2011年 7月15日号

ノーベル文学賞作家 マリオ・バルガス=リョサとの対話
◎来日記念(6月20日)記者会見/内外ジャーナリストとの質疑応答を紙上再現
―「スペイン語文学の現状・東日本大震災・移民問題・原発事故など」
※マリオ・バルガス・リョサ氏=作家。作品に『ボスたち』『レオポルド・アリアス』『ケルト人の夢』『緑の家』など多数。
<今週の読物>
■1面
◆連載=彩祭流転<第2回>/下平竜矢
埼玉県秩父市「ジャランポン」2006年(しもひら・たつや氏=写真家)
■3面
◆連載=絵画の向こう側 ぼくの内側<第12回>/横尾忠則
「原爆と一寸法師」(よこお・ただのり氏=美術家)
◆連載=銀座を変えた雑誌Hanako!<第9回>/椎根 和
(しいね・やまと氏=元ハナコ誌編集長。編集者)
◆連載=ニュー・エイジ登場<第367回>/初田香成
都市を支える「戦後的なもの」(はつた・こうせい氏=東京大学大学院工学系研究科都市持続再生研究センター特任助教
共著『都市計画家・石川栄耀 都市探究の軌跡』、著書『都市の戦後』)
◆連載=読写(どくしゃ)!一枚の写真から<第4回>
岩尾光代「1917年 大阪相撲西方優勝祝賀運動会!」(『時事写真』大正6年7月1日号より)(いわお・みつよ氏=ジャーナリスト)
■7面
◆連載=活字シアター<第412回>
◎上州文化の育成に貢献した書店「煥乎堂」の巻<第46回>
■8面
◆連載=気仙沼支援記<第1回>/西野一夫
「東日本大震災後に日本図書館協会が5月より気仙沼市図書館の協力により、市を中心に被災地支援活動をした。第1期は5月末まで続けられた」
(にしの・かずお氏=日本図書館協会・常務理事)
◆連載=元気に、出版。出版、元気に。/塩澤実信
「WAVE出版」―踏ん張りの蓄積が今日に連る。(しおざわ・みのぶ氏=出版評論家)
<今週の書評>
■4面<学術・思想>
◆編:法政大学比較経済研究所/長原豊 『政治経済学の政治哲学的復権―理論の理論的<臨界―外部>にむけて』(法政大学出版局)
評:中島一夫(批評家)
◆編:菅野昭正『知の巨匠 加藤周一』(岩波書店)
評:成田龍一(日本女子大学教授)
◆著:フランツ・ボアズ『プリミティヴアート』(言叢社)
評:池田光穂(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授)
◆編:永原陽子『生まれる歴史、創られる歴史―アジア・アフリカ史研究の最前線から』(刀水書房)
評:桃木至朗(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授)
■5面<文学・芸術>
◆著:芳川泰久『金井美恵子の想像的世界』(水声社)
評:千葉一幹(拓殖大学教授)
◆著:梶木 剛『文学的視線の構図―梶木剛遺稿集』(深夜叢書社)
評:桶谷秀昭(文芸評論家)
◆著:原 大地『牧神の午後―マラルメを読もう』(慶應義塾大学出版会)
評:熊谷謙介(神奈川大学助教授)
◆著:三田誠広『道鏡―悪業は仏道の精華なり』(河出書房新社)
評:安宅夏夫(詩人)
■6面<読物・文化>
◆著:本田靖春『複眼で見よ』(河出書房新社)
評:武田 徹(ジャーナリスト)
◆著:エリック・シブリン『「無伴奏チェロ組曲」を求めて―バッハ、カザルス、そして現代』(白水社)
評:山口 泉(作家)
◆著:フレデリック・ルノワール『ソクラテス・イエス・ブッダ―三賢人の言葉、そして生涯』(柏書房)
評:新井俊一(相愛大学名誉教授)
◆著:リチャード・フォーティ『乾燥標本収蔵1号室― 大英自然史博物館 迷宮への招待』(NHK出版)
評:鶴 智之(十日町市立里山科学館越後松之山『森の学校』キョロロ研究員)
<次週予告>
◎7月22日号=特集・印象に残った本….「45人へのアンケート=2011年上半期の収穫から」(10頁・特価280円)
本紙の号数と発売日は同日です。(2010年5月より)
前号の小欄で紹介した佐藤栄作久氏の『福島原発の真実』(平凡社新書)の第1章「事故は隠されていた」は、1989年1月に起った福島第二原発3号機の事故の時の対処を例に原発の安全問題から地元が阻害されているという事実を提示した
▼その時、第二原発が立地している富岡町の山田荘一郎町長は「隔靴掻痒な感じ」といういらだちを表わし、「県民世論は原発の安全性への不安で沸騰した」と、佐藤氏は書いている
▼そして「私はそれまで、原発についてそれほど注意を向けているわけではなかったが、たとえこのような事態が発生したとしても、立ち入り検査をしたり、なにか勧告をするような監督権限がないのだということに改めて気づいた」と述べ、さらに続けている
▼「もちろん東電や原子力関係者は原発の専門家であり、一番詳しいわけだが、原発が異常を検知して自動停止したり、警報が鳴りっ放しになっても『わからないけどまあいいや』と運転を続け、トラブルが深刻になったとしても地元や県は放っておいて、東電本店に連絡すればそれでよいというのが、原発をめぐる『ガバナンス』なのだった」
▼そのうえ、「東電には、『念のため、止めて点検してみよう』というフェールセーフの思想がないということがわかった。専門家を信頼できない、ということは、地元は常に危険にさらされているということだ」
▼このように、地元を無視して進められる原発政策に、佐藤氏は抵抗した。そのため、「福島のトゲを抜け」と経産省の官僚たちに言われ、やがて「知事抹殺」に追いこまれる。原発の闇の部分を厳しく告発した本である。






