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                                                                                              ≪今週の書評   ≪風来読書人日誌 

                                                                      

2010年 4月2号・第2832号

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<今週の特集>

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 ■1・2面

 ◎特集「阿部和重独占インタビュー/聴き手=池田雄一」
—<神町サーガ>第二弾『ピストルズ Pistils』(講談社)刊行を機に—

  

  

  (あべ・かずしげ氏=作家。著書『グランド・フィナーレ』・講談社で芥川賞受賞)

  (いけだ・ゆういち氏=文芸批評家。主な著書『カントの哲学 シニシズムを超えて』・河出書房新社)
 

<今週の読物>

■1面

 ◆連載=時代を創ったアーティスト<第182回>/南川三治郎/「森田曠平・日本画家」(みなみかわ・さんじろう氏=写真家)

■3面
 ◆連載=エンターテインメント<4月>今月のオススメ
  <時代>末國善己(文芸評論家)
   ◎荒山徹著『竹島御免状』(角川書店発行、角川グループパブリッシング発売)
   ◎北方謙三著『寂滅の剣』(新潮社)    ◎押井守著『ケルベロス鋼鉄の猟犬』(幻冬舎)

  <SF>林哲矢(SF書評家)
   ◎SFマガジン編集部編『ゼロ年代SF傑作選』(早川書房)
   ◎大森望編『不思議の扉—時をかける恋』(角川書店発行、角川グループパブリッシング発売)
   ◎ウラジーミル・ソローキン著『青脂<早稲田文学3号>』(早稲田文学会)

  <ミステリー>古山裕樹(書評家)
   ◎梓崎 優著『叫びと祈り』(東京創元社)
   ◎静月遠火著『ボクらのキセキ』(角川書店発行、角川グループパブリッシング発売)
   ◎P・D・ジェイムズ著『秘密』(早川書房)

■4~7面
 ◆特集=「優良辞典案内」/エッセイ
   <6面>外山滋比古 (とやま・しげひこ氏=英文学・英語学者)
   <7面>東直子 (ひがし・なおこ氏=歌人)、文月悠光 (ふづき・ゆみ氏=詩人)

 

■11面
 ◆連載=活字シアター<第350回>◎「天下の公器」を信条に良書出版を貫いて90年の巻<第26回>
                          —「大修館書店の『大漢和辞典』」

■12面
 ◆連載=元気に、出版。出版、元気に。/森 彰英
    /「創刊31周年、海外旅行の必携書「地球の歩き方」の作り方(上) (もり・あきひで氏=フリーライター)

 ◆連載=図書館/酒川玲子/「どうしたらいいのか……<第2回>」 (さかがわ・れいこ氏=日本図書館協会参与)

 ◆受賞/第40回高見順賞贈呈式(3/12日、東京)

      <受賞>岡井隆氏『注解する者』(思潮社)、岸田将幸『<孤絶—角>』(思潮社)
     /第13回光文三賞贈呈式(3/16日、東京)
       ◎日本ミステリー文学大賞・日本ミステリー文学大賞新人賞・鶴屋南北戯曲賞

 ◆出版メモ=三修社刊行『アクセス独和辞典 第3版』

           (日独交流150周年記念出版、在間進・東京外国語大学名誉教授・責任編集)
       /書店新風会・発行、㈱読書人・発売『2010年版 ロングセラー目録』(CD-ROM付)

 ◆催しもの=「岸邸の記憶」展/静岡県御殿場市の東山旧岸(信介氏)邸/~6/14日まで開催中  

         ※本展の招待券を10名様にプレゼント。読書人企画編集部までハガキでお申し込み下さい。

       /ブックファースト新宿店/ブックフェア開催中/~4/17日まで

        「もっともっと本屋を楽しんでもらいたい!」展/「世評が定まる前に目利きたちが本の世界を的確にナビゲート」など。

         本紙『週刊読書人』『ダ・ヴィンチ』のバックナンバーも紹介。

<今週の書評>

著者・書名・出版社・評者

■8面 思想・学術      
 ◆山本哲士著『イバン・イリイチ—文明を超える「希望」の思想』(文化科学高等研究院出版局)/桑田禮彰(駒澤大学教員)
 ◆池上俊一監修『原典 イタリア・ルネサンス人文主義』(名古屋大学出版会)/池上英洋(恵泉女学園大学准教授)
 ◆ジョルジョ・アガンベン著『思考の潜勢力—論文と講演』(月曜社)/小倉利丸(富山大学教員)

■9面 芸術・文学
 ◆大崎善生著『存在という名のダンス 上・下』(角川書店発行、角川グループパブリッシング発売)/中辻理夫(文芸評論家)
 ◆村田喜代子著『故郷のわが家』(新潮社)/大野由美子(文芸評論家)
 ◆サイモン・シャーマ著『レンブラントの目』(河出書房新社)/山口 泉(作家)

