2011年11月18日

◇特集=石川直樹・前田司郎対談「写真家の思考の痕跡」
『マグナム・コンタクトシート』(青幻舎)刊行を機に
※いしかわ・なおき氏=写真家。著書・写真集に『最後の冒険家(開高健ノンフィクション賞)』『ARCHIPELAGO』『CORONA(土門拳賞)』『For Everest』ほか。
※まえだ・しろう氏=小説家・劇作家。劇団「五反田団」を主宰。著書に『愛でもない青春でもない旅立たない』『グレート生活アドベンチャー』『生きてるものはいないのか(岸田國士戯曲賞受賞)』『夏の水の半魚人(三島由紀夫賞受賞)』ほか。
<今週の読物>
■1面
◆連載=彩祭流転<第19回>/下平竜矢
千葉県香取市「本矢作伊勢神楽」2007年 (しもひら・たつや氏=写真家)
■3面
◆連載=絵画の向こう側 ぼくの内側<第29回>/横尾忠則
中也と裕次郎の「骨」(よこお・ただのり氏=美術家)
◆連載=読写!一枚の写真から<第8回>岩尾光代
東京・洲崎飛行場「オートバイ大競争、事故で幕を閉ず」―大正11年11月5日に開催された「全国連合オートバイ大競走」(『写真通信』掲載)
(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
◆連載=銀座を変えた雑誌Hanako!<第26回>椎根 和
(しいね・やまと氏=元ハナコ誌編集長。編集者)
◆フォト&アート/八木澤 高明著
写真集『フクシマ2011、沈黙の春』(新日本出版社)
「異形化してゆく自然を見つめた原発事故の記録」
◆受賞
◎第五回 高橋松之助記念 朝の読書大賞 文字・活字文化推進大賞 贈賞式開催
(10月28日、東京・丸の内にて)
■4面
◆新刊紹介=斉藤勝司・粥川準二・荒舩良孝・宇津木聡史著
『教えて!科学本』(洋泉社)
■5面
◆新刊紹介=阿刀田 高著
『恋する「小倉百人一首」』(潮出版社)
■6面
◆新刊紹介=笹本恒子著
『好奇心ガール、いま97歳 -現役写真家が語るしあわせな長生きのヒント』(小学館)
■7面
◆連載=活字シアター<第429回>
◎仏教書出版四〇〇年の「本屋」法藏館の巻<第3回>
◆第97回全国図書館大会・多摩大会(10月13・14日開催) 報告②
<第1分科会>
横坂彩乃「市民の図書館のこれから」(よこさか・あやの氏=調布市立図書館神代分館職員)
<第3分科会>
平井彰司「電子書籍と図書館の可能性」(ひらい・しょうじ氏=筑摩書房)
<第18分科会>
増山正子「図書館を支える市民の力」(ますやま・まさこ氏=町田の図書館活動をすすめる会代表)
◆受賞
◎第49回野間児童文芸賞・第64回野間文芸賞・第33回野間文芸新人賞、発表記者会見。
(11月7日、東京日比谷にて)
■8面
◆紀田順一郎著『乱歩彷徨―なぜ読み継がれるのか』(春風社)刊行に寄せて
鼎談:紀田順一郎・戸川安宣・平井憲太郎
※きだ・じゅんいちろう氏=評論家、作家
※とがわ・やすのぶ氏=株式会社東京創元社相談役
※ひらい・けんたろう氏=江戸川乱歩令孫、株式会社エリエイ元代表取締役
<今週の書評>
■4面<学術・思想>
◆著:エヴァ・ホフマン『記憶を和解のために ―第二世代に託されたホロコーストの遺産』(みすず書房)
評:早尾貴紀(東京経済大学専任講師)
◆著:倉数 茂『私自身であろうとする衝動 ―関東大震災から大戦前夜における芸術運動とコミュニティ』(以文社)
評:塚原 史(早稲田大学法学学術院教授)
◆著:鈴木 杜幾子『フランス革命の身体表象 ―ジェンダーからみた200年の遺産』(東京大学出版会)
評:髙木勇夫(名古屋工業大学教員)
■5面<文学・芸術>
◆著:F・O・マシーセン『アメリカン・ルネサンス 上・下 ―エマソンとホイットマンの時代の芸術と表現』(上智大学出版発行・ぎょうせい発売)
評:巽 孝之(慶應義塾大学教授)
◆著:磯部 彰『旅行く孫悟空 ―東アジアの西遊記』(塙書房)
評:武田雅哉(北海道大学教授)
◆著:シリ・ハストヴェット『震えのある女 ―私の神経の物語』(白水社)
評:大串尚代(慶應義塾大学准教授)
■6面<読物・文化>
◆著:箕輪成男『近代「出版者」の誕生 ―西欧文明の知的装置』(出版ニュース社)
評:芝田正夫(関西学院大学教授)
◆著:西河内 靖泰『知をひらく ―「図書館の自由」を求めて』(青灯社)
評:永嶺重敏(東京大学文学部図書室勤務)
◆編著:深町浩祥『世界へひらくJAPAN FASHION ―本当のクール・ジャパンをつくる人たち』(フィルムアート社)
評:川島蓉子(伊藤忠ファッションシステムマーケティングマネジャー)
◆著:山田邦紀『ポーランド孤児・「桜咲く国」がつないだ765人の命』(現代書館)
評:尾崎俊二(ポーランド現代史研究者)
<次週予告>11月25日号
◎フレデリック・ワイズマン監督トークショー載録
(8頁・定価260円)
※本紙の号数と発売日は同日です。(2010年5月より)
<風来>

植物生態学者の宮脇昭氏によると、植物が長く生命を保てるのは、最高の自然環境ではなく、最適の環境であるという。最高の自然環境とは、水が良く、土が良く、空気が良く、全てが最高の条件をそなえた環境である
▼ところが、最高の環境では植物の抵抗力が弱くなり、長く生きる事が出来ないのである。宮脇氏のこの話は以前、ラジオで聞いたことがある。その時、これは人間にもあてはまる真理だと思った
▼最近も宮脇氏は、10月26日付の毎日新聞夕刊の「新幸福論 生き方再発見」という記事で、同じことを語っていた。「競争しながら、少し我慢して共生していく。これが生物社会の原則です。同じものだけ集めない。多様性が大切です」と前置きし、こう述べている
▼「最高条件と最適条件は違う。すべての欲望が満たされた最高条件は非常に危険な状態です。あとは破滅しかない。生態学的な最適条件とは、少し満足、少し厳しい、少し我慢を求められる状態です」
▼今年83歳になる宮脇氏は、これまで40年間に国内外で4000万本近くの木を植えてきた。今も大震災に見舞われた東北の太平洋沿岸約300キロに瓦礫と土を混ぜたカマボコ状の盛り土に苗木を混植・密植して「森の長城」を築くことを提唱している
▼しかし、この構想に政府の復興構想会議の委員たちは「いい案だ」と賛成しながら具体的に動こうとはしない。それでも宮脇氏は「地震や津波、火事に耐え、病気になっても乗り越えて長持ちするのが本物の森です」と語り、80歳を超えているのに「あと30年は木を植え続けたいと願っています」と、夢を捨てない。






