出版メモ=


◆ブックサロン=
◎著:高橋 義雄『応神天皇の征服』(新潮社図書編集室)


▼今週の書評▼
■4面<学術 思想>
◆著:美馬 達哉『生を治める術としての近代医療―フーコー『監獄の誕生』を読み直す』(現代書館)
評:阿部崇(あべ・たかし氏=青山学院大学准教授・フランス文学・現代思想専攻)


◆著:神島裕子『ポスト・ロールズの正義論:ポッゲ・セン・ヌスバウム』(ミネルヴァ書房)
評:高田宏史(たかだ・ひろふみ氏=日本学術振興会特別研究員・政治学専攻)


◆著:古川純『八重山の社会と文化』(南山舎)
評:下嶋哲朗(しもじま・てつろう氏=ノンフィクション作家)


◆著:芝田 進午『芝田進午遺稿集 バイオ時代と安全性の哲学―予研=感染研裁判と再移転要求運動』(桐書房)
評:鈴木正(すずき・ただし氏=名古屋経済大学名誉教授・日本思想史専攻)


■5面<文学 芸術>
◆著:三浦 しをん『あの家に暮らす四人の女』(中央公論新社)
評:山眞紀子(やまさき・まきこ氏=札幌大学教授・日本近現代文学専攻)


◆著:羽田 圭介『スクラップ・アンド・ビルド』(文藝春秋)
評:神田法子(かんだ・のりこ氏=ライター)


◆著:宮内 悠介『エクソダス症候群』(東京創元社)
評:可能涼介(かのう・りょうすけ氏=批評家・精神保健福祉士)


◆著:宮田 恭子『ジョイスとめぐるオペラ劇場』(水声社)
評:阿部公彦(あべ・まさひこ氏=東京大学准教授・英米文学専攻)
ジョイスとめぐるオペラ劇場 (水声文庫)

■6面<読物 文化>
◆著:永田 浩三『奄美の奇跡 「祖国復帰」若者たちの無血革命』(WAVE出版)
評:金平茂紀(かねひら・しげのり氏=テレビ記者・キャスター)


◆著:小山 紘『さらば我友叫ばずや―旧制高校史発掘』(論創社)
評:永嶺重敏(ながみね・しげとし氏=東京大学文学部図書室勤務)


◆著:佐藤 幸治『世界史の中の日本国憲法 立憲主義の史的展開を踏まえて』(左右社)
評:先崎彰容(せんざき・あきなか氏=東日本国際大学教授・倫理学専攻)


◆著:森山 明子『デザイン・ジャーナリズム―取材と共謀1987→2015』(美学出版)
評:暮沢剛巳(くれさわ・たけみ氏=美術批評家・東京工科大学准教授)

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