2016年1月1日号(12月25日号合併) 3121号

350円(税込)

定価 350円(税込)

▼特集▼
◇小林康夫・西山雄二対談 <人文学は滅びない> 新年特大号
時代の課題に向き合い、新しい人文学の地平を開くために
★日本の大学、特に人文学系の学部の存続が危ぶまれている。雑誌『現代思想』では「大学の終焉――人文学の消滅」と題した特集も組まれた(二〇一五年一一月号)。同誌に寄稿された池内了氏の分析によると、文部科学省による国立大学改革は「ほぼ一五年のサイクル」で行なわれてきたという。「第鬼=産学官共同路線を大学に浸透させつつ、大学設置基準の大綱化と大学院重点化を進めた一九九〇年代」「第挟=「法人化」を推進し「選択と集中」政策などの財政措置によって国立大学を植民地化した二〇〇〇年代」「第郡=第三期中期目標・中期計画の期間において本格的な国立大学の組織改編や大々的な統廃合を目論む二〇一六年以降」。まさに二〇一六年からは、国による大学改革(改悪)が仕上げの段階を迎えることになる。果たして、日本の大学と人文学はどこに向かおうとしているのか。東京大学名誉教授・小林康夫氏と首都大学東京准教授・西山雄二氏に対談をしてもらった。

<主なコンテンツ>
1:文科省の通知に対して
2:21世紀の知識資本主義
3:『知の技法』から20年
4:ディシプリンに立ち戻る
5:人文学の時間と宛先
6:閉ざされた場所を構築

★こばやし・やすお氏=東京大学名誉教授・青山学院大学特任教授・現代哲学・表象文化論専攻。東京大学大学院博士課程単位取得退学。パリ第10大学博士号(記号学)取得。著書に「起源と根源」「表象の光学」「歴史のディコンストラクション」など。一九五〇年生。
  

★にしやま・ゆうじ氏=首都大学東京准教授・国際哲学コレージュのプログラム・ディレクター・フランス思想専攻。一橋大学大学院博士後期課程修了。著書に「哲学への権利」など。共訳書にジャック・デリダ「哲学への権利」「獣と主権者――ジャック・デリダ講義録」など。一九七一年生。
 

▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第79回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<トノサマガエル>1994年 シリーズ「おてんき」
★草が生いしげる畦道を歩いていると、イナゴやバッタ、カエルなどがつぎつぎに足もとからとび出してにぎやかなものである。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<223回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎良き眠りは吉兆、人気運上昇、努力に光差す?開運500万!

◆連載=漢字点心<第163回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「面」

◆著者から読者へ=第一級の冒険に参加してしまった歌手の悪戦苦闘の記録/峠恵子(とうげ・けいこ氏=シンガーソングライター)
◎著:峠 恵子『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』(山と溪谷社)


◆連載=現代短歌むしめがね<第19回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎「マジ焦った!! アンチ出会い系のはずのオレが迂闊にもハマっちまった!!!」 /斉藤斎藤『渡辺のわたし』(2004)

◆フォト&アート=
◎著:石黒 健治『不思議の国』(彩流社)


◆文芸同人誌評=白川正芳(しらかわ・まさよし氏=文芸評論家)
◎四人の子に焦点あてた異色の自分史(著:井久保ゆかり「四人の子育ての記録」)
◎六十六年毎月発行・800号(「詩と真実」800号記念特集号)

■4面
◆連載=論調<1月>/大野光明(おおの・みつあき氏=大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任助教・歴史社会学・社会運動論専攻。著書に「沖縄闘争の時代1960/70」など。一九七九年生。
◎否認と排除の体制とその廃墟 戦後という体制の矛盾とごまかしを乗り越えることはできるか

■5面
◆連載=文芸<1月>/友田健太郎(ともだ・けんたろう氏=文芸評論家、演劇評論家。東大卒。二〇〇五年に「過去 メタファー 中国─ある『アフターダーク』論」で第48回群像新人文学賞評論部門優秀作を受賞。二〇〇七年に「『ソウル市民』三部作を見て」で第11回シアターアーツ賞佳作を受賞。二〇一五年十月に筆名を水牛健太郎から本名の友田健太郎に戻す。一九六七年生。
◎初めて京都を舞台にした綿矢 憧れの古都ではなく個人の生き方を阻むものとして

■10面
◆レポート=第63回菊池寛賞贈呈式
★12月4日、第六十三回菊池寛賞の贈呈式が開催され、五組の受賞者に賞が贈呈された。

◆レポート=第68回野間文芸賞・第37回野間文芸新人賞・第37回野間児童文芸賞
★12月17日、東京都内で第68回野間文芸賞、第37回野間文芸新人賞、第53回野間児童文芸賞の贈呈式が行なわれた。

