2016年1月29日号 3125号

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▼特集▼
◇立花隆インタビュー(聞き手=緑慎也)人は死といかに向き合うべきか
『死はこわくない』(文藝春秋)刊行を機に

★人は誕生以来、「死」と向き合い、「死後」の世界について考えを巡らせてきた。すべての宗教もまた、「死後」の世界をイメージすることが、その根本にあった。脳死や臨死体験など人の死をテーマにして多くの著作を著してきた作家・立花隆氏が『死はこわくない』を上梓した。がん、心臓手術を乗り越え、七五歳となった「知の巨人」が到達した死生観とはどのようなものなのか。お話しをうかがった。聞き手はサイエンス・ジャーナリストの緑慎也氏にお願いした。

<コンテンツ>
1:自分の存在が消える?高期高齢者になったからこそ至り得る感情
2:宗教の起源とは何か 来世観を示す、神話的な未来を語ること
3:「魂」の存在を信じるか エネルギーの問題から魂を考える
4:死の問題を論じるのは難しい がんについて何も知らなかった
5:緩和ケアについて がんケアの非常に重要な柱のひとつに
6:臨死体験に通じるもの 死の間際に見られる数十秒間の夢

★たちばな・たかし氏は作家。一九六四年東京大学仏文科卒業後、文藝春秋入社。六六年退社し、六七年に東大哲学科に学士入学。在学中から評論活動に入る。七四年の「田中角栄研究―その金脈と人脈」で社会に大きな衝撃を与える。著書に「宇宙からの帰還」「脳死」「サル学の現在」「天皇と東大」など。一九四〇年生。
     

★みどり・しんや氏はサイエンス・ジャーナリスト。東京大学中退。著書に「消えた伝説のサル ベンツ」、共著に「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」など。一九七六年生。
 

▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第83回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<事由市場>1999年 シリーズ「1990年代北京」
★北京を撮るにあたってそれまでとまったく違う思い切ったレンズ変更をしたが、撮影方法は船橋の時と同じ方法論であった。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<226回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎足以外はいたって健康 結構忙しい入院生活

◆連載=文芸同人誌評/白川正芳(しらかわ・まさよし氏=文芸評論家)
◎説得力のあるすぐれた詩人論/武藤剛史「微小なるものの力―まど・みちおの宇宙」
◎ユーモアを交えた図書館論の逸品/石上玄一郎「図書館と作家」

◆連載=漢字点心<第167回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「佯」※「いつわる」

◆連載=現代短歌むしめがね<第23回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎グーグルに君の名前を打ち込んで、スペース、「バカ」を加えて探す/鯨井可菜子『タンジブル』(2013)

◇新連載=あの人に会いたい◆嵜慌書店・森岡督行さん(下)」/江原礼子(えはら・れいこ氏=フリー編集・ライター、イベントプロデューサー)
★人は表面的には自分で道を切り開いているようでも、なにか目に見えない導きによって、新しい道が開かれていくことがあるのではないだろうか。森岡書店の森岡督行さんとスマイルズ代表取締役社長の遠山正道さんとの出会いも、そんなふうに思えてならない…続きは本紙へ

◆文庫日和=
著:牧野伊三夫『僕は、太陽をのむ』(港の人)
僕は、太陽をのむ (四月と十月文庫6)

■5面
◆新刊=
著:加藤 典洋『村上春樹は、むずかしい』(岩波書店)


■7面
◆受賞=第154回芥川賞・直木賞受賞作決定
  
★1月19日、東京・築地の新喜楽で第一五四回芥川賞と直木賞の選考会が行なわれ、芥川賞には滝口悠生氏の「死んでいない者」(文學界12月号)と本谷有希子氏の「異類婚姻譚」(群像11月号)の二作が、直木賞には青山文平氏の短篇集『つまをめとらば』(文藝春秋)が受賞作と決定した。  選考委員の会見で芥川賞選考委員の奥泉光氏は「最初の投票で受賞した二作品に絞られる展開となり、ともに高い評価がくだされて、最終的に甲乙つけ難いとなった。滝口さんの作品には語りの巧みさがあり、非常に工夫した語りが空間や時間の広がりを作り出している点が評価された。たくさんの人物が出てくるが、それが煩雑ではなく、一人ひとりの人物像がくっきりと描かれている点も高い評価を得た。本谷さんの作品は、説話の構造を現代小説の中に生かしていくことに成功していて、夫婦間の不気味な関係がその中で巧みに描かれている点が高い評価を得た」と述べた…続きは本紙へ!

