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                                                                                              ≪今週の書評   ≪風来読書人日誌 

                                                                      

2010年 2月19号・第2826号

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<今週の特集>

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■1・2面

 ◆対談=立松和平・黒古一夫
『立松和平全小説』(全30巻、勉誠出版)刊行開始を機に—
—未発表作を含む初期作品から最新作『人生のいちばん美しい場所で』まで—

 

立松和平氏は2月8日急逝されました。ここに氏を惜しみ謹んでご冥福をお祈りし、

生前のご厚誼に感謝申し上げます。

  (この対談は、2010年1月8日に行われたものです。編集部)

 

 

 (たてまつ・わへい氏=作家。著書に『遠雷』『道元禅師』『立松和平日本を歩く』など。)

 (くろこ・かずお氏=文芸評論家。筑波大大学院教授。著書に『村上春樹』『原爆文学論』など)

 

  

 

<今週の読物>

■1面

 ◆連載=時代を創ったアーティスト<第176回>/南川三治郎/「牛島憲之氏・洋画家」(みなみかわ・さんじろう氏=写真家)

 

■3面
 ◆連載=映画時評<2月>伊藤洋司/ヤン・イクチュン監督作品「息もできない」

      ほかに「アバター」「パブリック・エネミーズ」「戦場でワルツ」「魔法の鏡」など—(いとう・ようじ氏=中央大学准教授)

 

 ◆連載=ニュー・エイジ登場<第338回>/文月悠光<第1回>「息をしたい。」
      (ふづき・ゆみ氏=詩人。2007年第三回詩学最優秀新人賞受賞。)

 ◆著者・鈴木貞美氏から評者・紅野謙介氏へ—
  —著書『「日本文学」の成立』(作品社)(「週刊読書人」2010年1月29日号・4面掲載)の書評に応じる—
    (すずき・さだみ氏=国際日本文化研究センター教授)  (こうの・けんすけ氏=日本大学教授)

 

 ◆連載=フォト&アート/地井武男監修『ちい散歩 第3集 地井さんの絵手紙』(新日本出版社 刊行)
       ◎「ちい散歩」(テレビ朝日)より絵手紙集の第3弾。

 

 ◆受賞=第五回 河上肇賞授賞式(1/30日、東京)
   <本賞>鈴木順子氏『シモーヌ・ヴェイユ晩年における犠牲の観念をめぐって』
   <奨励賞>佐藤信氏『鈴木茂三郎 二大政党制のつくりかた』、貝瀬千里氏『岡本太郎の仮面』

■7面
 ◆連載=活字シアター<第344回>◎「天下の公器」を信条に良書出版を貫いて90年の巻<第20回>
      —「昭和18年、大修館書店の『大漢和辞典』巻一、出版記念会—」

■8面
 ◆連載=元気に、出版。出版、元気に。/森 彰英「創立101年目の講談社成長のカギはコミックの国際化と版権事業の拡大(上)」
                                      (もり・あきひで氏=フリーライター)

 

 ◆連載=図書館/酒川玲子「「過疎法」成立に期待<第1回>」  (さかがわ・れいこ氏=日本図書館協会参与)

 

 ◆受賞=2009年度朝日賞・第36回大佛次郎賞・第9回大佛次郎論壇賞 贈呈式(1/28日、東京)
      /第55回青少年読書感想文 全国コンクール表彰式(2/5日、東京)

 

 ◆イベント=「週刊読書人」主催「田原総一朗氏、公開トーク&インタビュー」

   —『田原の眼力(めじから)』(扶桑社新書)刊行記念
   会場:東京堂書店神田本店6階   日時:2/17日(水)17時~19時(開場16時45分)
   出演:田原総一朗、ゲスト:水口義朗(コラムニスト)、司会:植田康夫(本紙編集主幹)

 

 ◆連載=子どもと読みたいオススメ /小峰書店刊行

       ・ケス・グレイ作、ニック・シャラットほか絵、吉上恭太訳『デイジーのこまっちゃう まいにち』(1,365円)

       ・クレシッダ・コーウェル作、相良倫子・陶浪亜紀訳『ヒックとドラゴン <3>天牢の女海賊』(945円)

       ・三輪裕子作、せきねゆき絵、『優しい音』(1,575円)

 

 ◆出版メモ=原書房刊行・石川忠司(文芸評論家)著『新・龍馬論—維新と近代とリアリズム』(1,680円)

 

 ◆書店街=ブックファースト新宿店「吉本隆明ブックフェア開催中」(~2月末、東京・モード学園コクーンタワー内)

<今週の書評>

著者・書名・出版社・評者

■4面 思想・学術
 ◆ホミ・バーバ、W・J・T・ミッチェル編『エドワード・サイード 対話は続く』(みすず書房)/上野俊哉(和光大学教授)

 