◆レポート=ピエール・ルメートル×藤田宜永(司会=平岡敦)
『天国でまた会おう』刊行記念イベントレポート
★2014年にミステリファンの間で話題となり、55万部を超える大ヒットを記録した『その女アレックス』(文春文庫)の著者、ピエール・ルメートル氏の最新作『天国でまた会おう』(四六判・三二〇〇円、【文庫版】上下巻各七四〇円)が10月に早川書房から刊行された。

◆第37回サントリー学芸賞 贈呈式開催
★12月14日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで第37回サントリー学芸賞の贈呈式が行われた。

■12面
◆追悼・野坂昭如 <絶対絶命の境地が、胎内回帰願望がかなう瞬間。そこから妄想の世界へ>/水口義朗(みずぐち・よしろう氏=文芸評論家)

◆連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎根底から安全保障の再点検を

▼今週の書評▼
■4面
◆著:スラヴォイ・ジジェク『事件! :哲学とは何か』(河出書房新社)
評:絓秀実(すが・ひでみ氏=文芸評論家)


◆著:長木 誠司『オペラの20世紀: 夢のまた夢へ』(平凡社)
評:小宮正安(こみや・まさやす氏=横浜国立大学教授・ドイツ文学・ヨーロッパ文化史専攻)


■5面
◆著:ル・クレジオ『嵐』(作品社)
評:郷原佳以(ごうはら・かい氏=東京大学准教授・フランス文学専攻)


◆著:古橋 信孝『文学はなぜ必要か: 日本文学&ミステリー案内』(笠間書院)
評:鈴木貞美(すずき・さだみ氏=国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学名誉教授)


■6面
◆著:マガジンハウス『平凡パンチ傑作選 The Vintage Eros ヴィンテージ・エロス Vol.1』(マガジンハウス)
評:南陀楼 綾繁(なんだろう・あやしげ氏=編集者)
 

◆著:ジョナサン・スターン『聞こえくる過去』(インスクリプト)
評:福田貴成(ふくた・たかなり氏=中部大学講師・聴覚文化研究、表象文化論)


◆著:天瀬 裕康『悲しくてもユーモアを―文芸人・乾信一郎の自伝的な評伝』(論創社)
評:目時美穂(めとき・みほ氏=編集者)


◆著:氏家 幹人『江戸時代の罪と罰』(草思社)
評:南伽山アキコ(なかやま・あきこ氏=美術家・書籍編集者)


■9面
◆著:アンソニー グラフトン『テクストの擁護者たち: 近代ヨーロッパにおける人文学の誕生』(勁草書房)
評:逸見龍生(へんみ・たつお氏=新潟大学准教授・フランス文学・思想専攻)


◆著:小林 節子『私は中国人民解放軍の兵士だった――山邉悠喜子の終わりなき旅』(明石書店)
評:斉藤日出治(さいとう・ひではる氏=近畿大学日本文化研究所研究員、海南島近現代史研究会会員、社会経済学専攻)


◆著:三宅 正樹『近代ユーラシア外交史論集 ― 日露独中の接近と抗争』(千倉書房)
評:筒井清忠(つつい・きよただ氏=帝京大学教授・近現代史学専攻)


◆著:森誠『なぜニワトリは毎日卵を産むのか 鳥と人間のうんちく文化学』(こぶし書房)
評:森誠(もり・まこと氏=静岡大学名誉教授・放送大学客員教授・生化学専攻。家禽の産卵生理を内分泌学的に研究。東京大学大学院修了・農学博士。一九四八年生。)


▼新春特集号▼
◇新書のすすめ <島田裕巳氏が新書を買う> MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店にて
★「週刊読書人」新年恒例「新春特集・新書のすすめ」をお届けします。一面「新書を買う」では、宗教学者の島田裕巳さんにご登場願い、書店の店頭に並ぶたくさんの新書の中から気になるものを選んでいただきました。二面以降では、新書の著者が自著について語る「私のモチーフ」、二〇一五年と二〇一六年を繋ぐ新書棚をリアル書店に店舗に作っていただく「新書棚つくりました!」、各社新書編集部からは「売れ行き好調の10点」リストと、その中の一冊の紹介、そして「近刊ピックアップ」と題して刊行予定の一冊も教えていただきました。最新の新書情報をお楽しみください。

    

■二面〜六面
◆新書のすすめ

■七面〜八面
◆2015年→2016年を繋ぐ 新書棚つくりました!! あゆみBOOKS早稲田店/くまざわ書店的場店
★紙面とリアル書店を繋ぐ「新書棚つくりました!!」特集に、川越市のくまざわ書店的場店と、新宿区のあゆみBOOKS早稲田店にご協力いただいた。二店舗とも、趣向を凝らした棚作りに力を入れる書店である。二〇一五年は不穏なニュースや明るくない話題が多かったが、その中でゆく年を振り返りくる年を思うとき、どんな新書に知恵をもらうことができるのか。実際に作っていただいた新書棚を紹介する。年初の本選びの参考に、また棚は二〇一五年初旬まで同書店に置かれているので、近くにお出かけの際にはお立ち寄りください。

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