◆出版メモ=
◎著:植沢 淳一郎『本と読書の斜解学―本に関するコラムあれこれ』(ブレーン発行、北辰堂出版発売)

◎著:高橋 輝次『誤植文学アンソロジー―校正者のいる風景』(論創社)

◎著:国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局図書出版管理局『中国出版産業データブック vol.1』(日本僑報社)


◆催しもの=本橋成一 在り処(ありか)
★本橋成一(1940〜)は1960年代から市井の人々の姿を写真と映画という二つの方法で記録してきたドキュメンタリー作家。炭鉱、大衆芸能、サーカス、屠場、駅など人々の生が息づく場をフィールドとし、チェルノブイリ原発事故の後もかの地で暮らす人々の日々を主題に、これまで写真集3冊と映画2作品を制作。チェルノブイリから30年目の節目にあたる本年、本橋の写真は3・11を経たわれわれによりいっそう切実なメッセージを投げかける。本展では原点となる未発表の初期作品から代表作150点以上を展示、半世紀にもおよぶ写真家としての足跡に焦点を当てる。

期間:2月7日(日)〜7月5日(火)
場所:IZU PHOTO MUSEUM(静岡県長泉町東野クレマチスの丘347―1 電話055・989・8780)
開館:(2月・3月)10時〜17時、(4月・7月)10時〜18時(入館30分前まで)、休館=毎週水曜(祝日は営業、その翌日休)*5月4日は開館、入館料=一般800円。  
関連イベント:
▽2月14日(日)14時半〜16時、対談=関野吉晴(探検家・医師・武蔵野美術大学教授/人類学)×本橋成一、
 会場=クレマチスの丘ホール、定員150名・先着順・要電話申込、※無料(当日有効の観覧券要)。  

■8面
◆特集=香山リカ×兵藤友彦×稲垣諭鼎談 <明日を生きぬく みらいへの教育>
『奇跡の演劇レッスン』『大丈夫、死ぬには及ばない』(学芸みらい社刊行)

 
★学芸みらい社から「みらいへの教育」シリーズとして、兵藤友彦著『奇跡の演劇レッスン 「親と子」「先生と生徒」のための聞き方・話し方教室』、稲垣諭著『大丈夫、死ぬには及ばない 今、大学生に何が起きているのか』が刊行された。高校教諭の兵藤氏は、元不登校の生徒や社会への適応の難しさを抱える人たちが、自分を変えていけるユニークな演劇レッスンを行っている。大学で哲学講義を行う稲垣氏は、学生たちが語る痛みや自傷、嘔吐などの症状を軽減させ、新しい一歩を踏むためのケアと考察に取り組む。生きづらさを生きる力に変えていく二冊を中心に、著者の二人と精神科医の香山リカ氏に鼎談をお願いした。

<主なコンテンツ>
1:生きづらさを包摂する 改めて個を立ち上げる
2:対等で匿名なレッスン 感情や執着をずらす隙
3:哀しみや苦悩からの+αをどう笑えるか
4:言葉が身体を変え、身体の変化が感情を導く

★かやま・りか氏=精神科医。精神病理学専門。立教大学現代心理学部教授。『半知性主義でいこう』他著書多数。1960年生。
   
★ひょうどう・ともひこ氏=愛知県立刈谷東高等学校(昼間定時制)国語科教諭、演劇部顧問。『Making of「赤い日々の記憶」』(作・演出)他で、同校演劇部を高校演劇全国大会に導く。市民とともに全国各地で演劇ワークショップ開催。文部科学大臣奨励賞、中日賞受賞。1964年生。
 
★いながき・さとし氏=自治医科大学教授。専門は現象学・環境哲学・リハビリテーションの科学哲学。著書、共編著、共訳書多数。1974年生。
  

▼今週の書評▼
■4面
◆ホルヘ・センプルン著『人間という仕事』(未来社)
評:池田 喬(いけだ・たかし氏=明治大学専任講師・哲学・倫理学専攻)


◆サンドロ・メッザードラ著『逃走の権利』(人文書院)
評:森本豊富(もりもと・とよとみ氏=早稲田大学教授・移民研究)


◆松田敬之著『〈華族爵位〉請願人名辞典』(吉川弘文館)
評:西川 誠(にしかわ・まこと氏=川村学園女子大学教授・日本近現代史専攻)


◆内藤陽介著『アウシュヴィッツの手紙』(えにし書房)
評:芝 健介(しば・けんすけ氏=東京女子大学教授・ドイツ近現代史専攻)


■5面
◆國重純二訳『ナサニエル・ホーソーン短編全集掘(南雲堂)
評:入子文子(いりこ・ふみこ氏=元関西大学教授・アメリカ文学専攻)


◆S・I・ヴィトキェーヴィチ著『ヴィトカツィの戯曲四篇』(未知谷)
◆S・アン=スキ/V・ゴンブローヴィチ著『ディブック/ブルグント公女イヴォナ』(未知谷)
評:加藤有子(かとう・ありこ氏=名古屋外国語大学准教授・ポーランド文学専攻)
 

◆岳真也著『真田信幸』(作品社)
評:高橋千劔破(たかはし・ちはや氏=文芸評論家)


■6面
◆神永曉著『悩ましい国語辞典』(時事通信社)
◆盒興┝唾『不明解日本語辞典』(新潮社)
評:円満字二郎(えんまんじ・じろう氏=ライター・編集者)
 

◆小野俊太郎著『『東京物語』と日本人』(松柏社)
評:千葉伸夫(ちば・のぶお氏=作家)


◆山田航著『桜前線開架宣言』(左右社)
評:枡野浩一(ますの・こういち氏=歌人)


◆上野千鶴子・水無田気流著『非婚ですが、それが何か!?』(ビジネス社)
◆牛窪恵著『恋愛しない若者たち』(ディスカバー・トゥエンティワン)
評:岡井崇之(おかい・たかゆき氏=奈良県立大学准教授・文化社会学・メディア研究専攻)
 

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