2016年3月11日号 3131号

280円(税込)

定価 280円(税込)

▼特集▼
佐藤嘉幸/田口卓臣対談―「脱原発の哲学」(人文書院)刊行を機に<脱原発の「切迫性」をめぐって>
「3・11」から5年―脱原発は即時可能である
★三月一一日で、東日本大震災・福島第一原発事故から五年が経つ。この五年間で何が明らかになったのか。科学、技術、政治、経済、歴史、環境等あらゆる角度から、原発事故について論じた『脱原発の哲学』が刊行された。著者は若手思想家である佐藤嘉幸・田口卓臣の両氏。果たして今「脱原発」は可能なのか――そう問う前に、脱原発はまさに「切迫」した問題として眼前にある。刊行を機に、おふたりにお話しをうかがった。

<コンテンツ>
1:原発事故=「戦争」
2:「安全」イデオロギー
3:数値が隠すもの
4:構造的差別のシステム
5:管理された民主主義
6:この出来事を見よ

★さとう・よしゆき氏=筑波大学准教授・哲学/思想史専攻。パリ第一〇大学博士号取得。著書に「権力と抵抗」「新自由主義と権力」など。一九七一年生。
  
★たぐち・たくみ氏=宇都宮大学准教授・フランス文学専攻。東京大学大学院博士後期課程修了。著書に「ディドロ 限界の思考」など。一九七三年生。
 

▼今週の読物▼
■1面
◆連載=写真家の記憶の抽斗<第89回>/北井一夫(きたい・かずお氏=写真家)
<赤信号>2006年 シリーズ「ライカで散歩」
★六○歳を超した頃から遠くまで出掛けて写真を撮るのが億劫になった。…続きは本紙へ

■3面
◆連載=日常の向こう側 ぼくの内側<232回>/横尾忠則(よこお・ただのり氏=美術家)
◎描きながら湧く歓喜 躰の中にも春一番到来

◆レポート=「横尾忠則 迷画感応術」展 アートカーお披露目会見

◆連載=漢字点心<第173回>/円満字 二郎(えんまんじ・じろう氏=編集者・ライター)
◎「憶」

◆連載=現代短歌むしめがね<第29回>コンピュータ編/山田 航(やまだ・わたる氏=歌人)
◎ゲームでの道徳律を探るため試しに黒人だけ殺ってみる/吉田純『形状記憶ヤマトシダ類』(2004)

◆連載=映画時評<3月>/伊藤洋司(いとう・ようじ氏=中央大学教授・フランス文学専攻)
◎多様性そのものの世界を提示 アピチャッポン・ウィーラセタクン「光の墓」

◆本の国へようこそ<第69回>テーマ:震災を思う
★東日本大震災から五年を迎える日本。二〇二〇年にオリンピックを控えた日本は今、どんな国なのだろう。あの日の傷跡を癒すやさしい国になれているのか、自然は蘇るのか、そして…未来へ繰り越し中の原発の問題。改めて震災に向き合える本を、今回は紹介します。

|:こもり まこと『のっぽのスイブル155』(偕成社)

著:矢内 靖史『かえるふくしま』(ポプラ社)

C:永幡 嘉之『原発事故で、生きものたちに何がおこったか。』(岩崎書店)

っ:早尾 貴紀『国ってなんだろう?: あなたと考えたい「私と国」の関係』(平凡社)


■5面
◆新刊=
◎著:奥 彩子『東欧の想像力』(松籟社)


■7面
◆出版メモ=
◎著:佐藤 卓己『『図書』のメディア史――「教養主義」の広報戦略』(岩波書店)


◎著:青柳英治『ささえあう図書館 「社会装置」としての新たなモデルと役割』(勉誠出版)


◆連載=田原総一朗の取材ノート/田原総一朗(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)
◎「東電は許せないが、君らは」

■8面
◆特集=天童荒太『ムーンナイト・ダイバー』(文藝春秋)インタビュー あの海の底から掬い上げる再生の光
★震災から五年の節目を前に、天童荒太氏の『ムーンナイト・ダイバー』が上梓された。私たちが目にすることのない、立入禁止地区の海の底へ、惨劇に直面した人々の心の内へ、主人公と共に潜っていったような読後感。この小さな国の中に、立ち入ることのできない場所があること。せわしなさの中で忘れてはいけない大切なことを教えてくれる小説だ。刊行を機に、天童氏にお話いただいた。

<主なコンテンツ>
1:あの日に向き直ること ホントウノ豊かな国とは
2:人類の希望の光を求め あの海へ、心の底へ潜る
3:サバイバーズギルトは深い愛、故人への思い
4:誰も見ることない風景を作家としてどう見るのか
5:命への飢餓と本能、愛を成熟しうること
6:未来へ運ばれる希望の化石、人類は続いていく

★てんどう・あらた氏=小説家。86年「白の家族」で野性時代新人文学賞を受賞、93年『孤独の歌声』が日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『家族狩り』で山本周五郎賞、2000年に『永遠の仔』で日本推理作家協会賞、09年に『悼む人』で直木賞、13年に『歓喜の仔』で毎日出版文化賞受賞。映像化作品多数。童話、絵本、エッセイ等著作多数。1960年生。


▼今週の書評▼
■4面
◆五百旗頭真/下斗米伸夫/A・V・トルクノフ/D・V・ストレリツォフ編『日ロ関係史』(東京大学出版会)
評:渋谷謙次郎(しぶや・けんじろう氏=神戸大学教授・ロシア法専攻)


◆カンタン・メイヤスー著『有限性の後で』(人文書院)
評:宮裕助(みやざき・ゆうすけ氏=新潟大学人文学部・哲学専攻)


◆ジェローム・スピケ著『ナディア・ブーランジェ』(彩流社)
評:小宮正安(こみや・まさやす氏=横浜国立大学教授・ドイツ文学・ヨーロッパ文化史専攻)


■5面
◆ステファヌ・マラルメ+ジャン=ピエール・リシャール著『アナトールの墓のために』(水声社)
評:郷原佳以(ごうはら・かい氏=東京大学准教授・フランス文学専攻)
アナトールの墓のために

◆プリーモ・レーヴィ著『リリス』(晃洋書房)
評:堤 康徳(つつみ・やすのり氏=イタリア文学者)


◆ジョン・ワーゼン著『作家ロレンスは、こう生きた』(南雲堂)
評:田部井世志子(たべい・よしこ氏=北九州市立大学教授・英文学専攻)
作家ロレンスは、こう生きた

■6面
◆加藤幹雄著『ロックフェラー家と日本』(岩波書店)
評:飯森明子(いいもり・あきこ氏=常磐大学非常勤講師・日本外交史専攻)


◆前園実知雄著『中国歴史紀行』(新泉社)
評:朝 浩之(あさ・ひろゆき氏=編集者)


◆鈴木肇著『恐怖政治を生き抜く』(恵雅堂出版)
評:富田 武(とみた・たけし氏=成蹊大学名誉教授・ソ連政治史・日ソ関係史専攻)


◆高槻真樹著『映画探偵』(河出書房新社)
評:北小路隆志(きたこうじ・たかし氏=映画批評家)

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