■10面 文化・読物
 ◆港 千尋著『書物の変—グーグルベルグの時代』(せりか書房)/鈴木一誌(ブックデザイン)
 ◆三木 卓著『雪の下の夢—わが文学的妄想録』(冬花社)/勝又 浩(文芸評論家)
 ◆川端晶子著『いま蘇るブリア=サヴァラン』(東信堂)/桑子敏雄(東京工業大学大学院教授)
 ◆紀田順一郎著『彷書摘録(ほうしょてきろく)—時代をつなぐ読書』(松籟社)/田辺 聰(田辺企画代表)

 

 <次週予告/4月9日号>

  ◎特集=港千尋・前田塁 対談
   —書籍の電子化の中で、書店、書き手、読者は、どう変わるのか

    ※関連本・港 千尋著『書物の変—グーグルベルグの時代』(せりか書房) 

          前田 塁著/『紙の本が亡びるとき?』(青土社)

                                            (8頁・定価260円) 

                        
 
風来

hurai_hyoshi.jpg 1960年代初めの頃から、角田房子(つのだ・ふさこ、本名・フサ)という女性のノンフィクション作家の名前にはなじみがあった
▼『東独のヒルダ』(1961年、第21回文藝春秋読者賞)、『風の鳴る国境』(64年、第3回婦人公論読者賞)など、海外を舞台にした作品を最初は書いていた。1914(大正3)年生れで、ソルボンヌ大学に留学し、在仏生活10年を経て、文筆生活に入ったからだろう。ご主人も新聞記者だった。
▼丹念な取材で、『責任 ラバウルの将軍 今村均』(85年、第4回新田次郎文学賞)、『閔妃暗殺 朝鮮王朝末期の母国』(88年、第1回新潮学芸賞)など、近現代史を対象にした力作がある

▼その角田さんが、今年1月1日に95歳で死去していたことを知って、『甘粕大尉 増補改訂』(ちくま文庫)と『墓標なき八万の死者 満蒙開拓団の壊滅』(中公文庫)という角田さんの著書を繙いた。この両書によって満蒙開拓の問題について、改めて考えさせられた
▼甘粕正彦が満州に渡って満映理事長となり、敗戦を迎えて自決するまでを描いた『甘粕大尉』には、関東軍参謀副長として満洲と関わった石原莞爾が登場する。彼は、重要国策の一つである日本農民の満蒙移住に反対した
▼ところが、日本は満州農民の土地を安く買い上げて、そこに満蒙開拓団を送りこんだ。そのことがどういう結果をもたらしたかは、『墓標なき八万の死者』が明らかにしている。そして、角田さんはソ連の参戦で「多くの開拓民—日本人の大集団が非業の死をとげ、全員が財産を失った」と、痛切なあとがき書いている。
読書人日誌(3月12日~18日)
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<3月14日>
★紅葉と露伴が愛読「好色一代男」の実物
 明治の文豪、尾崎紅葉や幸田露伴らが友人の淡島寒月から借り、読みふけった井原西鶴の代表作「好色一代男」の実物(1682年刊)が見つかった。紅葉が寒月にあてて、「西鶴の本はもう少し貸してほしい」と頼んだ全集未収録のはがきが添えられている。京都の古書・美術商「思文 閣」が入手、東京都内で開かれた古書フェアで13日まで公開された。(読売新聞)

 

<3月16日>

★平岩、五木氏が退任
 日本文学振興会は十五日、平岩弓枝、五木寛之両氏が直木賞選考委員を退任すると発表した。平岩氏は二十三年、五木氏は三十三年務めた。七月十五日の同賞選考会は他の八人で行い、補充は今後検討するという。(東京新聞)

<3月17日>

★クリスティー賞を新設
 早川書房と早川記念文学振興財団は16日、「アガサ・クリスティー賞」を新設することを明らかにした。この名推理作家の名前を正式に冠する賞は世界で初めてで、遺族の承諾も得ているという。未発表のミステリー小説を募り、新人作家の発掘と育成を目指す。(朝日新聞)

<3月18日>

★少年の性描写漫画規制出版倫理協が反対声明
 18歳未満の青少年の性行為を描写した漫画やアニメなどへの規制を強化する東京都青少年健全育成条例の改正案を巡り、日本雑誌協会など出版関係4団体でつくる「出版倫理協議会」(鈴木富夫議長)は17日、「当局による恣意的な判断によって、著作権や発行者への検閲や弾圧につながる恐れがある。業界の自主規制をないがしろにしている」とし、改正案に反対する緊急声明を出した。(毎日新聞)

★電子書籍に統一規格
 政府は17日、本や雑誌をデジタル化した電子書籍の普及に向けた環境整備に着手した。国内での流通や著作権に関する共通の規格作りを目指す。米国ではアマゾン・ドットコムの情報端末「キンドル」が急速に普及する一方、日本での電子書籍への対応は遅れている。国が関与してこくないルールを整えることで、中小の出版業者の保護を図る狙いがある。(日本経済新聞)

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