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2011年11月11日号

2011年11月11日号表紙

『定本 見田宗介著作集』全10巻『定本 真木悠介著作集』全4巻(岩波書店)の詳細を掲載(2面)
※みた・むねすけ氏=社会学者・東京大学名誉教授。著書に『社会学入門』『現代日本の感覚と思想』など。真木悠介名での著書『時間の比較社会学』『自我の起原』など。
(本紙今週号『風来』に見田氏20代の頃の活躍を掲載。さらに、トップページ下部「読書人選定 業界フラッシュ」にて、週刊読書人第492号(1963.9.16号)1・2面 見田宗介「戦後体験の可能性 -新たな思想形成と運動の課題-」をWEB特別公開中!!)
※かとう・のりひろ氏=文芸評論家・早稲田大学教授。著書に『敗戦後論』『言語表現法講義』『耳をふさいで、歌を聴く』『さよなら、ゴジラたち』など。

<今週の読物>

■1面

◆連載=彩祭流転<第18回>/下平竜矢

埼玉県秩父市「小鹿野春祭り」2007年 (しもひら・たつや氏=写真家)

■3面

◆連載=絵画の向こう側 ぼくの内側<第28回>/横尾忠則

「夢枕」に立った龍―2度見たの龍の夢。そして「夢小説」の短篇を書く…。 (よこお・ただのり氏=美術家)

◆映画時評<11月>/伊藤洋司

ワン・ビン監督作品『無言歌』。他に『サウダーヂ』『アジアの純真』など。 (いとう・ようじ氏=中央大学准教授)

◆連載=銀座を変えた雑誌Hanako!<第25回>椎根 和

 (しいね・やまと氏=元ハナコ誌編集長。編集者)

◆フォト&アート/佐藤信一著

写真集『南三陸から 2011.3.11~2011.9.11』(日本文芸社)
「復興までの道のりを撮り続けることがこの町で生まれ育った写真屋の使命だと思う」
(写真集の売り上げ一冊につき三百円が南三陸町への義援金となる)

◆連載=本の国へようこそ<第17回>「志」

◎エリナー・ドーリイ作 光吉夏弥訳『キュリー夫人』(岩波少年文庫)
◎フランシス・ホジソン・バーネット作 高楼方子訳『小公女』(福音館書店)
◎ローズマリー・サトクリフ作 乾 侑美子訳『ほこりまみれの兄弟』(評論社)
◎岡崎ひでたか 高田勲画『天と地を測った男 伊能忠敬』(くもん出版)
◎シャーマン・アレクシー作 エレン・フォーニー絵『はみだしインディアンのホントにホントの物語』(小学館)
◎キャロル・オーティス・ハースト ジェイムズ・スティーブンソン絵『あたまにつまった石ころが』(光村教育図書)
◎高柳芳恵・文 つだかつみ・絵『どんぐりの穴のひみつ』(偕成社)
◎エドワード・アーディゾーニ作『チムとゆうかんなせんちょうさん完全復刻版』(こぐま社)
選書/銀座教文館 子どもの本のみせ ナルニア国 協力

■5面

◆新刊紹介=百田尚樹著

『プリズム』(幻冬舎)

■6面

◆新刊紹介=宮嶋茂樹・原田浩司・横田徹・藤野眞功著

『SHOOT ON SIGHT 最前線の報道カメラマン』(辰巳出版)

■7面

◆連載=活字シアター<第428回>

◎仏教書出版四〇〇年の「本屋」法藏館の巻<第2回>

■8面

◆第97回全国図書館大会・多摩大会 報告①/座間直壯

テーマ「広げよう、図書館のある暮し つなげよう知の拠点/続けようHelp-Toshokan」
/10月13・14日開催(ざま・なおよし氏=白百合女子大学教授・元調布市立図書館長)

◆トークセッション=鴻巣友季子氏・平松洋子氏/ゲスト・中島京子氏

◎読書の極意、教えます―『本の寄り道』『野蛮な読書』刊行記念対談
(10月28日、東京ジュンク堂書店新宿店にて開催)
※鴻巣友季子氏著・書評集『本の寄り道』(河出書房新社)、平松洋子氏著・新エッセイ集『野蛮な読書』(集英社)

■9面

◆北 杜夫氏追悼/奥本大三郎

「…北さんの上品さとナイーブさ」
※きた・もりお氏=小説家、エッセイスト、精神科医、医学博士。著書に『白きたおやかな峰』『どくとるマンボウ』シリーズ、『夜と霧の隅で』『楡家の人びと』『輝ける蒼き空の下で』ほか多数。
※おくもと・だいさぶろう氏=フランス文学者、作家、ファーブル昆虫館館長

◆田原総一朗の取材ノート/田原総一朗

「興味深い辻井氏と宮崎氏の対談」
◎辻井喬氏・宮崎学氏対談『世界を語る言葉を求めて』(毎日新聞社)
(たはら・そういちろう氏=ドキュメンタリー作家)

