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2011年12月23日号

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◇2011年回顧総特集

■3面

◇私の2011年=開沼博

「目の前の超えるべき山」(かいぬま・ひろし氏=東京大学博士課程)

◆哲学=貫成人

「哲学と現実の接点をさぐる動き」(ぬき・しげと氏=専修大学教授)

◆政治学=高田宏史

「政権交代は何をもたらしたのか」(たかだ・ひろふみ氏=早稲田大学助教授)

◆経済学=半田正樹

「新しい社会経済体制への渇望」(はんだ・まさき氏=東北学院大学教授)

◆社会学=好井裕明

「「闘わない社会学」を志向」(よしい・ひろあき氏=筑波大学教授)

■4・5面

◇2011年の日本文学回顧

大鋸一正・楜沢健「この国を覆う嘘と詐欺への批判と講義」

※おおが・かずまさ氏=作家。多摩美大卒。『フレア』で第33回文藝賞優秀作を受賞。著書に『ヒコ』など。

※くるみさわ・けん氏=文芸評論家。早大大学院博士課程単位取得退学。2012年1月より「読書人」文芸時評を担当。著書に『だからプロレタリア文学』など。

■5面

◇私の2011年=本谷有希子

「抱えていた“しこり”」(もとや・ゆきこ氏=作家・劇作家・演出家)

◆日本文学=田中弥生

「「イメージしかない」ことの両義性」(たなか・やよい氏=文芸評論家)

◆外国文学(韓国)=佐野正人

「勢いを見せてきた韓流文学の風」(さの・まさと氏=東北大学准教授)

■6面

◆外国文学(英米)=木下卓

「ナボコフとピンチョン」(きのした・たかし氏=愛媛大学教授)

◆外国文学(ロシア)=貝澤哉

「日本におけるナボコフ受容や読解作業があらたなステージに」(かいざわ・はじめ氏=早稲田大学教授)

◆外国文学(中国)=山口守

「二十一世紀の魯迅学の出発に相応しい注目すべき研究所の上梓」(やまぐち・まもる氏=日本大学教授)

◆外国文学(ラテンアメリカ)=立林良一

「バルガス=リョサの来日」(たてばやし・りょういち氏=同志社大学准教授)

◆外国文学(フランス)=塚本昌則

「フランス出身以外の作家の活躍」(つかもと・まさのり氏=東京大学教授)

■7面

◇私の2011年=東川篤哉

「移ろわぬ本格ミステリを」(ひがしかわ・とくや氏=ミステリ作家)

◆芸術(美術)=真野宏子

「一五年後の日本語版刊行」(まの・ひろこ氏=早稲田大学講師)

◆芸術(音楽)=小宮正安

「クレズマーの変遷」(こみや・まさやす氏=横浜国立大学准教授)

◆芸術(演劇)=高橋宏幸

「少ないなかでも良質」(たかはし・ひろゆき氏=演劇評論家)

◆芸術(写真)=倉石信乃

「メランコリックな格闘」(くらいし・しの氏=批評家)

◆芸術(映画)=伊藤洋司

「映画監督の言葉が圧倒的」(いとう・ようじ氏=中央大学准教授)

■8面

◆論調=小谷野敦

「月々の論壇誌などを見ていて、ひたすら退屈だった」(こやの・とん氏=比較文学者)

◆科学技術=横山輝雄

「原発事故で一転」(よこやま・てるお氏=南山大学教授)

◆女性学=千田有紀

「バラエティー豊かな共著」(せんだ・ゆき氏=武蔵大学教授)

◆マスコミ=鈴木雄雅

「災害報道・原発報道に関する書籍」(すずき・ゆうが氏=上智大学文学部教授)

■9面

◆日本史(古代史)=木本好信

「遷都一三〇〇年の余韻」(きもと・よしのぶ氏=甲子園短期大学学長)

◆日本史(中世史)=高橋秀樹

「室町幕府研究が盛行」(たかはし・ひでき氏=文部科学省教科書調査官)

◆日本史(近世史)=福留真紀

「織豊期の研究に大きな成果」(ふくどめ・まき氏=長崎大学准教授)

◆日本史(近代以後)=阿部安成

「現代の事態にあわせての過去の出版物の再生」(あべ・やすなり氏=滋賀大学教員)