 ◆三宅理一、羽生修二監修『モルドヴァの世界遺産とその修復—ルーマニアの中世修道院美術と建築』(西村書店)

   /飯田喜四郎(愛知工業大学客員教授)

 

 ◆紋谷暢男編『JASRAC概論—音楽著作権の法と管理』(日本評論社)/三田誠広(作家)

 

 ◆鈴木泰恵、高木信、助川幸逸郎、黒木朋興編『<国語教育>とテクスト論』(ひつじ書房)/安田敏朗(一橋大学教員)

 

■5面 芸術・文学
 ◆小林孝吉著『文芸評論集 記憶と和解—未来のために』(御茶の水書房)/佐藤泉(青山学院大学教授)

 

 ◆大江健三郎著『水死』(講談社)/柘植光彦(専修大学名誉教授)

 

 ◆筒井正明著『真なる自己を索(もと)めて—現代アメリカ文学を読む」(南雲堂)/木原善彦(大阪大学大学院准教授)

 

■6面 文化・読物
 ◆外山滋比古著『自分の頭で考える』(中央公論新社)『忘却の整理学』(筑摩書房)/茂木健一郎(脳科学者)

 

 ◆長山靖生著『日本SF精神史—幕末・明治から戦後まで』(河出書房新社)/風野春樹(SF書評家)

 

 ◆重金敦之著『小説仕事人 池波正太郎』(朝日新聞出版)/細谷正充(文芸評論家)

 

 ◆池谷孝司編著『死刑でいいです—孤立が生んだ二つの殺人』(共同通信社)/藤井誠二(ノンフィクションライター)

 

 <次週予告/2月26日号>

  ◎新刊『老人賭博』(文藝春秋)を引っさげて、—鬼才・松尾スズキ氏登場 (8頁・定価260円)

                        
 
風来

hurai_hyoshi.jpg ジャーナリストの上杉隆氏が「産軍複合体」をもじって「官報複合体」という言葉を『週刊朝日』1月29日号の「検察の狂気—これは犯罪捜査ではなく権力闘争である」という記事の中で使っていた

 ▼上杉氏はこの記事で、民主党幹事長の小沢一郎氏に対する検察の捜査は<人事と既得権を死守しようとする検察=記者クラブメディア連合体と小沢の「権力闘争」なのである>と断じ、検察(官僚)と記者クラブメディア(報道)の連合体が「官報複合体」であると言ったのである

▼メディアを、わざわざ「記者クラブメディア」と呼んでいるのは、日本のメディアが記者クラブに依拠していると、上杉氏が以前から批判しているからだが、小沢捜査が「官報複合体」によるものであることを、ノンフィクション作家の魚住昭氏も指摘している

▼魚住氏は、夕刊紙の『日刊ゲンダイ』に「小沢捜査を斬る!—政党政治を襲断した検察の歴史」を連載し、その4回目(2月5日付)に、小沢捜査は<明治以来何度も繰り返されてきた検察権力VS政治権力の戦い>であると指摘した

▼そして今回の捜査は<検察、小沢の双方にとって死ぬか生きるかの戦い>なのに、<現場の記者たちにそうした構造が見えていない>と言う。それは記者たちが<特捜検事の独善的な正義感に染まってしまっている>からだが、これが上杉氏の言う<記者クラブメディア>の記者たちの特色である

▼「官報複合体」は2月4日、東京地検特捜部が小沢不起訴を決めたことで小沢氏に敗れたが、小沢捜査は検察リークという言葉とセットで、日本のジャーナリズムの体質も問うた。

読書人日誌(1月29日~2月4日)
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<1月29日>
★獄中から「秋水は無罪」
 1910(明治43)年の大逆事件で処刑された社会主義者ら12人のうち唯一の女性、管野スガ(須賀子)が同じく処刑された幸徳秋水の救済を求め、ひそかに新聞記者に送った書簡が、千葉県我孫子市で見つかった。当時の検閲を恐れてか、書簡は何も書かれていない白い和紙に見えるが、針で細かい穴が開けられており、光にかざすと文字が浮かぶ。(毎日新聞)

 

★雑誌の有料配信、実験開始
 パソコンや携帯電話、専用末端への雑誌記事の有料配信を目指す、共同サイトの実証実験「Parara(パララ)が28日、始まった。日本雑誌協会(雑協、東京都千代田区)内の「雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアム(共同事業体)」が進めるもので、講談社や小学館など、58の出版社の雑誌91誌が参加している。(朝日新聞)

<2月3日>
★小中学校に「読書科」
 東京都江戸川区教育委員会は今春から、区立の全小中学校106校で独自の新教科「読書科」を新設することを決めた。読書離れ、活字離れが言われるなか、子どもたちにしっかり本を読ませ、「生きる力」を養うのがねらいだという。区によると、自治体が読書に絞った教科を設置するのは全国初だという。(朝日新聞)

 

 

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