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                                                                                              ≪今週の書評   ≪風来読書人日誌 

                                                                      

2010年 3月19号・第2830号

20103月19日号

<今週の特集>

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 ■1・2面

 ◎対談=巽孝之氏・伊藤たかみ氏/「永遠の青春文学『ライ麦畑でつかまえて』の作家に捧ぐ」
—作家ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー氏をめぐって—

 

  ・関連書/J・D・サリンジャー氏著『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳・白水社)、

     『The Catcher in the Rye』(村上春樹訳・白水社)

 (たつみ・たかゆき氏=慶應義塾大学教授。著書『サイバーパンク・アメリカ』(KEISO BOOKS)、『思い出のブックカフェ—巽孝之書評集成』(研究社)など。)

 (いとう・たかみ氏=作家。著書『八月の路上に捨てる』(文藝春秋)、『ぎぶそん』(ポプラ社)など。)

 

<今週の読物>

■1面

 ◆連載=時代を創ったアーティスト<第180回>/南川三治郎/「福井良之助氏・画家」(みなみかわ・さんじろう氏=写真家)

 

■3面
 ◆連載=映画時評<3月>伊藤洋司/荒戸源次郎監督作品『人間失格』。他に『インビクタス/負けざる者たち』など。
                                                (いとう・ようじ氏=中央大学准教授)
 ◆連載=世界の本屋さん/能勢仁<第39回>/バルト三国・リトアニア篇 (のせ・まさし氏=ノセ事務所代表)
 ◆連載=ニュー・エイジ登場<第341回>/相子智恵<第2回>「魅入られてしまった」

               (あいこ・ちえ氏=俳人。2009年第五十五回角川俳句賞受賞)
 ◆連載=著者から読者へ

           /趙 玲華/著『本気で学ぶ中国語 CD BOOKつき—発音・会話・文法の力を基礎から積み上げる』(べレ出版)
                                 (ちょう・りんか氏=<Chinalingua School singapore>校長)
■7面
 ◆特集=フォーラム「北海道 新開拓への提言」(2/19日・札幌市)/レポート・前原政之
      ◎池田大作著『愛する北海大地』(潮出版社)出版記念フォーラムより— (まえはら・まさゆき氏=フリーライター)
 ◆連載=活字シアター<第348回>◎「天下の公器」を信条に良書出版を貫いて90年の巻<第24回>
                                        —「大修館書店、『大漢和辞典』の編纂」
■8面
 ◆連載=図書館/酒川玲子/「どうしたらいいのか……<第1回>」 (さかがわ・れいこ氏=日本図書館協会参与)
 ◆受賞=◎徳間文芸賞・贈賞式(3/5日、東京)
   <第12回大藪春彦賞>樋口明雄氏『約束の地』(光文社)、道尾秀介氏『龍神の雨』(新潮社)
   <第30回日本SF大賞>伊藤計劃氏『ハーモニー』(早川書房)  <同特別賞>栗本薫氏『グイン・サーガ』(早川書房)
   <第11回日本SF新人賞>伊野隆之氏『森の言葉/森への飛翔』、山口優氏『シンギュラリティ・コンクェスト』
  ◎第55回小学館漫画賞贈呈式(3/3日、東京)
   <児童向け部門>永井ゆうじ氏『ペンギンの問題』(月刊コロコロコミック・小学館)
   <少年向け部門>篠原健太氏『SKET DANCE』(週刊少年ジャンプ・集英社)
   <少女向け部門>岩本ナオ氏『町のうわさの天狗の子』(月刊flowers・小学館)
   <一般向け部門>安倍夜郎氏『深夜食堂』(ビックコミックオリジナル・小学館)
   <審査委員特別賞>「東宝 株式会社」
  ◎平成22年度吉川英治賞(贈呈式予定:4/9日・東京)
   <第44回吉川英治文学賞>重松清氏『十字架』(講談社)
   <第31回吉川英治文学新人賞>池井戸潤氏『鉄の骨』(講談社)、冲方丁氏『天地明察』(角川書店)
   <第44回吉川英治文化賞>川田昇氏、久連古代踊り保存会、菅原幸助氏、明珍宗恭氏
  ◎高見順賞(1/16日発表)
   <第40回高見順賞>岡井隆詩集『注解する者』(思潮社)、岸田将幸詩集『<孤絶—角>』(思潮社)
 ◆出版メモ
  /二玄社刊行『良寛 草庵雪夜作—やすらぎを筆に託して』吉川蕉仙(よしかわ・しょうせん)著。
  /小学館創刊・隔週刊 DVD付きマガジン『皇室の20世紀』全40巻(3/23日創刊)—創刊号『世紀のご成婚」、
   第2号(4/6日発売)特集映像「天皇皇后両陛下 日本全国への旅」、特典映像「皇后美智子さまが奏でられるピアノの調べ」の収録、
   第3号(4/20日発売)「昭和天皇の思い出」、
   第4号(5/11日発売)「浩宮さま・礼宮さま・紀宮さま」など

  /書店新風会・発行、㈱読書人・発売『2010年版 ロングセラー目録』(CD-ROM付)-2/15日発売
 ◆催しもの
  ◎石橋信夫記念館文化フォーラム「戦国武将の知恵から今何を学ぶか」(主催:大和ハウス工業株式会社)
    /東京開催(7/10日、飯田橋・大和ハウス工業東京支社2階大ホール)
    /大阪開催(7/24日、梅田・大和ハウス工業本社2階大ホール)

