2011年11月4日号

◇特集=増田俊也氏・高取英氏 対談「世界最強の格闘家伝説」
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』(新潮社)刊行を機に―
「増田氏が18年間を費やし完成させた本作品。伝説の柔道家・木村政彦氏。史上最強とも言われる格闘家の生涯を描いた畢生の大作」(1・2・3面)
※ますだ・としなり氏=作家。著書に『シャトゥーン ヒグマの森』(宝島社)、長編小説『七帝柔道記』(今冬刊行)他。
※たかとり・えい氏=劇作家・月蝕歌劇団代表。京都精華大学教授。著書に『高取英セレクション』(沖積舎)他。
<今週の読物>
■1面
◆連載=彩祭流転<第17回>/下平竜矢
東京都板橋区「田遊び」2007年 (しもひら・たつや氏=写真家)
■3面
◆連載=絵画の向こう側 ぼくの内側<第27回>/横尾忠則
「肉体に対するオマージュ」 (よこお・ただのり氏=美術家)
◆文芸同人誌評/白川正芳
仙台潮音歌会「震災の碑―宮城県発・潮音のうた」(私家版)ほか。(しらかわ・まさよし氏=文芸評論家)
◆連載=銀座を変えた雑誌Hanako!<第24回>/椎根 和
(しいね・やまと氏=元ハナコ誌編集長。編集者)
◆訳者から読者へ=谷口建速
<公式「曹操墓」ガイドブック!>『曹操墓の真相』(科学出版社東京発行・図書刊行会発行)
(たにぐち・たけはや氏=大東文化大学・早稲田大学本庄高等学院非常勤講師)
■4面
◆論潮<11月>=小谷野 敦
「問題は対話を拒否すること―気の合う人間としか話をしない言論人」
(こやの・とん氏=作家・比較文学者)
■5面
◆文芸<11月>=田中弥生
木下古栗「虹色ノオト」(すばる)、村田喜代子・連作「遊女考の四―蟻が泣いておりました」(新潮)他
(たなか・やよい氏=文芸評論家)
◆新刊紹介=又井健太著
『新小岩パラダイス』(第3回角川春樹小説賞受賞作、角川春樹事務所刊行)
■7面
◆連載=活字シアター<第427回>
◎仏教書出版四〇〇年の「本屋」法藏館の巻<第1回>
■8面
◆連載=気仙沼支援記<第9回>西野一夫
「復興コンサートのこと ①」 (にしの・かずお氏=日本図書館協会・常務理事)
◆受賞
◎第48回文藝賞 贈賞式開催(10月24日、東京・お茶の水にて)
◎第12回 蓮如賞 決定(本願寺文化興隆財団主催、授賞式は12月10日・京都)
◎第15回 日本ミステリー大賞、新人賞決定(光文文化財団主催、贈呈式は平成24年3月15日・東京)
<今週の書評>
■4面<学術・思想>
◆著:佐藤俊樹『社会学の方法―その歴史と構造』(ミネルヴァ書房)
評:伊藤賢一(群馬大学准教授)
◆著:小坂洋右『人がヒトをデザインする―遺伝子改良は許されるか』(ナカニシヤ出版)
評:金森 修(東京大学教授)
■5面<文学・芸術>
◆著:津村節子『紅梅』(文藝春秋)
評:富岡幸一郎(文芸評論家)
◆著:牧野陽子『<時>をつなぐ言葉―ラフカディオ・ハーンの再話文学』(新曜社)
評:池田雅之(早稲田大学教授)
■6面<読物・文化>
◆著:荒川洋治『昭和の読書』(幻戯書房)
評:蜂飼 耳(詩人)
◆著:五木寛之『悲しみの効用』(祥伝社)
評:安宅夏夫(文芸評論家)
◆著:斎藤貴男『民意のつくられかた』(岩波書店)
評:森 達也(ドキュメンタリー作家)
◆著:ジェイ・エリオット/ウィリアム・L・サイモン『ジョブズ・ウェイ―世界を変えるリーダーシップ』(ソフトバンククリエイティブ)
評:滑川海彦(著述・翻訳業)
<次週予告>11月11日号
◎見田宗介・加藤典洋 対談<ふたつの著作刊行を機に―>
(10頁・特価280円)
※本紙の号数と発売日は同日です。(2010年5月より)
<風来>

昭和40年代末から50年代中盤にかけて、小学校高学年、中学を過ごした男子は、必ず解決しなければならない「最終命題」を背負っていた。「空手が強いか、プロレスが強いか」(もう少し年長世代になると、空手の部分がボクシングに変わる)
▼幼くはあったが、伝説の「迷」勝負、モハメド・アリ対アントニオ猪木戦は、いつどこで誰と観戦したか、未だに覚えている。極真会の「熊殺し」ウイリー・ウイリアムス対アントニオ猪木戦にしても同じことである。あの頃、皆が強いものに憧れた
▼ここまで読まれた勘の鋭い読者の方は既にお気づきのことだと思うが、「空手」が史上最強であるという意見を抱いていた。それが若気の至りであると気づかされたのは、グレイシー柔術の登場によってである
▼乱暴に言えば、「打突VS組技」という問題であり、瓦を何十枚割ろうが(大山倍達が空手の日本選手権の試割で、枚数を指定せず、「この高さまで」と肩の高さまで瓦を積み上げさせたという逸話が残っている)、20センチ近くある氷の板を3枚重ねて割ろうが、自然石からバットまでをも割ることができたとしても、組み付かれて関節を捻られれば、それまでなのである
▼腕ひしぎ逆十字をきめられ、タップしてしまう打突系選手を、どれだけ目にしただろうか。そこで自分の中で、ひとつの青春時代が終わったのだと、大げさではなく思ったのだった
▼それでも尚、大山館長はもとより、ケンカ空手十段・芦原英幸、ローキックの盧山初雄、極真の竜虎・山崎照朝、添野義二、鬼の黒崎健時……多くの空手家への尊崇の念は失っていない。






