2016年1月8日号 3122号

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▼特集▼
◇村田沙耶香インタビュー  <たやすく変わりゆく世界のいびつで純粋な人を描く>
『消滅世界』(河出書房新社)刊行を機に



★『文藝』二○一五年秋号に初出の『消滅世界』。その世界観は読者の度胆をぬくものだった。奇想天外ではなく、あってもおかしくないもう一つの世界として描かれていたからこそ、強烈に胸に残る物語。昨年十二月に単行本として上梓されたことをきっかけに、著者の村田沙耶香氏にお話を伺った。『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞を受賞した著者の、前作『殺人出産』をななめ上へ超えていく、読んで損のない新作である。本紙ではその創作の裏側を、たっぷりお楽しみいただきたい。

<主なコンテンツ>
1:セックスが無い世界で人類はどう生きるのか
2:二次性徴への執着 体が変化する奇跡に
3:「本能だ」「家族だから」を疑い続ける
4:倫理、正しさや正義を信じ込む怖さ
5:実験都市・楽園(エデン)の異世界感とリアリティ
6:心理や倫理を浮き彫りにするため世界を変える

★むらた・さやか氏=小説家。千葉県生まれ。2003年「授乳」で第46回群像新人文学賞優秀作を受賞してデビュー。2009年『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で第26回三島由紀夫賞受賞。『授乳』『マウス』『星が吸う水』『殺人出産』『タダイマトビラ』『ハコブネ』など著書多数。1979年生。

     

▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第80回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<スズメ>1995年 シリーズ「おてんき」
★遠くまで生きものをさがしに出掛けるのをやめて、たまには家の前に集めてみようと考えた。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<223回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎狂気の正月、寝正月(苦)。芸術は破壊を待ってるぜ。

◆連載=漢字点心<第164回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「鱓」※「ごまめ」

◆連載=現代短歌むしめがね<第20回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎http://wwww.hironomiya.go.jp くちなしいろのページにゆかな /吉川宏志『夜光』(2000)

◆フォト&アート=
◎著:片桐 功敦『SACRIFICE - 未来に捧ぐ、再生のいけばな』(青幻舎)


◆連載=映画時評<1月>/伊藤洋司(いとう・ようじ氏=中央大学教授・フランス文学専攻)
◎事物、そして人間や植物の非有機的な生を刻印する
アピチャッポン・ウィーラセクタン「世紀の光」

◆本の国へようこそ <第67回>テーマ:さる
★2016年は申年。もう少し詳しく言うと、丙申の年です。赤い下着をつけると縁起がいいとか、病が去るとも言われます。そんな新春に、陽気で、かわいくて、すばしっこく、知恵があり、抜け目ない、おさるたちの絵本をご紹介。魅力的な絵を楽しみながら、心がほぐされる4冊です。

◎著:エゴン マチーセン『さるのオズワルド』(こぐま社)

◎著:大江 和子『がまどんさるどん』(童話館出版)

◎著:エズフィール スロボドキーナ『おさるとぼうしうり』(福音館書店)

◎著:石井 桃子『おそばのくきはなぜあかい―にほんむかしばなし』(岩波書店)


■9面
◆特集=アートの持つ強さと可能性 対談=徐京植×荒木夏実
★徐京植氏が『越境画廊―私の朝鮮美術巡礼』を論創社より刊行した。本書はシン・ギョンホ(申浩)/ユン・ソンナム(尹錫男)/ジョン・ヨンドゥ(鄭然斗)/シン・ユンボク(申潤福)/ミヒ=ナタリー・ルモワンヌ/イ・クェデ(李快大)といった六人の個性豊かな芸術家やその作品を通して、著者ならではの視点で朝鮮美術がこれまでおかれてきた状況や現在、そしてそれぞれの芸術家のアイデンティティなどを語ったものとなっている。本書刊行を機に森美術館キュレーターの荒木夏実氏との対談をお願いした。


<主なコンテンツ>
1:コンテクスト(文脈)に分け入る
2:文化的に果たす役割
3:越境した人にしか見えない風景
4:自明性に対する問い

※そ・きょんしく氏=東京経済大学教員。担当講座は人権論、芸術学。著書に「私の西洋美術巡礼」「子どもの涙」「植民地主義の暴力」ほか多数。一九五一年生。
 
※あらき・なつみ氏=森美術館キュレーター。企画担当展多数。「ゴー・ビトゥイーンズ展」で第26回倫雅美術奨励賞(美術評論部門)、第10回西洋美術振興財団賞受賞。

■8面
◆元気に出版、出版元気に。 <「一週間をユカイに生きる!」を守り続けて59年 「週刊漫画TIMES(上)>/森彰英(もり・あきひで氏=フリーライター)

◆連載=ともかくスケッチ<第30回>/長友啓典(ながとも・けいすけ氏=アートディレクター)
◎伝説の「アドリブクラブ」

◆トピック=2016若い人に贈る読書のすすめ 読書推進運動協議会

◆出版メモ=
◎著:岡塚 章子『浮世絵から写真へ - 視覚の文明開化』(青幻舎)


▼今週の書評▼
■4面
◆編・監訳:西村清和『分析美学基本論文集』(勁草書房)
評:小田部胤久(おたべ・たねひさ氏=東京大学教授・美学専攻)


◆著:ダヴィッド・ラプジャード『ドゥルーズ 常軌を逸脱する運動』(河出書房新社)
評:松葉祥一(まつば・しょういち氏=神戸市看護大学教授・哲学・倫理学専攻)


◆著:渡辺靖『沈まぬアメリカ』(新潮社)
評:大西直樹(おおにし・なおき氏=国際基督教大学特任教授・アメリカ文学・アメリカ学専攻)


◆日本軍「慰安婦」問題webサイト製作委員会編/金富子・板垣竜太責任編集『Q&A 朝鮮人「慰安婦」と植民地支配責任: あなたの疑問に答えます』(御茶の水書房)
評:岡野八代(おおにし・なおき氏=国際基督教大学特任教授・アメリカ文学・アメリカ学専攻)


■5面
◆著:綾目広治『教師像』(新読書社)
評:伊藤氏貴(いとう・うじたか氏=文芸評論家)


◆著:片岡義男『この冬の私はあの蜜柑だ』(講談社)
評:神谷忠孝(かみや・ただたか氏=北海道文教大学教授・日本近代文学専攻)


◆辻本雄一監修、河野龍也編著『佐藤春夫読本』(勉誠出版)
評:岡本勝人(おかもと・かつひと氏=詩人・文芸評論家)


◆著:高木昌史『グリム童話と日本昔話』(三弥井書店)
評:樋口淳(ひぐち・あつし氏=専修大学教授・フランス文学専攻、日本民話の会運営委員)
グリム童話と日本昔話―比較民話の世界

■6面
◆著:イルメ・シャーバー『ゲルダ』(祥伝社)
評:金子隆一(かねこ・りゅういち氏=写真史家)


◆著:ナタリー・セメニーク『魅惑の黒猫』(グラフィック社)
評:小沼純一(こぬま・じゅんいち氏=音楽評論家・早稲田大学教授)


◆著:近藤信行『安曇野のナチュラリスト田淵行男』(山と渓谷社)
評:大森久雄(おおもり・ひさお氏=編集者)


◆著:盒驚諜『新幹線を走らせた男』(デコ)
評:近藤正高(こんどう・まさたか氏=ライター)

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