<今週の書評>

著者・書名・出版社・評者

■4面 思想・学術
 ◆ヴィクター・セベスチェン著『東欧革命1989—ソ連帝国の崩壊』(白水社)/渋谷鎌次郎(神戸大学教授)
 ◆齋藤純一編『自由への問い1 社会統合—自由の相互承認に向けて』(岩波書店)/毛利嘉孝(東京藝術大学准教授)
 ◆市川浩史著『安穏の思想史—親鸞・救済への希求』(法蔵館)/高橋事久(源光寺住職)
 ◆鈴木信雄著『内田義彦論—ひとつの戦後思想史』(日本経済評論社)/山田鋭夫(九州産業大学教授)


■5面 芸術・文学
 ◆渡辺利雄著『講義 アメリカ文学史 補遺版』(研究社)/小川高義(東京工業大学教授)
 ◆新井素子著『もいちどあなたにあいたいな』(新潮社)/神田法子(ライター)
 ◆藤本英二著『物語のかなた—上橋菜穂子の世界』(久山社)/目黒 強(神戸大学大学院准教授)
 ◆木村晶子編「メアリー・シェリー研究—『フランケンシュタイン』作家の全体像」(鳳書房)/松島正一(学習院大学教授)

 

■6面 文化・読物
 ◆大江健三郎・鶴見俊輔ほか著『冥誕(めいたん)—加藤周一 追悼』(かもがわ出版)
  白沙会編『私にとっての加藤周一』(白沙会発行・かもがわ出版発売)/奥平康弘(法学者)
 ◆石村博子著『たった独りの引き揚げ隊—10歳の少年、満洲1000キロを征く』

                  (角川書店発行・角川グループパブリッシング発売)/井出孫六(作家)
 ◆斎藤貴男著『いま、立ち上がる—大転換に向かう〝弱肉強食〟時代』(筑摩書房)/雨宮処凛(作家)
 ◆趙紫陽、バオ・プー、ルネー・チアン、アディ・イグナシアス著

  『趙紫陽 極秘回想録—天安門事件「大弾圧」の舞台裏!』(光文社)/加藤千洋(朝日新聞編集委員)

 

 <次週予告/3月26日号>

  ◎特集「対談:石川忠司・神山修一」

   —『新・龍馬論』(原書房刊)をめぐって」   (10頁・特別価格280円)

                        
 
風来

hurai_hyoshi.jpg 平凡社版『世界大百科事典』と、『平凡社大百科事典』で、「横浜事件」を引くと、前者は青地晨氏、後者は松浦総三氏が執筆している
▼両氏とも評論家だが、青地氏は『中央公論』『世界評論』、松浦氏は『改造』と、総合雑誌の編集者だった。両氏の百科事典執筆は、戦時中の特高警察による研究者や編集者に対する言論・思想弾圧事件である「横浜事件」について、今年2月4日に横浜地裁が、この事件の再審請求での「免訴」判決を受けて刑事補償を認める決定をした時に知った

▼「免訴」とは、有罪か無罪かを判断しないで、裁判を打ち切ることだが、09年3月30日、横浜地裁が「横浜事件」第4次再審請求に対する再審公判で、「免訴」の判決を下した時、有罪か無罪か、確たる判決がなされなかったことに失望していた
▼しかし、2月4日の判決では、第4次再審請求に対する再審公判は 主文は「免訴」でも、実質「無罪」とし、この事件についての刑事補償を認める決定を行ったのである。青地氏と松浦氏の解説によると
▼横浜事件は1942年8・9月号の『改造』に細川嘉六氏が執筆した「世界史の動向と日本」という論文を、雑誌発行1カ月後に大本営報道部長谷萩少将が共産主義の宣伝であると非難し、神奈川県特高警察が細川氏を出版法違反で検挙したのが契機となった
▼その後、フレーム・アップによって研究者や編集者が検挙され、拷問で2名が死亡、出獄後にも2名が死亡した。そして44年7月には、『改造』『中央公論』が廃刊させられた。横浜事件についての実質無罪が決まったことを喜びたい。
読書人日誌(2月26日~3月4日)
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<3月2日>
★司馬さん米国取材ノート

 作家の故司馬遼太郎さんが書いた紀行「アメリカ素描」と「街道をゆく ニューヨーク散歩」の取材ノートや自筆原稿が1日、司馬遼太郎記念館(大阪府東大阪市)で報道陣に公開された。2日から10月31日まで同館で一般公開される。(日本経済新聞)

<3月3日>

★ワンピース初版史上最多の300万部

 集英社は2日、尾田栄一郎さんの漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の単行本第57巻(4日発行)の初版が300万部になる、と発表した。同社は04年の「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」上・下(J・K・ローリング著、静山社)の初版290万セットを上回る史上最多記録としている。(毎日新聞)

★電子本普及へルール作り
 総務、経済産業、文部科学の3省は2日、本や雑誌をデジタル化した電子書籍の普及に向け、国内での流通や著作権に関するルール作りに乗り出す方針を固めた。出版社や通信会社、著作権団体、国立国会図書館などによる官民合同の研究会を3月中に発足させ、今夏までに具体策をまとめる。(読売新聞)

<3月4日>

★ヒロシマ原爆描いた本、米で出版中止

 ヒロシマへの原爆投下をめぐる「史実」を描いたとする米国人作家の新刊に「投下前に原爆の爆発事故があった」との記述があったことに対し、関係者が「事実無根」と抗議、出版が中止される事態になった。(朝日新聞)
★電子書籍協会31社で発足へ
 電子書籍を制作・販売している出版社でつくる一般社団法人「日本電子書籍出版社協会」(略称・電書協)が、24日に設立されることが決まった。講談社や新潮社など21社で構成する予定だったが、参加希望が相次ぎ、31社で発足する。代表理事には講談社の野間省伸副社長が就任する予定だ。(朝日新聞)
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