◆西洋史=髙木勇夫

「大学出版会の健闘ぶりが光る」(たかぎ・いさお氏=名古屋工業大学教員)

◆東洋史=関智英

「辛亥革命勃発から百年」(せき・ともひで氏=千葉商科大学非常勤講師)

■10面

◆ノンフィクション=新井信

「政府・東電の情報隠蔽の扉をこじ開ける、ノンフィクションの書き手に課せられた義務」(あらい・まこと氏=編集者・日本大学芸術学部非常勤講師)

◆児童文学=ひこ・田中

「現実の前に子どもを立たせる」(ひこ・たなか氏=児童文学作家)

◆短歌=藤原龍一郎

「詩歌の言葉への信頼回復」(ふじわら・りゅういちろう氏=歌人)

◆俳句=須藤徹

「発酵する俳句こそ」(すどう・とおる氏=俳人)

■11面

◆ミステリー=古山祐樹

「「ジェノサイド」な一年」(ふるやま・ゆうき氏=書評家)

◆SF=風野春樹

「震災と原発事故、現実の前にSF的想像力に何ができるのか」(かざの・はるき氏=SF書評家)

◆時代小説=末國善己

「時代小説への追い風つづく」(すえくに・よしみ氏=文芸評論家)

◆詩=和合亮一

「詩に特定の思想はいらない」(わごう・りょういち氏=詩人)

■12・13面

◇2011年総索引

■13面

◆2011年 年間ベストセラー

日版・トーハンが発表

◆じんぶん大賞2011

紀伊國屋書店がアンケートを募集

■14面

◇2011年出版動向=佐々木利春

「書籍前年並み、雑誌最大の落ち込み」(ささき・としはる氏=全国出版協会・出版科学研究所主任研究員)

◇2011年書店動向=三浦健

「2011年、メディアとしての書店・出版物がなぜ求められるのか」(みうら・たけし氏=リブロ名古屋店店長)

<次週予告>1月6日 新年特大号(12月30日号合併)

◇第一部

・東浩紀氏インタビュー「民主主義2.0に向けて――『一般意思2.0』刊行を機に」

『南方熊楠大事典』(勉誠出版)刊行を機に

・ブリヂストン美術館60周年を迎えて

◇第二部=新書のすすめ

・新書を買う(枡野浩一)

・新書担当者対談

・著者自身が語る新書のモチーフ

・近刊ピックアップ

・クイズほか

★2011年の時評の新担当者

論調=古市憲寿

文芸=楜沢健

(二部構成・特別定価 330円)

※新年特大号(12月30日号合併)は12月29日に発売します。

※「読書人登場」コーナーでは、皆様からの原稿を募集しております。お気軽にご応募下さい。

<風来>

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 小田光雄氏のインタビュー・構成による「出版人に聞くシリーズ」の第7冊目として筑摩書房会長の菊池明郎氏の軌跡を聞いた『営業と経営から見た筑摩書房』(論創社)が刊行された

▼筑摩書房というと、編集のイメージが強く、その面から語られることが多かったが、本書は営業と経営の面から筑摩書房を語っている。同社は1度倒産し、1980年に更生会社として再スタートした。本書はそれを克服して負債を弁済し、再生するまでを、当時から経営中枢にあった人が語っているからだ

▼菊池氏は71年に筑摩書房業務局営業部に入社し、一時的に編集部の仕事をした以外は、営業の仕事にたずさわり、更生会社となった時は営業幹部で、99年に社長、2001年に会長となる

▼本書では、その菊池氏がどのようにして会社を再建したかが明かされている。それによると、筑摩書房を倒産に追いこんだのは、出版物の過剰生産と送品、過剰返品の繰り返しであった。これを解決するため、菊池氏は『出版販売の実際』(日本エディタースクール出版部)で相田良雄氏が説くスリップ回収による単品分析と単品管理という考え方に学ぶ

▼相田氏は書店から回収したスリップ(売上カード)を分析して市場操作とデータ管理を行ない、在庫や重版の判断をすることを指摘した。菊池氏はこの考え方に基き、倒産時の「目茶苦茶な新刊配本」を変えていった

▼その菊池氏を助けたのは、倉庫担当者から取締役営業局長となり、癌で亡くなった田中達治氏である。出版は編集だけでなく、営業と経営が伴うことを改めて認識させる本である。

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