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2011年 8月 26日号

110826表紙

<今週の読物>

■1面

◆連載=彩祭流転<第7回>/下平竜矢

神奈川県大磯町「左義長」2007年(しもひら・たつや氏=写真家)

■3面

◆連載=絵画の向こう側 ぼくの内側<第17回>/横尾忠則

「絵が描き手を導く―絵は描きながら作者であるぼくを導いてくれる」(よこお・ただのり氏=美術家)

◆連載=銀座を変えた雑誌Hanako!<第14回>/椎根 和

(しいね・やまと氏=元ハナコ誌編集長。編集者)

◆読写(どくしゃ)!一枚の写真から<第5回>/岩尾光代

「日本の野球風景、白熱する応援団 一高対三高、大正14年8月28日、東京・駒沢明大球場にて」

◆文学の時<八月>/安倍夜郎

夏目漱石『心 先生の遺書』 (あべ・やろう氏=漫画家)

■7面

◆元気に、出版。出版、元気に。/森 彰英

森 彰英「反原発・市民科学者 高木仁三郎と七つ森書館の25年㊦」(もり・あきひで氏=フリーライター)

◆連載=気仙沼支援記<第4回>西野一夫

「気仙沼市立小学校のこと(1)」(にしの・かずお氏=日本図書館協会常務理事)

◆受賞=第145回直木賞 贈賞式開催(8月19日、東京・丸の内にて)

※受賞:池井戸潤氏『下町ロケット』(小学館)

◆出版メモ

実業之日本社刊行・文芸書出版100周年特別企画

『月刊ジェイ・ノベル』・文芸ムック誌『紡(つむぐ)』にて。―採録『青い鳥』『ビルマの竪琴』ほか、エッセイ・座談会、他。


三省堂刊行 大島晃編『中国名言名句辞典 [新版]』

言視舎刊行 村瀬学編・小川哲生著『編集者=小川哲生の本 わたしはこんな本を作ってきた』

■8面

◆特集=莫言『蛙鳴(あめい)』(中央公論新社)刊行記念講演会載録

(2011.7月27日、東京中央区・中央公論新社にて)
今回の小説テーマ「中国の一人っ子政策」
※中国語通訳は同書・翻訳者 吉田富夫氏(佛教大学名誉教授)
※ばくげん/モオイエン氏=作家。作品『透明な赤蕪』『赤い高梁』ほか。


◎今週の「活字シアター」はお休みしました。

<今週の書評>

■4面<学術・思想>

◆著:戴 國煇、編:春山明哲・松永正義・胎中千鶴・丸川哲史『戴國煇著作撰Ⅰ・Ⅱ 客家・華僑・台湾・中国/台湾史の探索』 (みやび出版発行・創英社/三省堂書店発売)

評:伊東貴之(国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学教授)

◆著:ポール・リクール『イデオロギーとユートピア ―社会的想像力をめぐる講義』(新曜社)

評:的場昭弘(神奈川大学教員)

◆編:京都大学人文科学研究所共同研究班、大浦康介『共同研究 ポルノグラフィー』(平凡社)

評:斎藤 光(京都精華大学教員)

■5面<文学・芸術>

◆著:田辺聖子『われにやさしき 人多かりき―わたしの文学人生』(集英社)

評:与那覇惠子(東洋英和女学院教授)

◆著:伊原 昭『色へのことばをのこしたい』(笠間書院)

評:藤室苑子(歌人)

◆著:小谷野 敦『東海道五十一駅』(アルファベータ)

評:田中弥生(文芸評論家)

◆著:エドムンド・デスノエス『低開発の記憶』(白水社)

評:越川芳明(明治大学教授)

■6面<読物・文化>

◆著:幅 允孝『幅書店の88冊―あとは血となれ、肉となれ。』(マガジンハウス)

評:福嶋 聡(ジュンク堂書店難波店店長)

◆著:小林正幸『力道山をめぐる体験―プロレスから見るメディアと社会』(風塵社)

評:藤井淑禎(立教大学文学部教授)

◆著:伊藤 礼『大東京ぐるぐる自転車』(東海教育研究所:発行、東海大学出版会:発売)

評:立石弘道(日本大学芸術学部大学院講師)

◆著:平岡 敬『時代と記憶―メディア・朝鮮・ヒロシマ』(影書房)

評:イトウ ソノミ(映像作家)

<次週予告>

◎9月2日号=対談 宇野常寛・中森明夫<『リトル・ピープルの時代』をめぐって>

(8頁・定価260円)
※本紙の号数と発売日は同日です。(2010年5月より)

<風来>

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 今でもテレビ文化について論じる時、よく使われる「一億総白痴化」という言葉は、1970年に亡くなった評論家の大宅壮一が作ったものである

▼その大宅について論じた「占領期の大宅壮一 ―「大宅壮一」と「猿取哲」」という論文が『Intelligence(インテリジェンス)』(20世紀メディア研究所刊)11号に掲載されている。この論文は、占領期の大宅について、これまで通説として流布していた事実を丹念に検証し、正しい大宅像を提示したものである

▼書いたのは、宮崎公立大学人文学部准教授の阪本博志氏で、阪本氏は、占領期の執筆活動において大宅が「猿取哲」というペンネームから「大宅壮一」という本名へ転換したという通説は誤りであることを綿密に論じている

▼実はこの通説は、大宅自身が1955年5月号の『中央公論』に書いた「「無思想人」宣言」という論文で、戦後、「〝猿取哲〟という仮りの名で再出発」したが、猿取哲が大宅だと世間に知れたので、「大宅壮一が再登場することになった」と書いていることに由来する

▼ところが、阪本氏の調査によると、大宅は占領期に新聞や雑誌で「大宅壮一」と筆名の「猿取哲」を並行して用いていた。たとえば、1949年に、雑誌では「猿取哲」名で11件、「大宅壮一」名で16件、新聞では「猿取哲」名で18件、「大宅壮一」名で14件登場している

▼だから戦前から執筆活動を行なった大宅が占領期に「猿取哲」だけを名のり、後に「大宅壮一」名に戻ったというのは虚偽の事実である。阪本論文は「通説」なるものの曖昧さを衝いている。

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