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                                                                                              ≪今週の書評   ≪風来読書人日誌 

                                                                      

2010年 7月23号・第2848号

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<今週の特集>

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 ■1・4~7面

 ◇アンケート特集=上半期の収穫から・45人へのアンケート」
  
特集=印象に残った本135冊/「2010年上半期の収穫から」
  —45人の各分野の研究者・ノンフィクションライター・書店員の方々に今年上半期に出版された書籍の中から、印象に残った本を三冊、コメントとともに挙げていただきました。

   <社会学>阿倍 潔氏/田仲康博『風景の裂け目』(せりか書房)、ハリー・ハルトゥーニアン『歴史と記憶の抗争』、アルジュン・アパドゥライ『グローバリゼーションと暴力』など

 

<今週の読物>

■1面

◆連載=時代を創ったアーティスト<第198回>/南川三治郎/「ドミニック・ブシェ/フランスの料理人」
      ※ドミニック・ブシェ氏=2002年レジォン・ドヌール勲章、2007年シュヴァリエ国家功労賞を受けている。 
                                           (みなみかわ・さんじろう氏=写真家)
■2面
◆連載=エンターテインメント<7月>今月のオススメ
 <時代>末國善己  (すえくに・よしみ氏=文芸評論家)
   ◎伊東潤著『幻海』(光文社)  ◎村木嵐著『マルガリータ』(文藝春秋)
   ◎赤城毅著『氷海のウラヌス』(祥伝社)

 <S F>林 哲矢  (はやし・てつや氏=SF書評家)
   ◎ヴィクトル・ペレーヴィン著『宇宙飛行士オモン・ラー』(群像社)
   ◎チャイナ・ミエヴィル著『ジェイクをさがして』(早川書房)  ◎大森望責任編集『NOVA<2>』(河出書房新社)

 <ミステリー>古山裕樹  (ふるやま・ゆうき氏=書評家)
   ◎熊谷達也著『銀狼王』(集英社)  ◎伯方雪日著『死闘館』(東京創元社)
   ◎島田荘司著『写楽 閉じた国の幻』(新潮社)

 

■8面
◆新刊紹介=マイケル・S・コヤマ著『魂の流木』(西村書店)

■9面
◆新刊紹介=杉田 敦編『アートで生きる』(美術出版社)

■10面
◆連載=活字シアター<第366回>◎「天下の公器」を信条に良書出版を貫いて90年の巻<第42回・最終回>
       —「近年の大修館書店は—」
         ※次回(8月6日号)から上州文化の育成に貢献した書店「煥乎堂」の巻が始まります。

◆受賞=第143回芥川賞・直木賞決定!(7/15日、東京・築地)
      <芥川賞>赤染晶子氏『乙女の密告』(新潮六月号)
      <直木賞>中島京子氏『小さいおうち』(文藝春秋)
  /講談社ノンフィクション賞・エッセイ賞・科学出版賞決定!
     <講談社ノンフィクション賞>中田整一氏『トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所』(講談社)、
                     堀川惠子氏『死刑の基準—「永山裁判」が遺したもの』(日本評論社)
     <講談社エッセイ賞>長島有里枝氏『背中の記憶』(講談社)、
                     山川静夫氏『大向こうの人々 歌舞伎座三階人情ばなし』(講談社)
     <講談社科学出版賞>柴田一成氏『太陽の科学 磁場から宇宙の謎に迫る』(NHK出版)

◆トピック=東京国際ブックフェア閉幕(東京ビックサイト・7/8~11日まで)
      —リードエグジビションジャパン(主催団体)発表/総来場者数87449人(昨年比35%増)だった。

◆生誕80年「開高健の世界」展開催中(県立神奈川近代文学館・~8/1日まで)

◆第4回「週刊読書人」主催イベント=「猪瀬直樹氏 公開トーク&インタビュー」/聞き手:植田康夫(本紙・編集主幹)
      /『東京の副知事になってみたら』(小学館101新書)刊行を機に—(開催:7月8日・東京堂書店神田本店にて)
        ※盛況に開催されました。御礼申しあげます ※「週刊読書人」8/6日号紙上にて載録決定!