◆出版メモ

◎海竜社刊行・クライン孝子著『なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎』

◆トピック

「第1回クリエイターEXPO東京 展示会」開催発表・説明会
主催:リードエグジビションジャパン㈱(11月1日、東京・新橋)
◎あらゆるジャンルのクリエイター(個人限定)が作品を出展・展示」
会期予定:2012年7月4日~6日、会場:東京ビックサイト(東京国際ブックフェア2012と同時開催)

◆受賞

◎第65回毎日出版文化賞決定(贈呈式:11月28日、東京港区予定)
◎第54回日経・経済図書文化賞決定
◎第59回菊池寛賞決定

■10面

◆園 子温監督ロングインタビュー

<新作『恋の罪』の公開を機に>11月12日公開 ※その・しおん氏=映画監督。監督作品『男の花道』、『自転車吐息』、『愛のむきだし』ほか。2012年公開予定作品『ヒミズ』

<今週の書評>

■4面<学術・思想>

◆著:ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン ―惨事便乗型資本主義の正体を暴く』(岩波書店)

評:伊高浩昭(ジャーナリスト)

◆著:丹生谷貴志『<真理>への勇気 ―現代作家たちの闘いの轟き』(青土社)

評:城殿智行(大妻女子大学短期大学部准教授)

◆著:劉岸偉『周作人伝 ―ある知日派文人の精神史』(ミネルヴァ書房)

評:丸川哲史(明治大学准教授)

◆著:エンツォ・パーチ『関係主義的現象学への道』(月曜社)

評:山田忠彰(日本女子大学教授)

■5面<文学・芸術>

◆著:三浦しをん『舟を編む』(光文社)

評:文月悠光(詩人)

◆著:尾高修也『近代文学以後 ―「内向の世代」から見た村上春樹』(作品社)

評:黒古一夫(文芸評論家)

◆著:小池昌代『黒蜜』(筑摩書房)

評:後藤聡子(麻布中学校・高等学校教諭/博士)

◆著:渡辺淳『喜劇とは何か ―モリエールとチェーホフに因んで 』(未知谷)

評:中本信幸(神奈川大学名誉教授・演劇評論家)

■6面<読物・文化>

◆著:馬場マコト『花森安治の青春』(白水社)

評:竹内修司(元編集者)

◆著:古谷圭一『近代日本の戦争と教会 ―日本基督教団四谷教会史』(さんこう社)

評:鈴木範久(立教大学名誉教授)

◆著:佐々木孝『原発禍を生きる』(論創社)

評:南雲 智(桜美林大学教授)

◆著:アリスン・ピープマイヤー『ガール・ジン ―「フェミニズムする」少女たちの参加型メディア』(太田出版)

評:南陀楼綾繁(ライター)

■7面<文学・芸術>

◆著:椎名誠『そらをみてますないてます』(文藝春秋)

評:須藤 徹(俳人)

◆著:伊藤博『貧困の逆説 ―葛西善蔵の文学』(晃洋書房)

評:神谷忠孝(北海道文教大学教授)

◆編:木村建哉・中村秀之・藤井仁子『甦る相米慎二』(インスクリプト)

評:木田紀生(脚本家)

<次週予告>11月18日号

◎石川直樹・前田司郎 対談<『マグナム・コンタクトシート』(青幻舎)の刊行を機に>

(8頁・定価260円)

※本紙の号数と発売日は同日です。(2010年5月より)

<風来>

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 本号で加藤典洋氏と、自身の著作集刊行について対談してもらった見田宗介氏がまだ20代半ばで東京大学の大学院生だった頃、原稿を執筆してもらったことがある

▼昭和38年9月16日号の本紙1面に掲載した「戦後体験の可能性―新たな思想形成と運動の課題」という論文である。当時から本紙の1・2面は論文・対談・座談会を掲載したが、1・2面の登場者は著名な作家や評論家、学者などで、大学院生に依頼したことはなかった

▼だから、編集会議では、そのことにこだわる意見もあった。しかし、2週前の9月2日号に「戦後史の遺産」というテーマで行なわれた思想の科学研究会の討論での見田氏の報告を紹介していたので、企画は通った

▼ 執筆を依頼したのは入社2年目の小子で、本郷の東京大学近くの喫茶店で見田氏に会った。掲載した論文では、「体験は一般にgenerative(生産力のある)なエネルギーとして利用される時にはじめて意味をもつ」という定義を踏まえ、「世代間の異質的な統一戦線をくむこと」が提唱されていた

▼そして戦後体験を「われわれの内部で持続し、今日の大衆社会状況そのものの内部に発生する不安や倦怠と有効にかみあわせながら、みずからの正論を形成していくこと」が「独自の課題となろう」と論じられていた

▼当時、見田氏は一般の新聞、雑誌ではまだあまり執筆しておられなかったが、本紙では翌年の10月26日号でも「現代ベストセラー論」を執筆していただいた。それから50年近く経ち、現在の見田氏は東京大学名誉教授で、岩波書店から著作集が刊行される。時の流れを痛感する。

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