<今週の書評>

著者・書名・出版社・評者

■3面 思想・学術
 ◆大井浩一著『六〇年安保—メディアにあらわれたイメージ闘争』(勁草書房)/江刺昭子(ノンフィクション作家)
 ◆ルートヴィッヒ・クラーゲス著『意識の本質について』(うぶすな書院)/小川 侃(人間環境大学特任教授)
 ◆周 見著『張謇と渋沢栄一 —近代中日企業家の比較研究』(日本経済評論社)/橘川武郎(一橋大学大学院教授)
 ◆マックス・ホルクハイマー著『理論哲学と実践哲学の結合子としてのカント『判断力批判』』(こぶし書房)
   /伊藤政志(近畿大学医学部非常勤講師)

 

■8面 芸術・文学
 ◆岸本佐知子編訳『恋愛小説集Ⅱ』(講談社)/海老原 豊(ライター)
 ◆野坂昭如著『20世紀断層—野坂昭如単行本未収録小説集成』(全5巻+補巻、幻戯書房)/水口義朗(文芸評論家)
 ◆ジム・クレイス著『隔離小屋』(白水社)/越川芳明(明治大学教授)

 

■9面 文化・読物
 ◆高浜虚子著『自選自筆—虚子百句』(岩波書店)/宇多喜代子(俳人)
 ◆鈴木邦男著『鈴木邦男の読書術—言論派「右」翼の原点』(彩流社)/永江 朗(フリーライター)
 ◆平岡正明著『芸能の秘蹟』(七つ森書館)/高取 英(劇作家・月蝕歌劇団代表)
 ◆テリー・ウィリアムズ、ウィリアム・コーンブルム著
  『アップタウン・キッズ —ニューヨーク・ハーレムの公営団地とストリート文化』(大月書店)/鈴木裕之(国士舘大学教授)

 

 <次週予告>

   ◎7月30日号=「夏の文庫大特集号」/エッセイ=島田裕巳氏・村田沙耶香氏ほか

                                             (16頁・特別価格340円)

                           ※本紙は号数の日付と発売日を同じに改め、発売しております。

 
風来

hurai_hyoshi.jpg 大衆文学研究会から発行されている『大衆文学研究』143号が、昨年12月、76歳で亡くなった石川弘義氏を追悼する特集を行っている

▼この特集では、石川氏を知る多くの人々が氏の想い出を書いている。社会心理学者として、若い頃からマスコミでも活躍し、多くの著書や訳書のある石川氏は、晩年、車椅子を必要とするようになったが、亡くなるまで、旺盛な好奇心を失わなかった

▼そして、誰に対してもやさしい笑顔を絶やさなかった。その笑顔について、竹山昭子さんが、「石川弘義さん、ありがとう」と題する文章で、石川氏の著書『〝NO〟の言い方』に付された恩師南博氏による次のような言葉を紹介しているのが印象に残った。「その笑顔は、彼が内面に蔵している確固とした自我に支えられた、精神の余裕を語るものである」

▼さらに、竹山さんは石川氏についてこう書いている。「相対するとき常に笑顔を絶やさず、やさしいまなざしを向けられる。しかし、公的な問題でなにか理不尽なことがあると、はっきりとご自分の主張を展開された。そうした場面を私は目撃している」

▼この特集には、石川氏が書いた文章も収められている。その中に「伊藤さんの笑顔」という文章があり、伊藤桂一氏の笑顔の魅力についてふれながら、「伊藤さんは怒るべき時にはものすごく怒る」と書いている

▼自分について書かれたと同じことを、石川氏は他人についても書いているのである。石川氏が笑顔を絶やさなかったのは「心のやさしさと強さの共存」によるものだと、南博氏は石川氏を紹介する文章で指摘している。
読書人日誌(7月9日~7月15日)
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<7月13日>
★立原道造記念館休刊へ

 叙情豊かな作品で知られた詩人、立原道造(1914~39年)の資料を展示する東京・文京区の立原道造記念館が、運営難のため今年9月で休館することが13日分かった。遺稿などの資料は散逸を防ぐため、戦没画学生の慰霊美術館「無言館」を運営する窪島誠一郎氏に一時寄託するという。(読売新聞)

<7月14日>

★iPadむけに村上龍氏が小説

 作家の村上龍氏が米アップルの多機能情報端末「iPad(アイパッド)」向けに電子書籍の配信に乗り出す。文芸誌に連載した最新の長編小説「歌うクジラ」を電子化し、紙の本の出版に先駆け、近く1500円で発売する。物語のイメージを膨らませる映像や音楽も盛り込む。楽曲は音楽家の坂本龍一氏が新たに作曲した。(日本経済新聞)

<7月15日>

★文豪手書き原稿発見

 文豪の谷崎潤一郎や志賀直哉、室生犀星らが、大正期に発表した小説の原稿などが多数見つかった。雑誌「中央公論」の編集長だった滝田樗陰(ちょいん)(1882~1925)の遺品で、遺族が日本近代文学館(東京都目黒区)に寄贈する。15日に発行された館報で同館が明らかにした。(朝日新聞)

★小2読書量両親に比例
 小学二年生が一カ月に読む児童書や絵本の数は、親の読書量にほぼ比例することが十四日、厚生労働省の調査で分かった。
 厚労省は「母親、父親ともに読む量が多くなれば、子どもの冊数も多くなっている。親の読書習慣が大きく影響している」と分析している。(東京新聞)
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